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森、攻略開始 その2

森を攻略を初めて初日の夜が訪れていた。

周りが暗くなりつつも、進軍を強行してみたものの予想以上に消耗が激しかった。

元の世界の動物に夜行性が多かったのと同じように、ここに住む魔物達も夜行性が多いようだ。

活動が活発になり、日中より動き回っている。

ソナーで魔物の場所は殆ど特定出来てはいるものの、探知不可の魔物も居るため現在ソナーの信頼度は低い。

視界もかなり悪くなってきた。

常に臨戦態勢で、オーラと体力と気力が猛烈な勢いで擦り減っていった。

このままでは朝が来るまでに消耗しきってしまう。

そんな状態で予期せぬ危険が降りかかったら命にかかわる。

そこで、夜間の進軍は諦めることにした。

視界が確保でき、後方を隠せる場所に身を潜めて夜が明けるのを待つことにした。

眼を閉じられるほど、この状況に慣れてはいないが、それでも進んでいるよりかは大分気が楽だった。

極力敵に察知されぬよう、気配を殺す魔法『ハイド』を使用。

効果はあるようで、目の前を魔物が通り過ぎて行ったが気付かれることは無かった。

この朝までの時間で、これまでの森での経験を分析していく。

魔物との戦闘は、今のところ問題なく勝利できている。

レベル差による火力の差と、魔法による遠距離からの一撃必殺の恩恵は大きい。

安全度が高く、消耗をとても抑えられている。

魔法を避けて来るような素早いのも中にはいるが、そんな魔物で魔法障壁『バリア』を突破できた奴は今のところ居ない。

問題なのは、探知魔法に引っかからないステルス性の高い魔物。

能力か魔法かで探知から逃れているようだ。

ということで、探知魔法『ソナー』を改良することにする。

現在は極小のオーラを全方位に放出し、オーラを持つ存在に触れると反射して戻ってきてその存在を教えてくれる単純なパターンが1種類。

オーラの飛ぶパターンを数種類変化を加える。

飛ぶ速度が速いオーラ、遅いオーラ、波を打つようなものや、ジグザグ飛んでオーラ同士が定期的に接触し変化を図るものといった風に。

飛ばすオーラの質も複数パターン用意した。

触れた先で信号を発し始め簡易的な発信機になる機能を含めたオーラや、簡単に吸収されないようにバリアで包まれたものを混ぜたり。

消費オーラは増えるものの、ステルス型魔物の襲撃に備えて常時肉体強化の強度を上げている方が消耗が多い。

改良型ソナーを試しつつ、成果次第で通常時の肉体強化の強度を段階的に下げていくつもりだ。

自動防御と自動迎撃のプログラムも改良しておく。

理想は攻撃範囲に入った敵を自動で、最低限のオーラで倒すこと。

今日の戦闘経験から、攻撃魔法の威力は申し分ないことがわかった。

しかし、少しレベルの高い魔物は着弾前に気付いて回避する。

大事なのは威力より、速度と隠密性だ。

迎撃で使用頻度の高い『マジックランス』に『ハイド』の性質を加え、更に形状を鋭利にし飛翔速度を上げる。


視界上に表示された仮想キーボードを叩き続け、魔法と自動迎撃システムのプログラムの改良をしているとあっという間に夜が明け始めた。

最後のコードを入力し終えると、ハッとして顔を上げる。

時間を忘れて没頭していたようだ。

元の世界でもコードを書いているとき、対象のシステムに侵入するときは集中しすぎて周りが見えなくなっていた。

姿、住む世界が変わってもやってることは同じだなと思わず溜息が出そうになるが、今は危険な森の中。

必死に抑えて辺りを見回す。

意識がプログラミングに完全にいっていて、周りが見えなくなっていたが問題なく夜を明かすことができたようだ。

少しずつ明るくなってくる。

携帯食を齧り、休憩を終えると再度森を進むことにした。


とりあえず朝から昼までの間、進んでみる。

昼に差し掛かったら踵を返して屋敷に向かって戻る。

そういう作戦にする。

携帯している食料との兼ね合いで進めば進むほど、戻る時のリスクが跳ね上がる。

元より初回である今回の進軍で攻略できるとは思っていなかった。

ここで無理して死んでしまっては元も子もない。

と、割り切った気持ちで進むことにした。


改良型のソナーの効果は上々だった。

探知できている魔物が格段に増えた。

妄信は出来ないが、安全度は格段に上がったと信じている。

索敵に加えて、戦闘面の効果も目覚ましかった。

昨晩改良したマジックランスは、期待通りの性能を発揮。

射程距離に入った魔物達を片っ端から排除していった。

しかも自動的に。

射程距離内は安全地帯となるので、進軍速度も上がった。

改良の結果に満足しながら、調子よく進んでいく。

そのうち、あるとっても重要なことに気付く。

進めば進むほど魔物のレベル上がってない?

