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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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211/228

シーズン6 エピソード211 — カイロンの継承者

ここまで『黒き天使(Anjo Negro)』を読んでくださり、本当にありがとうございます。

物語はいま、大きな分岐点に立っています。

それぞれの想いと過去が交差し、真実が少しずつ明らかになってきました。

今回のエピソードでは、アレスとオーディンの対話を通して、

これまで語られてこなかった“過去”と“裏側”が描かれています。

そして同時に――

クリザード側でも新たな動きが始まりました。

王としての責任。

一人の男としての感情。

その間で揺れるアレス。

そして、その隙を突くように現れる新たな脅威。

物語はここから、さらに大きく動き出します。

【シーン1 — アレス vs オーディン】

XPの塔の頂上。

風が鋭く吹き荒れる。

二つの圧倒的な存在が向かい合う。

アレス。

オーディン。

重い沈黙。

やがて、オーディンが微笑む。

「お前はただの王じゃないな、アレス…」

わずかに首を傾ける。

「正直、感心している。」

その目が冷たくなる。

「だが一つ聞こう…」

両腕を広げる。

「どうやってXPに入った?」

空がエネルギーで輝く。

「大気は完全に改造されている。」

「クリザード人なら、侵入前に消滅するはずだ。」

軽く笑う。

「お前の軍を待っていた。」

「ここに足を踏み入れる前に、全員死ぬはずだった。」

沈黙。

アレスは静かに答える。

「無駄に潜入していたわけじゃない。」

オーディンは目を細める。

【シーン2 — 明かされる過去】

アレスは続ける。

「ローラと関わる前の俺の任務は――」

「ヴァロンを見つけることだった。」

遠くを見る。

「正体が露見した後も…」

「奴を追い続けた。」

声が重くなる。

「だが知らなかった…」

「スピルリも奴を追っていたことを。」

オーディンの表情が変わる。

アレスは続ける。

「あの偽りの女神は――」

「奴について何かを掴んでいた。」

「そしてスピルリが倒れた後…」

「俺は理解した。」

沈黙。

「俺はあいつが嫌いじゃなかった。」

「だが、ずっと俺から逃げていた。」

拳を握る。

「賢かったが――」

「自分で自分を壊した。」

オーディンを見据える。

「俺のローラに関わった時にな。」

オーディンは黙ったまま。

【シーン3 — リーの真実】

アレスは続ける。

「XPを攻撃したのは、奴のせいじゃない。」

「だが…約束を破ったのは奴だ。」

空気が重くなる。

「隠れ家に行った時…」

「ローラの匂いを感じた。」

その目が燃える。

「奴は動揺し――」

「リーを俺に向かわせた。」

沈黙。

「準備もできていないままな。」

風が強く吹く。

「その後は…」

「お前も知っているだろう。」

【シーン4 — ヴァロンの秘密】

アレスが一歩前へ出る。

「ヴァロンが知っていたのは――」

「ララという女神が…」

「最初から偽物だったということだ。」

オーディンの目がわずかに見開かれる。

「スピルリの背後にいたのは彼女だ。」

沈黙。

「俺は奴の研究所に侵入した。」

「同時に軍を召集していた。」

続ける。

「お前たちはずっと――」

「クリザードを滅ぼす計画を持っていた。」

「だが奴が止めていた。」

オーディンは衝撃を受ける。

「だから奴を見つけられなかった。」

「奴は知っていたんだ。」

「XPの上層部に従わされると。」

沈黙。

「それだけじゃない…」

アレスは深く見据える。

「7人いた。」

「だが奴は1人殺した。」

「お前たちはそれすら知らなかった。」

【シーン5 — オーディンの反応】

オーディンはしばらく黙る。

やがて顔が歪む。

「やはり奴か…」

歯を食いしばる。

「呪われろ、ヴァロン…」

「俺は奴を崇拝していたのに…」

「計画に従う気はなかったのか。」

深く息を吐く。

「カイロン王の記録を見た。」

「スピルリが奴に接触しようとしていたのをな。」

アレスを見る。

「だから俺が送られた。」

空気がさらに張り詰める。

「スピルリアンに気に入られるのは簡単じゃなかった。」

「何度も殺されかけた。」

笑う。

「だが全部失敗した。」

一歩前へ。

「レオンが奴らを滅ぼしていなければ――」

「今頃俺は逃げていた。」

沈黙。

「奴らは気づいたんだ…」

「俺が知りすぎていることに。」

二人は見つめ合う。

戦いが始まろうとしていた。

【シーン6 — クリザードの宮殿】

カット。

大広間。

もはや祝宴はない。

緊張だけが漂う。

王たちと将軍たちが議論している。

アレスの妻たちも集まっている。

不満が明らかだった。

【シーン7 — 反乱】

炎の妻が怒りを露わにする。

「もう限界だ!」

大地の妻が続く。

「すべてを危険にさらしている!」

風の妻が嘲笑する。

「あのXP女のせいでね…」

雷の妻が冷たく言う。

「子を失ったのに…まだ迷うのか。」

水の妻が静かに言う。

「これはもう愛の問題じゃない。」

「統治の問題だ。」

【シーン8 — 新たな王の出現】

一つの存在が立ち上がる。

静寂。

冷たい目。

圧倒的な気配。

男は中央へ歩く。

「俺が話そう。」

全員が見る。

彼は顔を上げる。

「俺はカエロン――」

「カイロン王の息子だ。」

会場が騒然となる。

【シーン9 — 演説】

カエロンは続ける。

「アレスは俺の父を殺し――」

「王座を奪った。」

冷静な声。

「そして今…」

「正気を失っている。」

周囲を見る。

「敵を滅ぼすことを拒んでいる。」

「XPの女一人のためにな。」

ざわめき。

「XPが存在する限り――」

「我々は危険に晒される。」

両腕を広げる。

「奴らは技術を持っている。」

「もしスピルリのような兵器を作れば?」

沈黙。

「アレスはもう王ではない。」

「一人の男だ。」

上を見上げる。

「そして今――」

「新たな継承者が生まれようとしている。」

わずかに笑う。

「その子が…」

「さらに彼を弱くする。」

【シーン10 — 提案】

カエロンが一歩前へ。

「俺を支持し――」

「王座に就けるなら。」

オーラが膨れ上がる。

「クリザードを再び頂点へ導く。」

「迷いはない。」

「弱さもない。」

会場が爆発する。

「カエロン!」

「カエロン!」

「カエロン!」

【シーン11 — 妻たち】

アレスの妻たちが互いを見る。

そして――

炎の妻。

「アレスを殺せば…」

雷の妻。

「我々はお前のものになる。」

大地の妻。

「五元素の継承者を得るだろう。」

風の妻が微笑む。

「彼とは違ってね…」

水の妻が締めくくる。

「同じ過ちは犯さない。」

【最終シーン】

カエロンは黙る。

冷たい目。

感情も迷いもない。

カメラがゆっくり近づく。

わずかな笑み。

「ならば――」

「新たな統治を始めよう。」

――続く。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

このエピソードでは、戦いだけでなく

“思想”や“正義”のぶつかり合いを強く意識して描いています。

誰が正しいのか。

誰が間違っているのか。

その答えは簡単には出ません。

そしてついに現れた――

カエロンという新たな存在。

彼の登場によって、

物語は「対立」から「戦争」へと変わっていきます。

アレス vs オーディン。

そして、内部から崩れ始めるクリザード。

次のエピソードでは、

さらに激しい展開が待っています。

これからも『黒き天使』をよろしくお願いします!

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