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お別れ(猫側)

あの時から

16年?

も、猫として生きてきたら

自分の最期くらい分かる


いいのに

ほっといてくれて


それなのに、ママは

私の側から離れない

兄もだ

姉は、学校だ

しかたない


呼吸がどんどんつらくて…

でも、寝心地いいベッドは汚したくない


隣でいるママは、おしっこがしたい事が分かるみたい

だから、ママ

いつものように…おしっこに、連れて行って?


そして、ママに抱っこされて、

おしっこに連れて行ってもらった


そこで、意識を手離したんだ


その瞬間、とても楽になった


ママが、その瞬間が分かったみたいで


『逝って…逝って…、しまったみたい』

と、言った


側にいたお兄ちゃんが、無言でママから受け取ると

キャリーバッグに優しく横たえて、

『そんなはずない…』

と、呟くと

病院に走る


涙を流しながら

ママは後を追う


あぁ、あの時

わたしが事故にあった時、

ママは、私を抱えて

小さなお兄ちゃんに

『ATMで、お金下ろして

あと、鍵お願い』

と、言っていたのに…今度は逆なんだ


不思議な気持ちで、16年

ここで過ごした日々を思い出して

ここのお家を見る


ありがとう

楽しかった


今度、ここに来てくれる子へ



ここは、そんなに悪くないよ

と、

おまじないしてみた



綺麗ごとではないお話を少し書きたいと思います


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