表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/21

20. 覚悟

今日はとうとう、挑戦の日……


すごく緊張するけど、頑張るしかないよね……!


念のため、色々と準備しましたけど、やっぱり緊張する……


もし相手がすごい人だったらどうしよう……?手加減しないならどうしよう……


「はい、これあげる〜!」


「うあああ!!」だ、だれ?!緊張してるから驚かないでよ……なんだ、さくらちゃんか。


「こ、これ、なに?」は、花?しかも見覚えのある花だ……


「ホタ……」


「ホタルブクロっていう花ですよね!初めて見た!ありがとう、さくらちゃん!」昔、本で読んだことある気がする。誕生花と聞いているから、わざわざ名前も覚えた!


で、でも、私の誕生日はもう過ぎたはず……


「前から色々と助けてもらったから、何か送ろうと思って……」


さくらちゃん……


「ホタルブクロの花言葉は忠実、正義、感謝の気持ち。」


うん。私は頷いた。


「いつもありがとう、アヤメちゃん!あと今日、頑張れ!応援してるから!」


こっちこそ、私と友達になってくれて。


でも、こんなに恥ずかしいことは言えないから、私はさくらちゃんとお別れした後、花を連れて、寮まで帰った。


私、ちゃんと分かってる。


もし、ここで負けたら、聖典祭に勝つ確率も必ず下げる。


六使ていう機会があったからこそ、私は強い人たちと仲良くできた。


……別にすごく仲良くな訳じゃないけど、話はちゃんと通じる人です。


みんなみたいに強くなれないし、前向きさえできないけど……


よくないこと考えてるけど……私は他の人を勝って、進んでいきます。


競技台に行く前に、私は花を自分の部屋に置いた。


勝ったら、君に伝えよう。


●○●○●


「やあ、まだ会えたね。」


目の前に立ってるのは、知らない木の妖精でした。


まだ会えた……?初対面はずですが……


ちょっと待って、あの人が構ってる武器って……槍?


槍ってまさか……


「どうやら思い出したようだね。」つまり、この人は私の体型を見るだけでわかるの……?


あの時は、先生に魔法かけられて、顔がわからないはず……


「カウントダウン開始します。10。9。」


えええ……!!


競技台の周りに、バリアがだんだん現れてる……


「自己紹介、忘れたね。シド・ヨナ。」


「あ、アヤメと申します……」


「あのレッスンで分かったよ。やるなら今だって、ね。」


六使の席を私から奪うってことですか……?


……だめだ!ここで集中できなかったら……


「……。」


「どうやら落ち着いたみたいだね。」


なんか……分かった気がする。きっと、誰もが私と同じこと思ってる。もし六使の席を手に入れたら、他の生徒より権力がもらえるし、聖典祭の勝ち目だって上がる。


そんなデメリットのない仕事、私が持ってるんだ。


「……受けて立ちます。」ここで負けたら、何も始まらない。


「そう来なくっちゃ。」あの人、笑ってる……?


「今回も妖精が勝つでしょう?」いつの間にか、バリアの外から生徒たちが集まった。


「今年の一年生の人間は強いと聞いてるぞ。特に六使。」


「え〜じゃあ見ようかなー」


ここは外の声を気にせず……!


にしてもシドさん、魔法使う気ないみたい。じゃあ、私も早く対応方法を探さないと……!


相手は突き刺してきた。


「……中級者の術、木。」これが今私が作れる、一番高い防御力の魔法。


前に本で読んだことあるんだけど、零域(れいいき)の中にくるみっていう木がすごく硬いと聞いています。


写真や資料はみたいことあるけど、本物はみたことないから多分似てないけど……頑張ってみた。


……本当に、攻撃を止めた。すごい。


これでしばらくは来れないはず……え?!!


あんなにあっさりと破けたの?!


「!」やばい……怪我をした…しかも一番大事の右手……


「中級者の術、石。」私の想像通り、石はシドさんを乗せて、高いところまで登った。


でも怪我のせいで、魔法は長く持たないかも……今のうちに、何か考えないと!


そういえばシドさん、本当に魔法を使う気ないみたい……うああ!!


あんな高い所から飛び降りた?!


違う……すっかり忘れてた。


妖精は人間と違って、羽があるんだ。


「!」私が気を散った隙に、左足を怪我した……


致命傷じゃないけど、動き辛いかも。


「やっぱり噂通り、治癒魔法使わないんだね。使えば良いのに。」


「……余計なお世話です。」なんか突破口を探さないと……!


「このままじゃ、俺に勝てないよ。」そういえば槍、まだ持ってるんだ。


「……!」もしかして……この可能性を賭けるしかない!


シドさんの弱点……多分、見つかったかも。


あとは、あの人を倒すだけです。


「なんか決めたようだなぁ。棄権する?」


「……」私は頭を下げて、シドさんから逃げようとした。


チャンスは一回だけ……!


「……本当、隙だらけだ。」その槍が突き刺す前に……


「中級者の術、蔓!」頼むから、私の思い通りに発動して!


緊張しすぎて、目を閉じたけど……成功したの?


「……!」魔法が思った通りに発動した!


蔓たちはまず、シドさんの槍を奪った。


そして、シドさんを包んだ。


槍がないゆえ、破るのも難しい。


「勝者は、アヤメさん。」


よかった……って、あれ?体が……?


「アヤメちゃーん!!」その声は……さくらちゃん……?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