第3時 - 止めどなく流れる 旅路 の中でも -
あれから5日間と半日歩いた
道中軽く自己紹介をしたのだが俺の名前は女神ちゃんに
教えてもらっていたらしく
名乗ったあとに判明して恥をかいた.....
狼さんは名前が無いらしく俺に決めさせて来たので
悩みに悩んだ末、『ツバキ』にした
学校の課題で、花言葉を調べる事があったから結構知っている
覚えていて助かったぜ
因みに、椿の花言葉は〈 気どらない優雅さ〉だ
俺的に結構合ってると思う
他にもこの世界のことを聞いた
この世界には俺と会ったあの女神と
もう一人別の女神がいるらしい
俺と会った女神の方がヒスガルドという名前だった
あの身長と顔でヒスガルド....なんかゴッツイ名前だな....
そしてもう一人は女神クリューギアといって幾分
ヒスガルドより力がおとるのだとか
そのためクリューギアはヒスガルドを敵視していて
いつも対抗しているだとか
そして二人の女神は選ばれた素質を有した三人に限り
異世界の住人をこの世界へ
召喚ないし転生させる事ができるらしい
と言うことで、今この世界には俺を除いた
三人の異世界人がいると言うことだ
因みに何で三人なのか聞いたのだが
ツバキもヒスガルドに聞いた様で俺一人で三人分なのだとか
........荷が重いです はい
まぁ、それはさておき
この5日間ただ歩いていた訳ではない
まず、俺のonly skill 〈視覚模写〉の能力の詳細が分かった
と、言うか 説明書に書いてありました
一生懸命考えてた俺がバカみたいだ
「open investigate 〈視覚模写〉!」と言うだけの
簡単な作業なんだもん(涙)
そして書いてあったのがこれ↓
視覚模写ー
他者の能力、スキル、技など視覚でとらえる事の出来るものを
模写できる
また、模写した能力やスキル、技が既に模写してあるのなら
模写してある能力やスキル、技に
模写した能力やスキル、技の熟練度や使用数が上乗せされる
尚、このスキルを所持している者より
lvの高い者の能力やスキル、技は模写できません
要するに
1、能力がコピーできます
2、既にコピーしてたらコピーしてる能力に
色んな数値が上乗せされます
3、自分よりLVの高い奴のはコピーできません
はい、只のチート能力です
ただ、この能力に頼り過ぎないようにしないとな
地球で読んでいた小説によく
高性能な能力を持った奴が力に溺れてー
ってのがよくあるしな
あぁあと、試しにツバキのスキルを模写したんだけど
見事に 変身 、危険予知、 言語理解、 闇魔道術が習得出来た
「轟、何をしてるのじゃ?、早く食わんと冷めるぞ?」
「あ、あぁ わかってる」
お色々と現状のお復習をしていたら
隣に居た狼フォルムのツバキに疑問気の言葉が飛んできた
心なしか心配顔だ
「大丈夫だよ、ツバキがいるし寂しくない
それに明日にはもう町に着くんでしょ?」
別に待ってる親なんか居ないけど、
ここ数日ホームシックに成ってしまった為に
心配してくれているのだろう
それに、さっき言った通り明日にはもう町に着く
先ずは、宿屋みたいな床を探さねば....
「それならいいんじゃがムリはするなよ?」
「おう ありがとな」
頭を撫でながらお礼の意を示すと
納得してくれたのか、気持ち良さそうに
目を細めてされるがままになる
最初の頃は頭なんて撫でさせてくれなかったが
今はもう抱きついても困り顔で抗議してくるだけで
されるがままだ
「そろそろ寝るとするか...... 『ダークフィールド』っ 」
呪文を唱え新しく覚えた闇魔法を使う
この魔法は自分の半径3メートルまでを闇で覆い
不可侵状態にする魔法だ
ここ数日、この不可侵空間で
寝ているのだが任意で範囲も変えられるし
温度も丁度いい、もう魔法最高です
あぁ、あとなんか闇魔法でダークゲートなるものが
使えるようになった、なんか闇の狭間の別次元に
道具とかが置いておけるらしい
上限がだいたい決まってるけど
今は鞄を入れてるだけだから凄く便利で重宝してる
「おやすみー」
火に薪を多めにくべてからダークゲートから鞄をとり
必要な物を出してまたしまう、
鞄から取り出した毛布にくるまって瞼を閉じる
頭のほうにモッフモフした感覚があるので
ツバキも寄ってきて寝たのだろう
この頃はツバキが近くに要るのと
この不可侵空間があるのでよく寝れる
おやすみー
-?????-
「ハァハァ.....ハァハァ.....ウグッ!」
静かな森の中に行きを切らしながら
フラフラと頼りなさ気に走る影が目立つ
「ハァハァ......やっと....やっと自由だ ...
早く......早く遠くにいかなきゃ........」
鼓舞しながらも鞭を打つ体には痛々しい無数の傷痕や痣、
しまいには手足には枷が填められていた
これまで、一心不乱に走り続けた影も流石に疲れたのか
どんどん足の方から倒れていき起き上がろうとするが
やがて努力も虚しく完全に倒れ伏す
「やっと.....ここまで.......来たって.....のに........」
そう、呟くと疲労からか
そのまま、死んだ様に眠ってしまった
結構な難産でした
亀投稿でも流石に二、三ヵ月に
一話だと遅すぎるかなぁと思いましたので
これからは、一ヶ月に一話を必須条件としていきたいと思います
これからも頑張って投稿するので
応援よろしくお願いいたします