第二話 急展開!?近づく二人の距離
前回のあらすじ
通学路でぶつかったイケメンが、なんと転校生として自分のクラスにやってきた!
運命を感じるカリンだったが、果たして恋の行方は……!?
「はじめまして。転校してきたタケルです」
タケル! あなたタケルって言うのね。
おっと危ない、トト〇が出ちゃった
「それじゃ……カリンの隣空いてるな、そこ座れ」
キタ━━━━━━(n'∀')η━━━━━━ !!!!
隣なんて!! やったね!!!!
でもなんで私の隣の席、空いてるんだっけ……あそうだ、隣の子この前自殺しちゃったんだよね。
机に刺したナイフ、こっそり抜いとこっと。
あっタケルクンキタ!
「また会えましたね。これからよろしくお願いします」
キャー! 私の事覚えてくれてる……!!嬉しすぎて泣いちゃいソ〜
「よろしく……///」
キャー! 言っちゃった言っちゃった!
「はーいそれじゃ授業始めるぞー」
「あのー、まだ教科書が届かないみたいで……良かったら見せて貰えませんか?」
「いいよ!」
キャー! もしかして机くっ付けちゃったりー?なーんて……
「じゃあ、机くっ付けますね」
キャーーーー!
近い近い近い近い!!!! こんなのガチ恋距離だよ……
ヴーーーヴーーーヴーーー
黒板の上に設置されているスピーカーから警報が流れる。まただ
「な、なんですかこれ!?」
「タケル君知らないの? えっと、話すと長くなるんだけどね……」
「はいはーい廊下に並べー」
「また後で説明するね。今は並ぼっか」
「そ、そうですね……」
あんのクソ校長! なんでタケル君に説明してないのよ!
あっそうそう、キミにも説明しなきゃね?
ここの地域では、「呈神様」って呼ばれてる、なんかやゔぁーいやつがいて、時々こうやって暴れるんだよね。
そしたら警報が流れて、私達は地下にあるシェルターに避難しなきゃいけないんだよね。
それで、町内会のおじさんとかが、これまたなんかでーっかい、ガン〇ムみたいな、確か名前は……何だっけ、あんまり覚えてないや。まあとにかく巨大なロボットを……
「カリン〜? 何してるの?」
リンが呼んでる。
私も並ばなきゃ、説明の続きはまた今度ね。
「今行く〜」
「はーいみんな並んだなー、それじゃ行くぞー」
しばらくして、地下へと続く階段が見えてくる。
「ねーねーカリン? この階段って、いつもは無いのに、この時だけ出てくるよね、なんでなんだろ」
「たしかにねー、なんでだろ」
そういえば、今までそんなの気にしたこともなかったなー
「それは警報の発令と同時に自動で町全体に微弱なスリーブエネルギーが発射され、その信号を受け取ったシェルター側が更に地下に格納されてある階段を上昇させているからです。」
黒髪ロングの小柄な女の子が話しかけてくる。
この子は委員長のマリちゃん。なんでも知ってるんだ! すごいでしょ!
「「マリちゃーん難しいよー」」
そんな事を喋っていると、いつの間にか地下にやって来ていた。
そこは体育館3つ分くらいの広さがあって、真ん中に大きな柱が1つそびえ立っている。地面も壁も天井も、大きな柱もぜーんぶコンクリートで出来ていて、まさにシェルターってカンジ。
もうちょっとかわいくしてくれてもいいんだけどナ……まぁ、デコってる余裕ないのはわかるけどさ。
それにここ、広くはあるんだけど、3000人くらいの人が詰め込まれてるから、狭く感じてヤなのよね……
「カリン、タケル、ちょっと来なさい」
イズミせんせえに呼ばれる。
えっ今タケル君も呼ばれたよね!? なんで!?
「は、はぁーい」「はい」
私達は先生に連れられて、大きな柱の所までやってくる。
近づいてみると、やっぱりおっきいなぁ。中に人が寝転んでも、頭がギリギリつかないぐらいある。
それに、何かインターホンぐらいのサイズの機械が、ちょうどインターホンがついているような高さについている。その機械に先生が人差し指を押し当てる。
『生体認証ヲ開始シマス』
生体認証?
「それ、もしかして指紋認証ですか? 確か政府が先月に開発した最新技術ですよね? どうしてこんなところに?」
あらやだタケル君ってば物知り~
「そう見えるかもしれないけど、これは指紋認証なんかよりずっと……
『生体認証ガ完了シマシタ。生体識別コードN-20K。教員用特別許可ガ降リテイマス。ドウゾ』
そんな音声が流れてコンクリートの表面がパカっと割れ、扉のように開く。
「えっ! あくんだそこ!」
「ほら早く乗れ、閉まるぞ」
閉まられちゃ困る。
私はいそいそと扉の中に入る。当たり前だが柱分の大きさしかない。
「先生、今乗るって……一体何なんです? これは」
「ああ、まぁエレベーターみたいなものだと思ってくれて構わない。」
『下ヘ参リマース』
確かに、エレベーターのサイズ感だ……
「キャッ」
急に動き出したものだから、私はバランスを崩して倒れそうになる。
「おっと、大丈夫ですか?」
でも私が倒れこんだのは、どうやらタケル君の胸の中だったようだ。
「ご、ごめんなさい……大丈夫、です///」
キャーーーーーー! タケル君優しい……イケメン……
そんなことをやっているとまた振動がする。どうやら着いたようだ。
ウィーン
ふぅ、一体こんな地下に何があるって……ええええええええーーーー!!!!
──────
先生に連れられ、タケルと共にシェルターの更に地下までやってきたカリンが見たものとは!?
次回!
第三話 町ヲ護レ
はじめましての方ははじめまして。もしくはお久しぶりです。作者の銀河やきそばです。この作品を読んで下さりありがとうございます。この作品もまだまだ二話、至らないところもあると思いますが、お楽しみ頂けたら幸いです。それでは。