ネクロマンサーは、死人に夢を見る。
私の趣味は、墓荒らしである。
私の趣味は、死んだ人の解剖である。
私の趣味は、屍人の改造である。
私の趣味は、死んだ人を生き返らせることである。
「ドクター。今日もご飯を食べてくれないのですか」
「忙しいんだ。これが終わったら食べるから」
「そう言って昨日も食べてくれませんでした」
「それは……悪かったな」
私の最高傑作は、私の日々の世話をしてくれる。
私の一日を支えてくれている。
「今日は、自信があるんです。是非とも、出来たてを召し上がって頂きたいのです」
「…………そこまで言うのなら、仕方ないな」
私の最高傑作は、私へそう言って無理やり休憩させる。
私は、どうにもこの子には頭が上がらない。
「ドクター、明日はお休みしましょう。久しぶりにお出かけするのもいいですよ」
「……あぁ、そうだな」
私の最高傑作は、私をいつも連れ出してくれる。
私の最高傑作は、私をいつも連れ出してくれた。
私の最高傑作は、私をいつも連れ出してくれていた。
「さ、愛するドクター。今日も死にものぐるいで生きていきましょう!」
「…………あぁ、そうだな」
私の最高傑作は、あの日と同じ笑みを浮かべていた。
短い話ですが、面白いと思っていただけると嬉しいです。
良ければ、ポイントなど入れてくださると泣いて喜びます。