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8. 午後の時間(2)

「ヘえ〜お寿司もあるんだ。」


「はい。ここの食べ物の一部は零域……さくらちゃんの世界から運ばれたんだから、多分さくらちゃんもすぐ慣れると思います。」


「じゃあ、こっちの世界の名物は?」


「そうですね……」このあたりは零域の食べ物ばかりだけど、多分二階にあるのかな……?


「二階、行ってみる?」


「行ってみよう〜!」ところで、なぜさくらちゃんは零域の食べ物よりも霊界の方が食べたいのかな……?


私だったら、絶対自分が慣れてる食べ物の方が好きなのにね。


私とさくらちゃんは、二階まで向かうことにした。


「あれ、あれなに??」


さくらちゃんが指差したのは、グラスもちだった。そうですね、零界の「まんじゅう」っていうものに似てるかも。


「これはお菓子の一種で、グラスもちっていうんだ。グラスチョウっていう生き物の翼で作ったの。」せっかくだし、買いますか。


「すみません、これ、二つください!」


「あそこのスクリーンをタップしてください!毎度あり!」


えーと、*4ですね……思ったより安いかも。


「はい、これ。」私は一つのガラスもちをさくらちゃんに渡した。


「ありがとう!じゃあ、いただきます!」


私も、一口食べた。


舌の中心から、少しずつ溶けてる……すごい食感……!


「甘くて美味しいね、これ!でも……」


「でも?」どうしたの?


さくらちゃんは少しだけ悲しそうな顔をしてた。


「先アヤメちゃんも言ったでしょう?これは生き物の翼から取れたものだって……なんかかわいそう。」


「……」思わず笑ってしまった。


「どうしたの?アヤメちゃん?」


「グラスチョウのごと、心配してくれたんだね。」なんか、すごく嬉しい。「あの子達は大丈夫だよ。」


あ!そういえば……!


「お昼ご飯が終わった後に、ちょっと見せてあげたいものがあるの。いいかな……?」


私の問いに、さくらちゃんはすぐ答えた。


「もちろん!じゃあ楽しみにしてるね〜」


ぷ、プレッシャーかけないでください……


その後、私とさくらちゃんはごはんものを頼みました。私は零域のチャーハンで、さくらちゃんは霊界のユキセルドっていう白いタレがかかっているご飯。


楽しそうに食べてるさくらちゃん、すごく可愛いかったです。


「えーと、さくらちゃん、これはなに?」黄色い液体……なんかちょっと気持ち悪いです。


「蜂蜜っていうんだよ〜!それとレモンと水を混ぜれば、すごく美味しいものになるよ!」


信じてみたいけど、この「ハチミツ」っていうもの、ちょっと怪しい……


「え、ここにも売ってるんだ!すみません!このドリンク、二つください!!」


「蜂蜜レモン水ですね。ありがとうございます。」


か、買ったの?!


「はい、アヤメちゃん。」どうしよう、渡してくれた……


「まあまあ、とにかく試して。」


私は、少しだけ深呼吸をしました。


一口なら……


「……!」なにこれ……美味しい!今まで味わったことのない味!


甘味と酸っぱさが融合してて、途轍もない、唯一無二にドリンクになってる……!


「美味しいでしょう!」さくらちゃんは眩しい笑顔を見せてくれた。


「うん!」ありがとう、さくらちゃん!」


飲み終わった後、私はさくらちゃんにあの場所へ連れてきました。


それは、学院外の森です。


「こっちだよ、気をつけて。」草や木を潜り抜けて、私たちは水辺に辿り着いた。


「見て。」水辺のところには、グラスチョウ達がいた。


彼らの翼の色は、透き通った色でした。


「先が私が言ってたグラスチョウだよ。生息地は大体水辺だけど、たまに森にもいる。」


「可愛い……」さくらちゃん、見惚れてしまったようです。


「ちなみにグラスチョウの翼は、再生できますよ。」


「え!!」思った通り、さくらちゃんは驚いた。


私はさくらちゃんに一つの話を切り出した。


「霊界は、一度だけ大戦がありました。」


「大戦?」


ずっと前から思ったんだけど、この事は、話すべきなのかな……?


でも、さくらちゃんはこの三年間ずっといるから、やっぱり言った方が……


よし!


「私が5歳の時に、大戦が起こりました。」


「生き物の種類は、今より多くありました。」


「人狼や吸血鬼、人魚や巨人、とか……」


「そんな生き物もいたんだね……ちょっとびっくりした。」さくらちゃんは驚いたように話した。


「そうだよ。だから、あの大戦以来、姿を消した。お父さんからよると、食べ物すらほとんどなくとても厳しい環境だったらしいの。」


「だから生き物は、生きるために、順応を始めたんだ。」


「順応……?」


「例えばね、グラスチョウは元々翼がないと死んちゃうけど、生きるために、翼がなくても生きれるっていう進化をとげたの。」


「つまりは、生きるために進化したってこと?」


「はい。」


「へーすごいね!」


「……!」


「どうしたの?アヤメちゃん?」


なんか、嬉しい。


「この話は言わない方がいいってずっと悩んでたけど、そんなに早く受け入れてくれたさくらちゃん、本当にすごい。」


戦争はよくない事なのに、なぜ起こったのかな……?







最近大学の宿題が多くて、小説を書く時間が少なくなりました……T-T

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