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掌編小説集6 (251話~300話)

解散

作者: 蹴沢缶九郎

「俺達、もうダメかもな…」


「ああ、僕もそう思う…」


「最後にこの際だ、お互いに言いたい事を言おうじゃないか」


「そうだな…じゃあ言わせてもらうが、君は自分が正しいと思い込んでいる節がある」


「おいおい、最後だとやけにはっきり言うんだな…」


「言いたい事を言おうと言ったのは君だぜ」


「そうだったな…。俺はお前の稀薄な所が嫌いだ」


「ふうん…、まあ、別にどうでもいいがな…」


「そういう所が稀薄だって言ってるんだ!!」


「何でもかんでも邪魔者を取り除こうとする自己中の君に言われたくない!!」


「何だと!!」


「やるか!!」


「…やめよう、もう俺達は解散するんだ」


「ああ、悪かった…」


「じゃあな、今までありがとう…。さよなら」


「お世話になったね…。さよなら」


その日、水素と酸素は水を解散した。

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