黒の天使 ― 第8シーズン 第300話 「戦争が始まる時」
『黒の天使』第300話――
ついに、最終決戦が始まります。
ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。
仲間たち、世界、信仰、そして希望――
すべてを懸けた戦いが、今始まります。
今回のエピソードは「全面戦争」がテーマです。
それぞれの想いがぶつかり合い、世界の運命が動き出します。
それでは――
第300話、お楽しみください。
南極を吹き抜ける風。
雪が渦を巻きながら舞い上がる。
まるで世界そのものが――
息を止めているようだった。
片側には、レオンたち。
もう片側には――
古き蛇。
そして、アスモデウス率いる闇の軍勢。
静寂。
重い。
張り裂けそうなほどに。
アスモデウスが一歩前へ出る。
足元の氷が砕け散った。
彼はレオンたちを見渡し、笑う。
「……お前たちが英雄か?」
低く、不気味な笑い声。
「正直――もっと期待していた」
レニが目を細める。
ナンドは腕を組み。
ザイラは拳を握る。
アスモデウスは両腕を広げ、背後を示した。
そこには――
無数の怪物。
蠢く影。
歪んだハイブリッドたち。
暗闇の中で光る瞳。
「見ろ」
「お前たちは少なすぎる」
彼はレオンを見据える。
「この軍勢に勝てると思うか?」
沈黙。
その時――
ティアゴが笑った。
静かに。
だが確信に満ちて。
彼は一歩前へ出る。
「誰が……俺たちだけで戦うって言った?」
アスモデウスの表情が変わる。
「……何?」
ティアゴが手を上げる。
空間が軋み始めた。
――バキッ
――ミシィッ
次元の裂け目。
一つ。
二つ。
十。
百。
無数のポータルが開く。
眩い光が雪原を照らした。
そして――
足音。
ポータルの中から現れたのは、
様々な種族の戦士たち。
光の存在。
隠された大陸の兵士たち。
救助活動をしていた戦士たち。
同盟軍。
希望の波。
雪が光を反射し、戦場を白く染める。
闇の軍勢がざわめいた。
ナンドが大きく笑う。
「ははっ! やっと面白くなってきたな!」
ザイラは腕を組みながら微笑む。
ララは深く息を吐く。
ジェネラル・イレブンが叫ぶ。
「全軍、構えろ!」
同盟軍が一斉に陣形を取った。
完全なる団結。
アスモデウスはその光景を見つめ――
そして笑い出した。
「……面白い」
彼の魔力が爆発する。
空気が震えた。
「ならば――戦争を始めよう」
彼は真っ直ぐレオンを指差す。
「始祖の選ばれし者……」
燃えるような瞳。
「お前は俺が殺す」
レオンが前へ出ようとした瞬間――
レニが隣へ並ぶ。
「一人で行く気じゃないよな?」
反対側にはナンド。
「ここまで一緒に来ただろ」
リウの緑色の鎖が地面から現れる。
「最後まで一緒だ」
レオンは仲間たちを見る。
そして――
小さく笑った。
「……行くぞ」
その頃。
ティアゴは古き蛇へ向かって歩き出していた。
互いに視線をぶつけ合う。
「お前は俺が相手だ」
蛇がゆっくり笑う。
「ようやく……この時が来た」
周囲の空間が歪む。
力と力が激突し始める。
そして――
BOOOOOOM!!!
戦争が始まった。
軍勢同士が激突。
爆発。
悲鳴。
閃光。
闇。
ザイラが空間を歪める。
ジュンが獣のように突撃する。
ララの炎が空を焼く。
ジェネラル・イレブンが前線を指揮する。
レニの黒炎が吹き荒れる。
そして中央――
レオンとアスモデウス。
空気が重く沈む。
レオンが言う。
「今日で終わらせる」
アスモデウスは笑った。
「そういう台詞、大好きだ」
次の瞬間――
消える。
そして目前へ。
衝突。
レオンが防ぐ。
大地が爆発した。
レニが横から攻撃。
ナンドが上空から突撃。
リウの鎖が拘束する。
だが――
アスモデウスは笑っていた。
「弱い!」
衝撃波。
全員が吹き飛ばされる。
それでも――
彼らは立ち上がる。
迷いなく。
恐れなく。
カメラが引いていく。
世界最大の戦場。
裂ける空。
ぶつかり合う力。
希望と絶望。
その中心で――
レオンたちはアスモデウスに挑む。
そして遠くでは――
ティアゴと古き蛇が激突していた。
最大の戦いが始まる。
だが――
これは、まだ始まりに過ぎない。
【第300話・完】
第300話を読んでいただき、本当にありがとうございます!
ついに『黒の天使』最大規模の戦争編が始まりました。
ここから先は、さらに激しく、さらに絶望的になっていきます。
もし面白いと思っていただけたら、
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