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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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黒き天使 – 第三章 第92話「鎖を断ち切るキス」

こんにちは、作者です。

いつも『黒き天使(Anjo Negro)』を読んでくださり、本当にありがとうございます。

この物語を書きながら、私は遠く離れたブラジルで、毎日少しずつこの世界を作り続けています。

仕事の後や空いた時間を使って、一話一話を大切に書いています。

そして今回のエピソードは、物語の中でも特に大きな瞬間の一つです。

レオンとララ。

憎しみと偏見に満ちた世界の中で、それでも互いを信じ続けた二人。

この戦いの中で、彼らの関係は大きく動きます。

どうか最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。

それでは――

第92話をお楽しみください。

闘技場にはまだ爆発の煙が残っていた。

空気は熱く震え、観客の歓声が波のように響いている。

ザイロスとセラフィナは、傲慢な笑みを浮かべながら立っていた。

彼らの周囲には、緑と黄色の光が刃のように揺らめいている。

実況の声が闘技場に響いた。

「偏見は鋭い刃となる。しかし――二人の若き戦士の心の中には、それよりも強いものが生まれ始めていた。」

レオンは膝をつきながらも笑っていた。

土の盾が彼の前で砕け散る。

ララは息を切らしながら彼を見つめる。

その瞳に、もう迷いはなかった。

(この人は……)

ララの心の声が響く。

(世界が彼を憎んでも、この人は笑っている。)

(どうして……私はまだ否定していたんだろう。)

セラフィナが巨大な黄色の光剣を作り出す。

「終わりよ!」

光の剣が振り下ろされた。

しかし――

レオンの土の盾がそれを受け止める。

彼はそのまま跳び上がり、狼の爪で光の刃を切り裂いた。

その瞬間――

ザイロスが手を振り上げた。

緑の鎖が空中に現れる。

それは蛇のように動き、レオンの体に巻き付いた。

「これがクリザードの運命だ!」

ザイロスが叫ぶ。

「お前たちは永遠に鎖につながれる存在だ!」

鎖がレオンを引きずる。

しかし――

レオンは笑っていた。

「体は縛れても――」

彼は静かに言う。

「心までは縛れない。」

その瞬間。

黄金の光が爆発した。

ララだった。

彼女の体から黄金のエネルギーが溢れ出す。

緑の鎖が粉々に砕け散る。

観客席がざわめいた。

ララはレオンの前に立つ。

そして――

ゆっくりと顔を上げた。

「もう……隠さない。」

彼女は真っ直ぐレオンを見つめる。

「私の気持ち。」

レオンの目が少し大きくなる。

ララは続けた。

「私はあなたと一緒にいたい。」

静寂。

闘技場の時間が止まったかのようだった。

「どんな未来でも。」

そして――

ララはレオンにキスをした。

観客席が一瞬、完全に静まり返る。

次の瞬間――

爆発のような歓声が上がった。

闘技場が揺れる。

VIP席。

ローラは椅子の肘掛けを強く握りしめた。

「……!」

その瞳には怒りが浮かんでいる。

一方――

ヴァロン卿は口元を少しだけ上げた。

「面白い。」

ヴァンダーは立ち上がる。

「何を考えているんだ、あの娘は!」

観客席では――

リーが静かに笑った。

「……予言通りだ。」

リウは目を潤ませていた。

「やっとかよ……」

しかし次の瞬間、顔をしかめる。

「うわ……これ絶対やばいやつだ。」

キスが終わる。

レオンは笑った。

「これは……かなり問題になるな。」

ララも微笑む。

「でも――」

彼女の黄金の光がさらに強くなる。

「関係ない。」

彼女は戦闘姿勢を取った。

「終わらせましょう。」

ザイロスとセラフィナは怒りで震えていた。

巨大な光が闘技場を覆う。

「恥知らずめ!」

セラフィナが叫ぶ。

「母親と同じ過ちを繰り返すつもり?」

ザイロスが腕を広げる。

「クリザードなど、この場にいる資格はない!」

巨大な光の構造物が現れる。

剣、槍、獣の形をしたエネルギー。

それが闘技場を埋め尽くす。

しかし――

ララの目は冷静だった。

「レオン、後ろ!」

レオンは一瞬で動いた。

クリザードの速度。

彼はザイロスの背後へ回る。

狼の爪が閃く。

「右を防いで!」

ララの指示。

レオンの土の力が地面を隆起させる。

光の槍が止まる。

観客がどよめいた。

リーが呟く。

「完璧な連携だ。」

リウが笑う。

「まるで一つの存在だな。」

戦いは激化する。

ザイロスとセラフィナは最後の力を集めた。

巨大な緑と黄色の球体。

それはまるで落ちてくる星だった。

「これで終わりだ!」

ララは両腕を広げた。

黄金の翼が現れる。

巨大な光の翼。

「レオン!」

レオンは頷いた。

彼の手に五つの元素が集まる。

火。

水。

風。

土。

雷。

それらは緑の鎖のように融合する。

彼の瞳が光る。

クリザードの麻痺の力。

一瞬――

ザイロスとセラフィナの動きが止まる。

レオンが叫ぶ。

「憎しみの鎖は終わりだ!」

ララの翼が広がる。

「光よ!」

二人の攻撃が融合した。

黄金の翼。

五元素の鎖。

巨大な爆発が闘技場を飲み込む。

静寂。

煙が晴れる。

ザイロスとセラフィナは地面に倒れていた。

実況が叫ぶ。

「勝者――レオン&ララ!!」

観客席が爆発する。

旗が振られる。

歓声が止まらない。

レオンとララは膝をついた。

疲労で息が荒い。

しかし――

二人は笑っていた。

レオンが言う。

「君が隣にいるなら……」

彼は立ち上がる。

「地獄でも行く。」

ララは彼の手を握る。

「私も。」

観客席では――

ローラが怒りで震えていた。

ヴァンダーは険しい顔。

ヴァロン卿は興味深そうに笑う。

リーとリウは顔を見合わせた。

ナレーションが静かに響く。

「憎しみの闘技場で生まれた愛。」

「しかし――そのキスは、舞台裏に新たな嵐を呼び起こした。」

レオンとララは立ち上がる。

手を握ったまま。

闘技場の歓声の中で。

――第92話・了――

ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。

今回のエピソードは、レオンとララにとってとても重要な出来事でした。

戦いの中で生まれた想いが、ついに形になった瞬間です。

ですが、この出来事は決して簡単な未来を意味していません。

むしろ――ここから物語はさらに大きく動き始めます。

また、本日この物語の世界に関係する**ワンショット(短編)**も公開しています。

もしよろしければ、ぜひそちらも読んでみてください。

そしてキャラクター紹介、設定、音楽などは作者ページにも掲載しています。

感想、ブックマーク、評価をいただけると、とても励みになります。

ブラジルから、心を込めて。

次回のエピソードもお楽しみに。

作者より。

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