4/42
第四話「襲撃、無音の獣」
その夜、静寂の中で地響きが起こった。
「まさか……無音の獣が出たか!」
フィリナが顔をこわばらせた。彼女いわく、“音を喰らう魔物”がこの浮島に迷い込んできたらしい。
「音を食うって……」
「やつは演奏を妨害する。しかも、近づかれれば魔法は封じられる!」
絶望的な状況だ。でも、俺の手にはトランペットがある。
「やるしかねぇな」
敵は黒い霧のような姿で森から飛び出し、唸り声を上げてこちらに向かってくる。俺は構えた。
その夜、静寂の中で地響きが起こった。
「まさか……無音の獣が出たか!」
フィリナが顔をこわばらせた。彼女いわく、“音を喰らう魔物”がこの浮島に迷い込んできたらしい。
「音を食うって……」
「やつは演奏を妨害する。しかも、近づかれれば魔法は封じられる!」
絶望的な状況だ。でも、俺の手にはトランペットがある。
「やるしかねぇな」
敵は黒い霧のような姿で森から飛び出し、唸り声を上げてこちらに向かってくる。俺は構えた。