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転生特撮ヲタ、異世界でダークエルフの霊にそそのかされてパワードスーツの開発をして、世界を救うことに。俺は特撮フィギュアが作りたいだけなのに。  作者: 椎名 富比路
第三章 魔王、本格始動

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第28話 ミスリルを手に

「また消えた! あのヤロウ」

「戦いながら、光学迷彩を修理するとはね」


 ひとまず、鉱夫たちの無事を確認しないと。


「ケガはないか」


 避難所にいたドワーフの一人に、声をかけた。


「ああ。ありがてえ」


 ドワーフの鉱夫たちに、たいしたケガはないらしい。ドワーフとはいえ、全員が戦闘を得意とするわけじゃないようだ。相手も悪かった。あそこまで戦闘に慣れているとは。


「オラたちが大事にしていた、秘宝が盗まれちまった!」


 血相を変えながら、一人のドワーフが避難所に駆け込んできた。


「どんなお宝なんだ?」

「ウォリハルカニウムって、緋色の魔法石だ」


 盗まれたのは、バスケットボール大の赤い宝石だという。ミスリル以上の頑丈さと、膨大な魔法攻撃力を持つ。


「かつて、ウォリハルカニウムを使った兵器が、大陸一つを消し飛ばした事件があったそうだよ。それ以来、ドワーフたちが代々守り通していたんだって」


 ニョンゴの調べた文献によると、海に大穴が空いている場所があるという。そこが爆心地らしい。


「ドレイクを使って、厳重に保管していた。しかし、あの鉄仮面ヤロウが制御不能にしやがった」


 まさか、タキたちはオトリだったというのか? あれだけの立ち回りをして。


 そのせいで、油断を生んでしまった。


「すまん、オレのせいだ」

「いいや! あんたのせいじゃねえ。命があるだけ、助かってる。あんたのおかげで、誰も犠牲者が出とらん。ありがてえ」


 アイテムは奪われたが、ドワーフたちは楽観的である。 


「貴重なアイテムは奪われたっぽいが、戦闘で負けたわけじゃない」

「でも、そのアイテムで相手が強くなったりしたら」

「その時は、オレたちがもっと強くなればいい」

「だよね!」


 オレはニョンゴとハイタッチをし合う。といっても、ニョンゴはホログラム越しだが。


「あんたら、これを持っていっておくれ」


 ドワーフが、青紫の鉱石をくれた。


「これは?」

「ミスリルだ。あんたら、これが必要だって言っていたから」


 数日前から、ラショーより依頼を受けていたという。


「こんなにたくさん……あんな危険なダンジョンに入って、採掘していたのか?」

「そうだ。オラたちだって、街の平和を守ってるあんたらの力になりてえ。危険だろうが、あんたらのほうがもっと危険だ。やってやらあってんだ」


 胸を叩きながら、ドワーフは誇らしげに語った。


「ありがとう。大事に使う」

「そうしてくれえ。あと、ドレイクの死体も調べたらええ」


 ドレイクは、ミスリルを食って生きていたらしい。骨の成分を調べれば、ミスリルが含有しているはずだと。


 それで、あれだけ頑丈で強かったのか。


「魔力鉱石ミスリルがアレば、あの鉄仮面に対抗できるかもね」

「ああ。使ってみよう。ドワーフたち、ありがとう」


 オレは、すぐに王都へ戻った。



 ラショーの工房で、さっそくミスリルを加工してもらう。


「もういっそ、全身ミスリルで固めよう」

「それがいいな。大盤振る舞いだ」


 ニョンゴとラショーの意見が、一致した。


 相手は、ミスリルを超える鉱石を手に入れたのだ。出し惜しみなんて、してられない。


「スーツの外装を頼めるかな? ワタシは内部構造をモモチと一緒に改造するから」

「おう! スーツの仕組みは、あらかた理解したつもりだぜ!」


 オレも、提案をする。


「追加武装だが、やはり大型化するぜ」


 シールドをスクトゥムサイズにして、分厚くする。速さより、安定性の方を選んだ。攻撃を防ぐから、薄くして速度を上げるより頑丈な方がいい。ドレイクとの戦いで、思い知った。


「それがいいな。防御面を考慮したコンセプトのほうが、お前さんらしい」


 剣は、従来どおり刀でいく。それとは別に、盾を攻防一体の兵器として使うことにした。


「こういうことって、できるか?」

「もちろんさ。ワタシに、不可能はない!」


 こうして、あーだこーだ言い合いながら、『竜胆の騎士(ジェンシャン・ナイト) シェリダン』は新生した。

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