4. 学院案内(2)
花壇の次は、競技台という場所でした。
「花壇から五分歩くと、競技台に着きますよ。」
学院って、思ったより大きいですね……
最初の講堂も三階ありますし、あと花壇の大きさもお家とほぼ同じだし。
外から見ると、そう思えないくらい大きい……!
そして、この競技台も1、2、3……10個あるし、一体どうやって作るんだろう……?
「競技台は、戦闘の練習ができるところです。ちなみに戦闘はこの場所以外禁止されてますよ。」
なるほど……!
「こうして見るとただの丸いプラットフォームだけど、戦闘中、ほかの人が邪魔しないよう、透明な壁がサークルの周りに現れるのです。」
魔法って、本当にすごいな。
「隣にあるのスクリーンは、各学級のランキングです。一年生はまだないけど、二年生も三年生も……ほら。」タツ先輩が指差した所に、二年生と三年生のランキングと点数が並んでいた。
……ってあれ?!
タツ先輩の名前もランキングに載ってる!しかも5位!
確かクラスの人数は、三十人で、三つのクラスがあるから、生徒は九十人ってことですよね?
タツ先輩って、こんなにすごい人なんだ!
「あ、あの、タツ先輩の名前も載ってますね。すごいです……!」
「ありがとう。挑戦したい人がいるから、断るのもちょっと変だし、受けて立つ!って感じかな。」タツ先輩は簡単に説明しくれた。
「自ら戦いを挑む人もいますか……」そういう人、苦手かも……
「そう。特に六使と生徒会は、最も狙われてるよ。権力があるからね。」権力……?
「六使、生徒会とか、一度負けたらその権力が失われるよ。勝った人に譲ってもらう。」
「え……」六使って、大人気の役職なんだ。
「もちろん、挑戦は断って良いよ。」
「なるほどです……ご説明ありがとうございます、タツ先輩!」
「さーて、次の場所行きましょう。」
「はい!」
そのあと、タツ先輩にいろいろな所まで連れていったもらった。
図書館や食堂、教務員と生徒会の建物とかも見せてもらった。
そして最後は、私のクラスの教室。
「年級ごとに三つのクラスがあって、君のクラスは『月』だよ。」
「一年月組の教室はこっちです。」歩きながら見ると、他のクラスは太陽と星が象徴になっているようだ。
私の視線を気ついたようで、タツ先輩も優しく説明してくれた。
「月以外にも、『日』と『星』のクラスもいますよ。教室の前に飾ってたのはエンブレム、つまりクラスの象徴です。」
うん……なるほどです。
「学院の案内はここまでで終了です。質問があればどうぞ。」
「えーと……」
あ!
「あ、あの、私が、せ、聖典祭、い……」
わからないけど、ちょっと緊張する……
「ゆっくりどうぞ。まだ時間があるから。」
よ、よし……!
「聖典祭は、本当に勝てば、ね、願いが叶えられるんですか?」
「私、どうしても一つの叶えたい願いがあって、、、」
「うまく説明できないけど、その願いが叶わないと、すごく困るのです!」
タツ先輩は私に優しく答えた
「その気があれば、できるよ。」
私は思わず頭をあげた。
「ほ、本当ですか?」
「聖典祭は一年から三年まで三回挑戦できるから、できますよ。アヤメさんなら。」
「あ、ありがとうございます!」
一刻も早く、あの人を……!
「私、教室行ってきます!」
「行ってらっしゃい。」
多分、これからタツ先輩に会えるかどうかはまだわからないけど……
「タツ先輩、今までありがとうございます!お世話になりました!」私は深くと頭を下げ、教室入りました。
「頑張ってください。」タツ先輩は、最後の最後まで、優しく微笑んだ。
なんか、本当に頑張れる気がする……!
そして、私は教室に入った。
●○●○●
「ここは、私の新生活が始まる場所、か……」
校門にはいつのまにか、桜の木が現れた。
すると、風が吹いてきた。
桜は、ひらひらと舞った。
「……ここにも桜があるんだ。異世界と言っても、変なものは出たり……しないよね?」
「……よし。それにしても、この制服は綺麗だなぁ。」
白と金を基調としたデザイン、しかもこの素材……見たことない。
「ねえねえ、見て。」
「綺麗な人だなぁ……」
「見たことない顔立ちですね……」
ここはとりあえず、抜け出すか。
ここまで見てくださってありがとうございます!
興味を持ってくれたらすごく嬉しいです^^
まだ未熟ですが、これからもよろしくお願いします!
ちなみに最後に現れた人はアヤメちゃんではないです!