【洞窟の中の記憶】
こんにちわ!有馬波璃海ありまはるかです!
(。-人-。)(。-人-。)
この物語は、日本の万の神が住む森を舞台に、一人の少女が、森に住む不思議な少年と出会い、冒険し成長していく物語です。是非、ご覧ください
有馬波瑠海の作品一覧
◯長編小説◯
【時雨の里】(連載中)
https://ncode.syosetu.com/n5101gr/
◯短編小説◯
【おいらはスズメ。えっ名前?そんなのないない。】
https://ncode.syosetu.com/n1223gs/
【家の中の猟犬】
https://ncode.syosetu.com/n1830gs/
【プライドの高い猫と赤ちゃん】
https://ncode.syosetu.com/n3136gs/
洞窟の中は、真っ暗で何も見えない。それでも、私は前へ前へと進んだ。前へ前へと進むに連れて、私は少しずつ少しずつ何かを忘れていく。私は、何かがおかしい。と思いながらも体は、前へ前へと勝手に歩いて行ってしまう。最初は、どうして自分はここの洞窟にいるのか。そして、次は、琥珀の背から落ちたこと。そして、風神雷神に出会ったこと、そして琥珀のことも忘れてしまった。そして、最後には、自分の名前も思い出せなくなる。
私は誰?ここは一体どこ?どうして私こんなところにいるの?ここにきて私は初めて立ち止まることができた。何も知らない。何も覚えていないということがおまりにも恐ろしく、怖かった。洞窟の中はとても寒く、このままでは凍ってしまいそう。だけど、出口はどこなのか?どこから入って来たのかも分からない。
【七世】
「誰かぁ・・・。誰か助けて・・・。」
私はその場にしゃがこむ。もう、一歩も前にも、後ろにも下がれない。涙が頬を濡らす。
・・・よ。なな・・・よ。ななよ・・・。
誰かに呼ばれた気がした。ゆっくり顔を上げるとそこには、泣いている幼い少女に優しく語りかけるおばあちゃんの姿があった。
【おばあちゃん】
「ななよ。大丈夫よ。生きていれば、誰しも悲しい思いをしたり、辛いことを経験することもある・・・。でもね、大丈夫よ。ここの土地はね、昔から一人の少年の姿をした神様が守ってくれていると言われているの。」
【少女】
「神様?」
【おばあちゃん】
「そうよ。その神様はね。昔々ある里の長になるそとを約束されていた正義感が熱く、村人思いの優しい人間の少年だった。だけれど、ある時、村に災いが降り注ぎ、多くの村人が死んでしまったそうよ。
その少年は、その災いを止めるべく、人柱としてその命を捧げ、その地を守る竜へと変わった。しかし、その土地も村人も時代の流れと共に、無くなってしまった。
そして、もう人々からそんな里が存在したことも忘れ去られた時、この地では森に入った人間が次々と姿を消す事件が起きたの。ここら辺に住む人達は、恐怖におののいたわ。
でもある日、森で行方不明になった何人かが、帰ってきたことがあったの。帰って来た人達は、口をそろえて言ったわ。袴を着た少年が助けてくれたんだと。帰ってきた人達の何人かは、その少年の名前を聞いていた。
後でその少年の名前を調べて見れば、少年は、大昔に今ではもう無くなってしまった里の人柱として亡くなった少年だったことが分かったの。
里が無くなった今でも、彼はこの森で人を守るために働いている。だから、七世。何か困ったことがあったら、心の中で彼のことを呼んでごらんなさい。そう、彼の名前は・・・。」
・・・・・・琥珀!!!!!!!!!!
私の目の前に白く光る光が現れる。そして、その光はみるみるうちに大きくなって、辺りを照らした。
読んでいただき、ありがとうございました!(。-人-。)
次回も、是非、ご覧ください!(。-人-。)(。-人-。)
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◯長編小説◯
【時雨の里】(連載中)
https://ncode.syosetu.com/n5101gr/
◯短編小説◯
【おいらはスズメ。えっ名前?そんなのないない。】
https://ncode.syosetu.com/n1223gs/
【家の中の猟犬】
https://ncode.syosetu.com/n1830gs/
【プライドの高い猫と赤ちゃん】
https://ncode.syosetu.com/n3136gs/