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第四話 あかく光る

※11月4日 五話の為少し改稿

《悴核》の乗ったCODE:Mは身をかがめないと通れないほど小さなアーチをくぐる。

霧がパッと晴れて、一瞬、視界が黒で覆われたかと思った。

「なんだ……ここだけ夜になったとでも言うのか!?」

「いや、違うわ」

それ程までに、神は大きかった。

「これが……呈神様よ!」

そう叫ぶと同時にCODE:Aの左腕を呈神に突きつける。拳を開き、掌から放射したのは、燃え盛る赫い炎であった。

そう、CODE:Aのスキルは〖火焔放射〗。機体各所の噴射口や、専用武器から炎を噴出するのだ。

「ゴギャアアアアアアアアァァァァアアアアアア」

神の刺々しい叫び声は、音量フィルタがかかったコクピット内でなお木霊する。

元から黒いので焦げているのか判らないが、どうやらダメージは与えているらしい。

「なんて強大なんだ……!? でも、倒さなきゃならないんだッ!」

悴核も負けじと剣を振るう。赤黒い機体とは対称的な白銀の刀身。【閃斬剣】と呼ばれたそれは身を引いた神には届かず、虚空を薙いだ。

「デカいくせに速いのか……!?」

悴核が目を見開くと、それに呼応するようにCODE:Mのツインアイが紅光する。

「そうだな、〈戫度(そくど)制限〉緩和、70パーセント!」

紅光が強さを増した刹那、CODE:Mは”神の向こう側”に居た。

「カハッ……速いな、70パーでこれか」

閃斬剣を鞘に収める、カチャという金属音と共に神の身体がふたつに分かたれた。

そう、CODE:Mのスキルは〖魔戫〗。悪魔の速度は、たかが町の厄神などのそれをとうに上回る。

だがその急加速に耐えられる人体などそうない。それで選ばれたのが、悴核だったという訳だ。まだ少し未熟さが見えるようだが……。

「さて、これで帰れるね」

「うん、やっぱり頼りになるね」

2人の若者が微笑み合う。これで町はまた平和に――――

「ギャオオオオオオォォォォォオオオン!!!!」

「なっ!」

倒したはずの呈神が並んだ二機のロボットに襲いかかる。油断していた彼らはそれに太刀打ちできない。

「きゃあ!」

体勢を立て直し、再び神と対する。

「あれでも倒せないのか、涼唏、アレやるぞ」

「出来れば使いたく無かったけど」

そうして涼唏はCODE:Aの腰に装備した銃型の【炎熾銃(インフェルノバスター)】と槌型の【炎赫鎚(インフェルノハンマー)】を取り出す。

悴核も再び閃斬剣を構える。

「この機体に流るるは悪魔の血……魔の戫極、顕現せよ! ルヴォルヴCODE:M〈戫度制限〉解除!」

「聖なる炎よ、厄神を滅せ……! ルヴォルヴCODE:A〈インフェルノモード〉」

戫度制限を解除したCODE:Mの目は紅から一転、空のような青に輝く。

対して、インフェルノモードへと移行したCODE:Aは一瞬にして炎に包まれる。いや、厳密には、全身から炎を噴出していた。

二機は並び立ち、同時に必殺技を発動する。

「穿て! 《炎鎚赫撃インフェルノグラビティインパクト》! 貫け! 《炎爆熾撃インフェルノデストロイショット》!」

「今度は八つ裂きにしてくれる! 《瞬斬輝閃スラッシャーフラッシュ》!」

二機が放った三つの攻撃が神に到達する。町全体が紅光に包まれる。

「「ああ、やっとこの戦いも、終わりだ。」」


────────────

ついに終わりを迎えた二人の初陣。平和な日常に帰れると思ったが、どうやらそうもいかないらしい。


次回 

第五話 巫女の帰還

はじめましての方ははじめまして。もしくはお久しぶりです。作者の銀河やきそばです。この作品を読んで下さりありがとうございます。遂に四話目に到達しました。段々盛り上がって来ました。

ですがまだまだ初心者なので、至らないところもあると思いますが、お楽しみ頂けたら幸いです。それでは。


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