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最弱スキル【反転】で無双する異世界冒険譚  作者: いわたん
第三章 強くなるために
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53.vsシェド(2)


(この程度か)


倒れたトーマを見て、シェドは少し残念そうな感想を持った。


シェドは今回プロセリアンド法国から依頼でトーマの実力を測るよう潜り込んでいた。


目立ち過ぎず、圧倒的過ぎず…そうしてトーマまでたどり着いた…が、結果お目当てのトーマはこのザマだった。


(まあこの程度なら法国の脅威にすらならないだろう…。)


シェドの任務は達成された。

そう確信していた。

苦戦を強いられるであろう相手だったトーマにほぼ無傷で勝てたのは本人にとって好都合であった。


どちらにせよ、決勝はバニングとの対戦になった場合、ただじゃ済まない。そのため、この試合は勝っても負けても棄権する予定だった。

無傷で終われたのは幸運というより他なかった。


(勝ち名乗りの後、棄権。予定通りだ。)


そう思いながら踵を返す。

トーマに背を向けながら選手控え室へつながる通路へ向かおうとする。


すると観客席からいきなり大歓声が上がる。


(…?)


シェドが不思議がり、振り返ると


…トーマが立っていた。



(なるほど…やはり簡単な相手ではなかったか)


一瞬戦慄したシェドだったが、冷静になり、

そして、シェドはトーマに向かい構え直す。


(お前の全てを見せろ、トーマ)




トーマは目を覚ますと空が広がっていた。


(俺は…どれぐらい寝ていた?)


そう思い立ち上がると観客席から歓声が上がる。


(この様子だと…まだ終わってないな。)


目の前にはシェドがいる。シェドは後ろから振り返るようにしてこちらを向いた。


(さて…ノルンさんよ…アンタがくれた力が本物か試させてもらうぜ。)


トーマがそう思考してる間にシェドが詰めてくる。


そしてシェドの攻撃がトーマを狙う。しかしトーマへの攻撃は外れる。


「な!?」


驚愕するシェドへ、トーマは腹に一撃をお見舞いする。


「ぐ!」


シェドはトーマから距離を取る。


(なぜ…外れた?)


シェドは戦う前に情報をある程度手に入れてから分析するスタイルだ。そうして暗殺車やスパイとして生き延びてきた。

そのシェドから見て、トーマの【反転】の能力は視認したものにしか発動出来ないと踏んでいた。


結果その通りで、トーマが倒れるまでトーマの【反転】はシェドに発動していなかった。

…が、今の攻撃は【反転】が発動しているかのように当たらなかった。


シェドが混乱してると


「もうお前のネタはわかったよ。」

とトーマは不敵な笑みを浮かべながら、シェドに言い放つ。


その言葉にシェドは心の中で激昂したが、


(落ち着け!まだ一回凌がれただけだ。)


冷静になり、再度攻撃をしかける。

さっきと違う角度からの攻撃、視認するのもギリギリの攻撃を仕掛ける。


「だから…ネタは割れてるんだよ!」


そう言いながらトーマはシェドの攻撃を逸らし、渾身の拳を打ち込む。


(ガぁ?!…なぜだ!?)


シェドは戦う際に【投影】のスキルで自分と全く同じ物を投影していた。それを【隠密】で音や動作の違和感をなくし、【影術】で自分の存在を影に隠していた。


攻撃する際に【投影】の影に隠れていた自分を出現させ、攻撃をしていた。


そのため、最初の初動は【投影】したシェドであり、シェド本体が【反転】の対象にならず、トーマを一方的に攻撃することが出来ていた。


シェドはトーマの攻撃を受けながら、トーマに攻撃が当たらないことを分析する。


そして距離を取りながら一つの結論に辿り着く。


(まさか…【反転】が成長したのか!?)


そんなシェドへトーマは攻撃を仕掛ける。


シェドは避けようとするがトーマの攻撃が避けられない位置に来ていた。


(背に腹はかえられない!)


トーマはシェドを捉えた…と思った瞬間、シェドが消える。

【投影】の発動を止め、【影術】で影に隠れたのだった。

(よし!なんとか避けられ…!?)


影に逃げたシェドだったが、次の瞬間いつの間にか地上にいてトーマの攻撃がシェドに迫っていた。


そして…トーマの蹴りがシェドの顔面にクリーンヒットした。


(な…バカな…!?)


シェドはそのまま闘技場の壁まで飛ばされ、壁にめりこんだ。

そしてそのまま磔の状態になる。


「アンタは強かったよシェド…おかげでさらに強くなれた。」


トーマはそう言って片手を上げる。


シェドは壁にめり込んだまま、ピクリとも動かない。




会場はしんとしていたが、次の瞬間堰を切ったように大歓声が会場を埋め尽くす。


『な、なんとー!初めはシェド選手に押し込まれていたトーマ選手でしたが、まさかの逆転勝利!!』


会場はトーマの勝利に湧き上がっていた。


「トーマ!信じてたよー!」


「アンタならこうなると思ってたわよ!」


とフィーナとリアナの歓声も聞こえる。


トーマはその歓声を聞きながら高揚感を覚えた。


そして観客席で観戦していたバニングを見る。


(ついに…たどり着いたぞ。)


トーマはバニングを一瞥し、闘技台を後にした。


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