【白鹿の物語】
こんにちわ!有馬波璃海ありまはるかです!
(。-人-。)(。-人-。)
趣味での投稿となります!(。-人-。)
連載終了まで、残り3話。
この物語は、日本の万の神が住む森を舞台に、一人の少女が、森に住む不思議な少年と出会い、冒険し成長していく物語です。是非、ご覧ください
有馬波瑠海の作品一覧
◯長編小説◯
【時雨の里】(連載中)
https://ncode.syosetu.com/n5101gr/
◯短編小説◯
【おいらはスズメ。えっ名前?そんなのないない。】
https://ncode.syosetu.com/n1223gs/
【家の中の猟犬】
https://ncode.syosetu.com/n1830gs/
【白鹿】
「冊間よ。それは違うのだ。かつての人間たちはワタシを守ろうとしたのだ。だが、ワシは、彼等の制止をふりきり自ら命を差し出したのだ。」
【冊間】
「なんですって?」
【白鹿】
「ここの森の掟は絶対だ。どんな理由があろうとも、神は人間の争いに加担してはいけない。彼等がどんなに大切な存在であったとしても、、、。」
【白鹿】
「神と人間という生きる世界が違うもの同士ではあったが、長い間この地に共に暮らしてきた。彼等は家族のような存在だった。
人間達は、ワシを最後まで止めようとしていた。ワシの腕を掴み、前に立ち、あなた様がそんなことをする必要はない。どうか、誰にも見つからないように隠れていて欲しいと言っておった。
しかし、そんなことを話している間にもどんどんここの人々は死んで行った。ワシは彼らの腕を振りほどき、異国の人間の元へと向かった。もう、人間達が死んでゆくのを見たくなかったのだ。
しかし、結果的にワシのやったことは、間違いだったのかも知れないの。すまなかったの、冊間。お前さんを殺人の神にしてしまった。」
その言葉を良い終えると白鹿は、再び宝玉へと姿を戻した。
【冊間】
「そんな、、、。ワタシはずっと、人間の事を、、、。」
その時だった。大きな雷がとどろき、滝のような雨がこの森を襲ったのは。
【七世】
「琥珀!!!良かった!!!目が覚めたのね!」
私は、琥珀を抱き締め、言う。しかし、琥珀は、どこか上の空だ。
【琥珀】
「七世。・・・ありがとう。"天の宝玉"を持ってきてくれたんだね。大変・・・だっただろう?よく、頑張ったね。」
琥珀は、やっとやっと言葉を紡ぎながら言う。私はなんだか嫌な予感がした。このまま、琥珀が死んでしまうような嫌な予感・・・。
【琥珀】
「七世・・・。その宝玉をワタシにおくれ。その宝玉で、ワタシはこの森を救い、そして、君を下の世界に帰してあげることができる。」
【七世】
「私を元の世界に?」
【琥珀】
「・・・七世?」
【七世】
「・・・。・・・ねぇ、琥珀、この宝玉をあなたに渡したら、あなたはどうなるの?」
【琥珀】
「えっ!?」
【七世】
「この森に入った人間は、ほとんど殺されてしまっていたのでしょう?あなたがこの森に来た時、沢山のこの森に入った人間が冊間様に殺されそうになっていた。あなたは、冊間様の目を盗んで、まだ生きている人達を人間の世界に帰してあげた。
でも、冊間様はそれを良しとしなかった。だから、あなたと掟を定めた。この森には結界を張り、人は誰も入れないと。でもも、人が入ったならば、その時は殺して良いと。
そして、あなたは、この森に結界を張り、二度と人間が入って来られないようにした。でも、私はこの森に入ってしまった。
本当なら、私は殺されなければならない。でも、あなたは私を人間の世界に帰すことができると言ったわ・・・。どうして、私を人間の世界に返すことができるの?私を人間の世界に帰した後、あなたはどうなるの?」
言い知れぬ不安に襲われ、涙を流しながら叫んだ。
読んでいただき、ありがとうございました!(。-人-。)
次回も、是非、ご覧ください!(。-人-。)(。-人-。)
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◯長編小説◯
【時雨の里】(連載中)
https://ncode.syosetu.com/n5101gr/
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【家の中の猟犬】
https://ncode.syosetu.com/n1830gs/