一つの罪
お城で毎週のように行われるパティーの裏で一人の少女が地面に座っていた。身体中にある赤い痕と乱された衣服がさきほどまでここでなにが行われてかを物語っている。
少女は名前を与えられず、週に何度かここで国王であり父であるアルバートに会う以外は地下牢に閉じ込められていた。地下牢にいる間、少女は腕と体を茶色く錆びた鎖で拘束され、首は特殊な首輪と鎖で天井と繋ぎ、足につけられた鎖の先には大きな鉄球があるような状況であった。
「そろそろ抵抗するのをやめる気は起きんのか?ある程度の抵抗は興奮材料になるが、やりすぎはただの逆効果であるぞ。」少女は勝手に萎えろと思っているのをおくびにもださず、王の言葉など聞こえていないかのようにただ前を見つめるだけだった。
その少女の様子に王は溜息をつくともう一度少女に声をかけた。
「お前は本当にジュリアにそっくりだな。容姿も、態度も、私を嫌っているとこさえも。」王は少女からなんらかの反応がないかと見ていたが、少女はほんの少しだけ身じろいだように見えただけだった。
王はその様子にもう一度溜息をつくと、早く子をやどせと言い、少女の腹を撫でパティーへと戻っていった。
-少女の目にはなにも写っていなかった。-
こんにちは、こんばんは、姫夏と申します。
第一話やっと投稿できました。打つの大変でした...。
一応予定では文芸同好会誌にのせたエンドを投稿したあと本当に書きたかったアナザーエンドのほうを書こうかなと思ってます。
どっちもバットエンドの予定なのですが、もし幸せにしてあげてという声がありましたら一応考えているハッピーエンドも投稿します。
というわけでアドバイス、批判、誤字脱字等々コメントいただけると嬉しいです。