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響け、異世界のラプソディ  作者: ばんばん
第四章《エンディング・フィールド》
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第二十三話「音の届かぬ大地」

 風が止んだ。


 俺たちはついに、《エンディング・フィールド》に足を踏み入れた。

 空は鉛色、地面は灰のように乾いている。音は、まるでこの場所を恐れて逃げ出したかのようだ。


 「……本当に、何の音もしない」

 ルゥが小さくつぶやく。けれどその声すら、ここでは違和感を放っていた。


 「この大地では、音を発することが“死”に繋がる」

 ソラが険しい顔で言った。

 「音に反応して動く“何か”が潜んでいる……」


 トランペットの重みが、今は恐ろしく感じる。

 けれど、ここを越えなければ“焔の調べ”には辿り着けない。


 「……それでも進む。音がなくても、俺たちは止まらない」


 音なき世界に、俺たちは一歩を踏み出した。

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