気がするとかいうレベルではなく、確実に魔物の平均レベルが上がっている。

現在探知している魔物達のレベルが345、355、360、375という風に暫くの間200レベル台の魔物と遭遇していないし、もはや近いうちに同レベルと遭遇しそうだ。

ちなみに魔物を討伐しながら進んでいるため、俺のレベルは上がっており現在405。

まだまだ進めそうだが、ある確信へと至る。

森の奥地に向かって進んでいる。

森の奥へ進む度に魔物が強くなっているという仮定。

弱肉強食、食物連鎖の中で弱者から強者へと生存競争が行われているこの森の中で必然と森の奥地に、強力な魔物が集まるのだろう。

そんな強力な魔物がゴロゴロ住んでる森の隣に王国は作らないだろう、という浅はかな推測ではあるが。

加えて、周囲の環境が変わってきているのだ。

生えている木々にはツタが絡まり地面を覆うように根が張り巡らされ、地肌がほとんどない。

近くの木を登って、てっぺんまでのぼり、枝葉の間から顔を出し辺りを見回す。

前方に大きな大きな大樹が天高く伸びているではないか。

『あれはなんだ?』

心の中で問いかける。

すると、サポーターであるセレスティが答える。

『あれはですね、この森の中心地に生えるヨーグダヴィスという大樹です』

ヨゲダリス、セレスティの説明ではこの森の中心部となっている樹齢数億年の大樹とのこと。

この世界が誕生した時からあるらしい。

オーラを常に放っており、オーラを豊かに含んだ大気が豊かな生態系を形成した。

深い森と、そこに住む強力な魔物を生み育んでいるとのこと。

大樹の近くに近づくにつれて魔物が強くなっていく理由が納得いった。

しかし、強い魔物が集まっているのにはもっと別の理由があるらしい。

『ヨーグダヴィスは、ダヴィスの実という実をつけます』

ヨーグダヴィスの枝につくという、ダヴィスの実というのがあるらしい。

その実はこの大樹がこの地から吸い上げるオーラをふんだんに含んでいる。

食べるとその身にオーラが溢れ、強い力を得ることができる。

ということらしい、魔物達はその実を食べるために大樹の元に集まる。

魔物同士の実を狙った争いが起こり、地に倒れた魔物のオーラが大樹に還元され、大樹が育ち更に森が広がり魔物を生む。

そういう循環がこの森を育てているらしい。

つまり結論は、本来の目的である森を抜けるから逆走してしまっている。

が、強くなれるというのならダヴィスの実を手に入れたい、とういうこと。

生憎とまだ陽は高い、折り返すにはまだ時間的な余裕があるだろう。

進めるところまで進んでみよう。

そうと決まると、木の上から降りたち、再び進み始める。

今までと変わらず、射程距離に入った魔物を自動迎撃しながら倒しながら先へ。

接敵する魔物強さが加速度的に上がっていく。

マジックランス一撃必殺では迎撃では対応しきれない魔物も出てくる。

一撃で倒せないなら二激で、二激でもダメなら三激で。

マジックランスが回避されるなら、『バインド』や『バリア』で動きを止めてから迎撃。

苦戦しながらも、歩を進めた。

大樹に近づくにつれ、周辺のオーラ濃度が満ちていき魔法探知が意味を無くしている。

そんな中でも、一際強力なオーラを有している存在が大樹ヨーグダヴィス。

その付近に点在する強力なオーラ、魔物か又はお目当てのダヴィスの実か。

ここまで来ると、もはや魔物とレベル差の優位性がなくなっている。

自動迎撃範囲を自身の2m周囲にまで狭め、不用意な戦闘を避ける。

他にも変化があった。

魔物同士が争っているのが良く目に入る。

我先に実を得ようと他者を排除しようとしているのだろう。

眼前でも、今まさに4体の強力な魔物が戦っていた。

『ハイド』

直前で身を隠し、戦いの行く末を見守る。

4体の魔物が、それぞれペアを作って死闘を繰り広げている。

暫くの間、見守っていたが片方のペアの戦いがいよいよ大詰めを迎えようとしていた。

『悪いけど、漁夫の利を得らせてもらうよ!』

2体の魔物に対し、複数のハイドマジックランスとハイドマジックブラストを放つ。

目の前の相手との戦闘に気取られていたお陰で、反応が遅れ英史の攻撃の直撃を受け散る魔物達。

『よし、残り2体も頂く!』

間髪入れず、攻撃を繰り出そうとするが標的である魔物2体が倒れてしまった。

同士討ちか?いや違う。

英史と同じように漁夫の利狙っていた魔物が居たのだ、いや、魔物達と言うべきか。

奥の方に存在を確認した別の4体の昆虫型の魔物達。

ハチ、カマキリ、クワガタ、トンボにそれぞれ似た姿をしている。

サイズは人間の大きさを超えている。

『エクスアナライズ』

4体とも400レベルを超え、英史と同レベルだ。

既に4体は英史の存在を認識しており、敵意を向けてきている。

この4体は争う様子が見られず、まるでチームのように英史にのみ標的を定めている。

同レベルで4体1、分が悪すぎる。

無理に戦うより、引き下がった方が身のためだ。

そう判断し、後退しようとした矢先、視界にそれが映った。

強力なオーラを纏った実、ダヴィスの実。

4体の昆虫型魔物の先にその実はなっていたのだ。

年末年始、繁忙期だった為に最新話投稿遅れました。

余裕ができたので、再び投稿頑張っていきたいと思います。


ここまでご視聴、本当にありがとうございました。

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