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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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178/204

第178話 — 「永遠の王国」

信仰は、失われるものではない。

ただ——

沈黙の中で試されるだけだ。

そして今、

その沈黙を破る者が現れる。

重圧が、すべてを押し潰そうとしていた。

艦は軋み、金属は悲鳴を上げる。

外では——

“永遠の者たち”が、無数にこちらを取り囲んでいた。

「この領域に、異物は不要だ」

声が響く。

それは音ではない。

存在そのものが語りかけてくるような圧だった。

「排除する」

その瞬間。

レオンが一歩前に出た。

静かに——

しかし、確固たる意志で。

彼の手に、光が集まる。

顕現する。

天の剣。

刃が空間に触れた瞬間。

圧力が砕けた。

まるでガラスのように。

ナンドが叫ぶ。

「やばいぞ!船がもたねぇ!」

艦体が崩壊を始める。

警報。

振動。

崩壊。

「守る!」

ララが前に出る。

両手を掲げる。

黄金の光が広がる。

「光の盾!」

その瞬間。

すべてが静止した。

崩壊する艦の中で——

彼らだけが守られていた。

レニが窓の外を指差す。

「見ろ……!」

そこには——

広がる世界。

無限に続く、平面の王国。

光でできた都市。

宇宙の中に存在する、もう一つの“世界”。

「ここじゃ戦えねぇ……降りるしかない」

外では、永遠の者たちが動き始めていた。

「幻影展開」

ザイラが呟く。

その瞳が光る。

「星のヴェール」

空間が歪む。

艦が消える。

存在そのものが隠される。

「……消えた?」

永遠の戦士が周囲を見渡す。

「探せ。奴らは王国へ向かうはずだ」

数百の存在が散開する。

静寂。

幻影の中で、彼らはまだそこにいた。

ナンドが息を整える。

「……助かったな。でも長くはもたねぇだろ」

ララの呼吸が荒い。

「この盾……限界が近い……」

レオンは静かに言う。

「意味があるはずだ」

全員が彼を見る。

「俺たちは偶然ここに来たんじゃない」

レニが鼻で笑う。

「じゃあなんだ。神様が呼んだってか?」

ララが微笑む。

「そうかもしれないよ」

その言葉に、ザイラが反応する。

一瞬だけ。

彼女の中で何かが揺れた。

その時。

レオンの瞳が変わる。

暗く。

深く。

カイロス。

「地に足をつけた瞬間——」

低い声が響く。

「奴らは俺の存在に気づく」

空気が凍る。

「そして知れば——」

間。

「お前たちは死ぬ」

ナンドが怒鳴る。

「やめろよ、それ!余計なこと言うな!」

レオンの瞳が戻る。

静かに。

「……行こう」

外。

黄金の盾がゆっくりと降下する。

だが——

それを阻むものがあった。

透明な壁。

世界そのものが拒絶している。

衝突。

ひび。

崩壊。

ララが膝をつく。

「……通れない……!」

その時。

レオンが前に出る。

剣を構える。

「なら——切る」

一閃。

見えない壁が裂ける。

光が割れる。

道が開く。

ララが最後の力を振り絞る。

盾を再展開。

全員を包む。

彼らは——

王国へと降り立った。

そこは、異世界だった。

光の塔。

流れる光の河。

星のように輝く存在たち。

すべてが調和していた。

ザイラが呟く。

「……綺麗……」

だが、その瞬間。

すべてが止まった。

無数の視線。

一斉に向けられる。

「……感じる」

一体の守護者が前に出る。

光が燃え上がる。

「この気配……」

沈黙。

そして——

叫び。

「カイロスだ!!」

王国が揺れる。

鐘のような警報。

光が荒れる。

「侵入者だ!」

「排除しろ!」

「王国を守れ!」

司令官が叫ぶ。

「奴らはカイロスを連れている!」

怒りが渦巻く。

光が武器に変わる。

「捕らえろ」

冷たい声。

「そして——創造主に届ける」

完全包囲。

逃げ場はない。

レオンたちは構える。

静かに。

だが確実に。

戦いは——

避けられない。

ついに足を踏み入れた“永遠の王国”。

だがそこは楽園ではなく、

過去と信仰が交差する戦場だった。

カイロスという存在。

創造主への想い。

すべてがぶつかる時——

次回、

「永遠の裁き」

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