エクストラ:才能コンテスト
伝説の英雄と妖精の教母は、ローズの捕獲に次に派遣される者を決めるため、スターシップの数名を面接していた。
「何で舞台を見ながら座っているんだ?」と伝説の英雄が尋ねる。
妖精の教母が答えた。
「ねえ、次に王女を捕まえる人を楽しい方法で探したかったの。才能コンテストほど楽しいものはないでしょ?そうすればスターシップの各メンバーの個々の能力が見られるから。」
すると英雄は妖精の教母に言った。
「馬鹿げた考えだ。それにそのクソみたいな服は何だ?」
妖精は答えた。
「最近買ったの。流行ってるって聞いたの。カピバラのパジャマで、とっても可愛いの :3」
英雄は言った。
「子供みたいに振る舞うのには時々イライラする。お前は妖精の教母だろ、もっとそれらしく振る舞え。いつも子供みたいに遊んでばかりで、変なパジャマを着て、おもちゃをたくさん集めて、子供向けのものばかりだ。」
妖精は説明した。
「可愛いものが大好きなの。みんなと同じで、楽しむのが好きなの。欲しいものがあれば、ただ手に入れるだけ。おもちゃが好きなのは楽しいから。面白そうなおもちゃやゲームを見つけたら、どれだけ子供っぽくてもただ遊ぶの。何か問題でも?」
伝説の英雄は答えた。
「いや、問題はない。お前と揉めたくはない、すぐに殺されるからな。」
妖精の教母が主催する才能コンテストが始まり、司会はStarshipのリーダー、J.F.が務める。
「皆さんごきげんよう!お嬢様が今日新しいパジャマで輝いているこのコンテストを楽しんでいただければ幸いです。」
妖精はJ.F.の言葉に喜び、彼は続けて出場者を紹介した。
「本日は参加者が何名かいます。まずは…アリの魔女、メルティ!」
メルティ、アリの魔女が舞台に出てきて元気よく自己紹介した。
「ホリス、私はメルティ、でもメルちゃんって呼んでね。ワオって言ってほしい!」
妖精が陽気に叫ぶ。
「ワオ!」
英雄は言う。
「彼女、自分をアイドルだと思ってるのか?」
舞台のメルティは言った。
「落ち着いて、ユウシャ様。しかめっ面はやめて。しかめっ面の人を誰も好かないでしょ?」
英雄は怒りを抑えつつメルティに尋ねた。
「教えてくれ、君の呪いは何だ?」
メルティは答えた。
「まだしかめっ面してる。面白くないよ。ともかく、言った通り私はアリの魔女。私の呪いはアリを女王のように意のままに操ることができるの。軍隊や大群、コロニー全体を支配できるの。」
英雄はそれを聞いて少し期待を持った。単体のアリは弱いが、大群になればライオンさえ倒せると知っていたからだ。しかし彼は次の発言を聞いて興醒めした。
「私の王女を倒す計画は、アリにカラス少年の足を噛ませること。アリの噛み傷がどれだけ厄介か、ましてや何匹も足を噛めばどれほどか分かるでしょ?私のアリたちがカラスとバラの魔女に猛烈なかゆみを与え、彼らを私の前にひれ伏させるの。」
英雄は叫んだ。
「次!」
彼は席のボタンを押し、舞台下のハッチが開いてアリの魔女メルティが落ちる。J.F.が舞台に戻る。
「どうやら彼女はこの任務には向かなかったようだ。次の参加者は…ミツバチの魔術師、キラー!」
キラー、ミツバチの魔術師が舞台に出る。
「俺はキラー、極端にワイルドな男だ。カラスを倒し、バラの魔女を連れてくるのは俺だ!俺の呪いでミツバチを王のように操れる!種類に関係なく、軍団のミツバチを使役できる!」
伝説の英雄は再び期待を抱いた。大量のミツバチの刺し傷は非常に危険で、アレルギーがあれば致命的になり得る。もし彼がアフリカミツバチの大群を呼べば、アキや仲間たちを壊滅させる可能性があると知っていた。しかしまたしても失望することになる。
「俺の計画は、ミツバチに花粉をたくさん集めさせてカラスとバラの魔女に近づけることだ!花粉アレルギーは非常に一般的だ!大量の花粉を彼らにまき散らして、カラスをアレルギー反応で殺し、バラの魔女を弱らせる!」
英雄は激怒し、瞬時に舞台に上がってミツバチの魔術師の首を掴み、ほとんど窒息させる勢いで脅した。
「もしカラスが花粉にアレルギーでなかったらどうする?それに、もしローズが花粉アレルギーだったらどうするんだ?」
