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第四十二話(最終話)「きみの音、ぼくの旋律」
それから幾年。
俺は、世界各地に音を教える“奏の旅人”として歩いている。
音を怖がる子どもに、最初の一音を。
笑えない人に、希望のメロディを。
どこに行っても聞かれるのは、あの“最後の旋律”のこと。
「ねぇ、あのとき何を奏でたの?」
俺は、少し笑って答える。
「……全部だよ。きみたちの音も、僕の音も、世界のすべての響きも」
どこかで風が鳴った。
それは、始まりの“ファンファーレ”だった。
今回で完結となります!!ここまでこれたのは読者の皆様が読んでくださったおかげです!!本当にありがとうございました!!!次の小説もお楽しみに!!!!!!!!