プロローグ〈学園〉
本作品はフィクションであり現実の、名前・団体名・地名などとは同じであっても関係ありません。
ひとりの少女が教室に入った。
「おはよーう」
「おはよう」
「おはよーーう」
「おはようさん」
「今日は間に合ったのね。」
「ちょと最後のおかしいじゃない‼私はだいたい間に合ってるわよ。」
「偶に、でしょう早希。」
「うがーーー。」
少し頭の軽そうな・・・〈あ、いや、ちちち違います、すいません謝るからゆるしてーーー。〉
コホン、えーどちらかと言えば運動の方が得意そうな少女《笹木早希》が友達の《佐浦明樹》にからかわれて女子高生にあるまじき声をあげていた。
◇・◇・◇・◇
ここは《私立奏学園》全生徒数約600人・3学年各5クラス・全コマ自由選択制をとっている少し、いや、かなり変わった学校だ。
学力としては平均的だがその実、外国の超優秀校に楽々入学するような化物じみた奴からその辺の無名校えの入学さえ不可能に近い様な残念な人までいる。
また運動に関しては、ずぶのド素人から今の時点で世界記録を叩き出すような奴までいるという訳の分からない学校だ。
そして、その学校に新しくいわくつきの転入生がまた入ってきた。