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響け、異世界のラプソディ  作者: ばんばん
第一章《異世界の第一音》
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第三話「吹奏魔法《ソノル・アルカナ》」

 「この世界は、“音”が力を持つ世界じゃ」


 フィリナの言葉で、俺の異世界レッスンが始まった。空中庭園のような場所で、俺は座り込んで話を聞いていた。


 「すべての魔法は、奏でることで発動する。これを《ソノル・アルカナ》、すなわち“吹奏魔法”と呼ぶ」


 「演奏が魔法になる……?」


 「うむ。風の律者であるわらわは《笛》による風魔法を得意とする。だが、そなたの持つ“トランペット”は、失われた金属の神具。“音の波”そのものを増幅させる、伝説の楽器じゃ」


 つまり、俺は音を鳴らすだけで、魔法の発動ができる……?


 「やってみろ、奏人」


 言われるままに構え、軽く息を吹き込む。低く、落ち着いたB♭(ベー)の音が辺りに響く。


 ——バサッ!


 草むらが風圧で一瞬にしてなぎ倒された。


 「……マジかよ」


 「これは“音圧系”の基本魔法じゃな。だが、そなたの音はそれだけではない……その楽器、目覚めておる」


 俺の手にあるトランペットは、ふふんと鼻を鳴らすように輝いていた。


 「俺を吹けば、お前の心の音が、世界に響くぜ」

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― 新着の感想 ―
Xから来ました。 楽器で魔法が使えるというのはいいですね! 奏でる演奏によって戦い方や効果が変わるこだとしたらワクワクします!
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