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【七世と森の少年】  作者: 有馬波瑠海
11/12

【消えた二つの魂】

こんにちわ!有馬波璃海ありまはるかです!

ただの趣味での投稿になります!(*´-`)

残り2話で完結です!

(。-人-。)(。-人-。)


この物語は、日本の万の神が住む森を舞台に、一人の少女が、森に住む不思議な少年と出会い、冒険し成長していく物語です。是非、ご覧ください




有馬波瑠海の作品一覧

◯長編小説◯


【時雨の里】(連載中)

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/


◯短編小説◯

【おいらはスズメ。えっ名前?そんなのないない。】

https://ncode.syosetu.com/n1223gs/


【家の中の猟犬】

https://ncode.syosetu.com/n1830gs/


白い光の中、私は確かに見た・・・。


美しい、真っ白に輝く竜と鹿、そして・・・


キツネが嵐を止めようと戦いに行く所を・・・。


竜は、決死の覚悟で風人と雷神が起こす嵐の中へと入って行こうとした。


しかし、それをキツネが止めた。


長い間犯してきた罪を償わなけらばならないと、そのキツネは竜に言う。


竜は、キツネを止めようとしたが、キツネは一切聞こうとしなかった。


キツネは、自分が尊敬する鹿と共に嵐の中へと消えて行った。


雲の中に二匹が消えてからすぐ、雲の端からまた1つ、また1つと太陽が差し込む。地を揺らしていた雷はどこかへ消え、わずかに残る風と雨は春先のシャワーのごとく優しく草花を撫でる。


・・・暖かかった。本当に暖かかった。私の意識は、その暖かいまどろみの中に落ちて行く。 


暖かい日差しの中で、誰かにおぶられ、どこかへ向かっている。まだ、意識がはっきりしなくても、それだけがはっきりと分かった。


七世(ななよ)

琥珀(こはく)・・・。怪我はもう、大丈夫なの?」


琥珀(こはく)

「あぁ。もう大丈夫だよ。」


七世(ななよ)

「そっかぁ・・・。よかった・・・。」


七世(ななよ)

「冊間様は・・・やっぱり、死んでしまったの?」


琥珀(こはく)

「あぁ。この森を救って、白鹿様と共に逝かれてしまった。あの宝玉は、白鹿様が亡くなる際、この森に何かあった際に、この森を守れるよう、魂の一部を削って作られた物だったんだ。死んでもなお、あの方はこの森を守っていたんだな。そんな人だから、冊間様は白鹿様をとても尊敬されていた。だから、きっと白鹿様を裏切った人間が許されなかったんだろう。沢山殺した。たが、人間が裏切ったというのも本当はそうではなかった。そして、白鹿様は人間をとても大切にされていた。そのことを知った冊間様は、瑞からの命をもってこの森を守り死ぬことで今までの償いをしたかったのだろう。私にこれからのこの森を託して・・・。」


七世(ななよ)

「そっかぁ・・・。」


琥珀(こはく)

七世(ななよ)。ワタシはこれから、この森の主として、冊間の分もこの森を守っていこうと思うよ。」


七世(ななよ)

「・・・うん。琥珀(こはく)だったら、きっと皆から尊敬される主に、なれるよ・・・。」


七世(ななよ)

「ねぇ、琥珀(こはく)。私、人間の世界に戻っても、うまくやれるかな?私、友達はいないし・・・。お父さんとも、おかさんとも全然会えなくて、いつも一人ぼっち。ここに来るまでは、たまにね、心が折れちゃいそうになってたの・・・。」


琥珀(こはく)

「君なら、出来るよ。ワタシを必死に助けようとしてくれたように、どんなに辛いことがあっても、必死に向き合えば、必ず道が見つかる。君が人間の世界に戻っても、ワタシは君の幸せをいつも願ってるよ。」


七世(ななよ)

「ねぇ・・・琥珀(こはく)。」


琥珀(こはく)

「うん?」


七世(ななよ)

「いつかまた、あなたに会える・・・?」


琥珀(こはく)

「あぁ・・・会えるよ。きっと。」


私は、琥珀(こはく)の背に顔を埋めた。彼の服からは季節外れの、桜の香りがした。


読んでくださりありがとうございました!

(。-人-。)

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