表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
響け、異世界のラプソディ  作者: ばんばん
第二章《封じられた旋律》
9/42

第九話「浮島都市オクタヴィア」

 旅を続けた俺たちは、《浮島都市オクタヴィア》へと辿り着いた。


 そこは音楽と魔法の首都——八つの属性が交わる“多重旋律の街”だった。


 「うわ……でっけえ……!」


 「演奏会場と魔法学舎、あと路上演奏認可区域まであるぞ。完璧な音楽都市だな」


 「……こういう場所、苦手だ」


 ルゥは人混みを避けるように帽子を深くかぶった。


 街には、あらゆる楽器の音があふれていた。ストリートバンドにオーケストラ、さらには空中で踊るエアチェロまで。


 「音が……多すぎる……!」


 トランペットの俺には、興奮と混乱が同時に襲いかかる。


 そんな中、耳に飛び込んできたのは——ヴァイオリンの旋律。


 静かで美しく、それでいて不気味なまでに完璧。音が、心を縛ってくるような感覚。


 「これは……魔力じゃない。支配だ……!」


 音のする方へ駆け寄ると、そこに立っていたのは漆黒のローブをまとった女性だった。


 彼女は演奏を止め、こちらを振り向いた。


 「あなたが“即興奏者”……ね。興味があるわ」


 目が合った瞬間、心臓が一拍、遅れた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