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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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5/202

「創造主」

いつも読んでくださり、ありがとうございます。

この章では、レオンの物語の裏側――リーの過去と、物語の核心に近づく重要な出来事が描かれます。

それぞれの人物が背負っているもの、そして彼らがなぜ戦うのかを、少しずつ明かしていきます。

まだ多くの謎が残っていますが、すべてはこれから繋がっていきます。

どうか最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。

第5話「創造主」

超空間を進む宇宙船の窓の向こうで、無数の星々が光の線となり、長い回廊のように流れていた。

操縦室に一人立つリーは、星座座標を映し出すホログラムを静かに見つめている。

(あの種族……あの惑星……)

(何かが引っかかる。すべてと繋がっている気がする……)

胸の奥の違和感が消えなかった。

救出された戦士たちは、組織内の広い部屋に収容されていた。

金属製のベッドが並び、柔らかな人工照明が、かつての闘技場の残酷な光を忘れさせるように照らしている。

包帯を巻いた者、無言で座り込む者。

自由になったはずなのに、まだ鎖が残っているかのような沈黙だった。

そこへレオンが入ってくる。

真剣な表情だった。

一人の戦士が立ち上がり、感情をこめて言った。

「神に感謝するよ。あの日、戦いの前に必死に祈ったんだ」

レオンは静かに答えた。

「そうは思わない方がいい。

もし、あそこから出られた理由を知ったら……君はその神に失望するかもしれない」

戦士は眉をひそめる。

「どういう意味だ?」

「僕の仕える神が、僕に現れた。そして、助け出すと言った」

別の男が興味を示す。

「どんな神だ?」

レオンは迷わず言った。

「三位一体の神――父と子と聖霊だ」

周囲がざわめく。

「聞いたことがないな」

レオンは穏やかに続ける。

「文化が違えば、神の現れ方も違う。

……“創造主”という存在を聞いたことは?」

部屋の奥にいた老人がゆっくり立ち上がった。

「若いのに……なぜそれを知っている?」

レオンの目が輝く。

「あなたは知っているんですか?」

老人は頷いた。

「私の星の預言では、創造主はいつか宇宙を滅ぼすという。

人々の行いが、もはや喜ばれないからだと」

彼は遠くを見る。

「長く生きて分かった。

この宇宙は、ずっと前から壊れている」

レオンは静かに言った。

「僕は創造主ではなく、その“御子”を見ました。

僕の星で、大きな犠牲を払った存在です」

部屋が静まり返る。

「人々が罪に沈んだとき……

その方は肉体を持ち、すべての人のために命を捧げました」

別の戦士が鼻で笑う。

「どの星にもいるさ。希望を語る英雄気取りがな」

レオンは怒らなかった。

「……かもしれない。

でも、絶望した人に希望を与えることが間違いですか?」

男は苦く笑った。

「正しく生きて得たものは苦しみだけだった。

闘技場が世界の真実だ――戦うか、死ぬか。

だから神なんて捨てた」

そして言う。

「どうせ、その神も人に殺されたんだろ?」

レオンは黙ってうつむいた。

男は笑った。

「やっぱりな」

ヴィデウ星。

霧と赤い警告灯に包まれた廃墟の街を、リーは一人歩いていた。

細い路地の奥、赤い扉へ続く階段がある。

ノックしようとした瞬間――

扉が勝手に開いた。

(入れ、リー。待っていた)

心に直接声が響く。

中は蝋燭だけが灯る小さな部屋。

テーブルの前に、ひどく年老いた預言者の女が座っていた。

「座りなさい」

リーは従う。

彼女は真っ直ぐ見つめた。

「時が来た。

創造主は宇宙を消そうとしている」

リーの目が揺れる。

「それを止める鍵は……あの少年だ」

彼女の声が鋭くなる。

「何があっても命をかけて守れ。

育てよ。

そして――妹を彼から離すな」

静寂。

「彼女は、この物語の要となる」

ゆっくりと目を閉じる。

身体が前に倒れた。

リーは瞬間移動し、抱きとめる。

言葉が出なかった。

ヴィデウの墓地。

黒い墓石と灰色の空。遠くで雷が鳴る。

リーは墓の前に立つ。

「どういう意味だ……?」

「リムに関わるあの恐怖……クリザード神カイロスが戻るのか?」

空を見上げる。

「もし覚醒すれば……災厄になる」

小さく呟く。

「創造主……本当に存在するのか……?」

雷が空を裂いた。

組織本部。

白い光の廊下をリーが歩く。隊員たちが敬礼する。

彼は会議室の扉を開いた。

立ち止まる。

すでに――

クスプリアン評議会の全員が揃っていた。

半円状に座る指導者たち。儀式服姿。

リーは入口に立ち尽くす。

扉が背後で閉まった。

――暗転。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。

この物語は「戦い」だけでなく、「選択」と「信念」をテーマにしています。

登場人物たちはそれぞれの正義を持ち、時にはぶつかりながら前に進んでいきます。

もし少しでも続きが気になったり、面白いと感じていただけたら、評価や感想をいただけるととても励みになります。

次の話もぜひ読みに来てください!

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