英雄はミツバチの魔術師の首を強く締め上げ、彼は逃れられなかった。絶望的な手段としてキラーは刺客のミツバチ軍団を放ったが、英雄はそれらをたやすく排除し、ミツバチの魔術師を容赦なく葬った。英雄は言った。
「次を出せ!前の二人よりひどい馬鹿でないことを願う。三度目の正直だ。」
それを聞いてJ.F.は舞台に上がり、緊張しながら最後の参加者を紹介した。
「ご…ご紹介します…蚊の魔女、あるいは好きなように呼んでください。」
蚊の魔女が舞台に出た。長い間暗い場所から出ていないかのように青白い顔をしていた。自己紹介する。
「…こんにちは。モスキートです…それだけ。」
J.F.が近づいて尋ねた。
「もっと言わないのか?呪いは何だ?どうやってバラの魔女を捕まえるつもりだ?」
彼女は答えた。
「私の呪い…名前で分からない?」
するとどこからともなく蚊が飛んできて彼女の腕に止まり、彼女は言った。
「蚊を操れるの。」
場の空気は気まずくなったが、蚊の魔女は妖精の教母の着ているパジャマにだけ興味があるようで尋ねた。
「それ、限定版のカピバラパジャマ?」
妖精は熱心に答えた。
「そう、気に入った?今日買ったの。」
蚊の魔女はにっこりとした笑みを浮かべ、妖精に言った。
「カピバラが大好きなの。家にはたくさんのコレクションや関連グッズがあるの。お風呂場にまでカピバラ柄があるし、一番のお気に入りのぬいぐるみは『カピバタロ』っていう巨大なカピバラ。彼に抱きしめられないと眠れないの。」
妖精は答えた。
「わかるよ、友よ。私もネコくんがいないと眠れないの。」
英雄が会話を遮って叫んだ。
「二人とも友達みたいに話すのはやめてくれ!俺が知りたいのは、カラスを倒してバラの魔女を連れてくる君の計画だ。」
蚊の魔女が尋ねた。
「私の計画?」
伝説の英雄は言った。
「そう、君の計画だ。耳元で飛ばせてカラスを追い詰めて自殺させるとか、腕や脚にずっと止まらせてカラスが蚊を殺し続けるようにするとか、そんな馬鹿げたことをするつもりじゃないだろうな。今日はもうこんなクソみたいな計画はたくさんだ。」
蚊の魔女は答えた。
「うーん…まあ…蚊を使うつもりではあったけど。」
突然、蚊が伝説の英雄の腕に止まり、刺した。英雄はすぐにそれを叩き潰した。英雄は今日の愚行に腹を立て、蚊の魔女を殺そうとしたが、鼻血が出始め、視界がぼやけ、酸素が足りなくなった。最後に見たのは蚊の魔女の不気味な笑みで、彼は気を失った。
目を覚ますと、彼は魔法学院の医療棟で隔離されていた。そばにいたのは妖精の教母だけで、彼女は言った。
「目を覚ましたのね。もう少しで死ぬところだったのよ。あなたを刺した蚊は何世紀も前に絶滅したと思われていた致命的なウイルスに感染していたの。幸い治療薬を間に合わせて投与したから生き延びられたの。」
英雄は混乱し、頭痛を抱えながら尋ねた。
「そいつはどこだ?見つけ次第ぶっ潰す。」
妖精の教母は、自分が蚊の魔女を隠していると告げた。英雄が目を覚ましたら殺すだろうと分かっていたからだ。さらに彼女は蚊にとても愛着を持ち、親友のように思うようになっており、友達を失いたくなかった。蚊の魔女の力を見て、彼女はむしろ秘密兵器として手元に置き、楽しむことにしたのだ。妖精は英雄に、投与された薬でとても疲れるだろうから休むようにと言い、部屋を出ようとした。英雄は叫んだ。
「おい!どこへ行くんだ?妖精の教母!」
彼女は答えた。
「カフェテリアに行くの。今日はハンバーガーとお菓子が軽食で出るのよ。それと、前に言ったでしょ、私には名前があるって。私はルーチェ、でもルーシーちゃんとかルーシーって呼ばれるのが好き。バイバイ。」
彼女は去り、伝説の英雄を一人に残した。彼は妖精の教母の子供じみた態度に激怒していた。蚊の刺し傷のような馬鹿げたことで死にかけたとは信じられなかった。彼は魔女たちを心の底から呪ったが、唯一心を落ち着けたのは愛するローズのことを考えたときだけだった。彼は休んで彼女の夢を見ることにし、こう思った。伝説の英雄は次にどんな計画でローズを捕らえるのか?妖精の教母の本当の計画は何なのか?
「待っててね、カラスくん、小さな死神。君と、英雄気取りのあの変態が私の望みを叶える手伝いをしてくれる。私が望むのは、みんなで一緒に『おとぎ話』をして遊ぶことよ。」
終わり。




