シーズン6 エピソード210 — 父の意志
ここまで『黒き天使(Anjo Negro)』を読んでくださり、本当にありがとうございます。
物語は今、新たな段階へと突入しました。
絶望の中での奇跡、そして再び動き出す運命。
レオンは死の淵から戻り、
その背後には「父」の意志がありました。
一方で、ララを救うため、
ローラは自らを犠牲にし、アレスのもとへ――。
それぞれが大切なものを守るために、
自分のすべてを賭けて選択をしています。
今回のエピソードでは、
“犠牲と愛”、そして“導かれる意志”が強く描かれています。
この物語が、皆さんの心に何かを残せたなら幸いです。
柔らかな光が空間を満たしていた。
遠くで水の流れる音が響く。
レオンはゆっくりと目を開けた。
彼の体は、自然に囲まれた洞窟の中、滑らかな石の上に横たわっていた。
彼は体を起こす。
混乱した様子で。
「……ここはどこだ?」
周囲を見渡す。
そして――凍りつく。
目の前にいたのは、イエスとヴァンダーだった。
レオンは目を見開く。
「主……? ヴァンダー……?」
彼はすぐに立ち上がる。
「何が起きたんだ……?」
「俺は……死んだのか?」
【シーン2 — 答え】
ヴァンダーは軽く微笑んだ。
「いや、少年……
お前は死んでいない。」
腕を組む。
「だが……かなり近かったな。」
レオンはまだ理解できていなかった。
「じゃあ……助けてくれたのはあなたですか?」
ヴァンダーは首を振る。
「違う。」
彼はイエスを見る。
「彼だ。」
レオンはゆっくりと視線を向ける。
沈黙。
「主……」
【シーン3 — 使命】
イエスは穏やかに答えた。
「レオン、あなたは忠実だった。」
「爆発の瞬間――
本来なら、あなたは死ぬはずだった。」
レオンは黙る。
「だが、父が私に語られた。」
「あなたを救え、と。」
レオンの心臓が強く打つ。
「父……?」
イエスは頷く。
「長い間――
父が直接介入することはなかった。」
深い静寂。
「それは重要なことだ。」
レオンは息を飲む。
「それは……どういう意味ですか?」
イエスは答えた。
「あなたの犠牲が――
父の心にかなったということだ。」
レオンの目に涙が溢れる。
「本当に……?」
【シーン4 — 理解】
ヴァンダーは敬意を込めてレオンを見る。
「すべて見ていた。」
彼はゆっくり歩く。
「人々に必要なのはリーダーではない……
神の思考だ。」
沈黙。
「問題は――
皆が恐れに支配されていることだ。」
彼はレオンをまっすぐ見る。
「だが正しい恐れではない。」
「不正を生み出す恐れだ。」
レオンは視線を落とす。
すべてを受け止めるように。
【シーン5 — 移行】
イエスが一歩前に出る。
「まだ終わっていない、レオン。」
光がさらに強くなる。
「あなたの時間は、まだ終わっていない。」
光がすべてを包み込む。
――カット。
【シーン6 — 組織】
会議室。
重い空気。
ナンド、ジーラ、ジュン、レニ、ドリアが集まっている。
沈黙。
ドアが開く。
キラが入ってくる。
一人で。
全員がすぐに見る。
ナンドが立ち上がる。
「ローラはどこだ?」
キラは息を吸う。
「聞いて……」
「今、いろんなことが動いてる。」
空気が張り詰める。
【シーン7 — 真実】
「ローラは……」
「アレスに身を差し出した。」
衝撃。
ジュンが口元を押さえる。
「そんな……」
キラは続ける。
「その代わりに……」
「ララを助けてもらうために。」
完全な沈黙。
レニは目を閉じる。
ドリアは拳を握る。
「彼女が……一人で?」
キラは頷く。
「アレスは受け入れた。」
「そしてオーディンのもとへ向かった。」
彼女は全員を見る。
「一人で。」
【シーン8 — 反応】
ドリアは歩き回る。
「正気じゃない……」
「アレス一人でオーディンと戦うだと……?」
彼は止まる。
「もし失敗したら……」
ジーラが低く言う。
「私たちは介入できない。」
ナンドは歯を食いしばる。
「下手に動けば……
XPは滅ぶ。」
ジュンはうつむく。
「じゃあ私たちは……」
「待つしかないの?」
沈黙。
誰も答えられない。
【シーン9 — ローラ】
クリザードの城。
静かな部屋。
豪華だが――空虚。
ローラはベッドに座っていた。
一人で。
手が震えている。
彼女は床を見る。
「ララ……」
涙が一滴落ちる。
「もう少しだけ……耐えて……」
目を閉じる。
「お願い……」
【最終シーン — 対峙】
XPの惑星。
高い塔。
強い風。
その頂上に――
二つの圧倒的存在。
アレス。
オーディン。
二人は向かい合う。
重い沈黙。
オーディンが笑う。
「一人で来たのか……」
アレスは答えない。
その目は冷たい。
「俺の娘に手を出したな。」
風が強くなる。
アレスのオーラが膨れ上がる。
「今から……」
「その代償を払わせる。」
塔の床がひび割れる。
オーディンは笑みを浮かべる。
「ついに……」
「面白くなってきた。」
二人のエネルギーが衝突する。
BOOOOOOM
――続く。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
ついに――
アレスとオーディンが直接対峙しました。
この戦いは単なる力の衝突ではなく、
それぞれの信念と怒り、そして愛がぶつかり合うものです。
レオンは再び立ち上がることができるのか。
ララは救われるのか。
そしてローラの選択は、どんな結末を迎えるのか――。
物語はここから、さらに激しく、そして深く進んでいきます。
また、作者ページでは作品をより楽しめる要素も用意しています。
・テーマソング
・キャラクタープロフィール
・外伝ストーリー
本編では描ききれない想いも、ぜひ感じてみてください。
次の更新も、どうぞお楽しみに!




