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最弱スキル【反転】で無双する異世界冒険譚  作者: いわたん
第三章 強くなるために
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48.闘技大会予選

アルターと全力の模擬戦を行った後、トーマとアルターは大会まで模擬戦を続けた。最初の闘いの後、二人ともバテて昼過ぎになっても起き上がれず、心配になったリアナが探し出し、フィーナが回復をかけてようやく身動きが取れるようになった。そのため、それ以降はリアナとフィーナも訓練に同行し、大会当日まで共に準備を重ねていった。


闘技大会当日、コロッセウムの周囲は人々の熱気で溢れかえっていた。観客の中では優勝者の予想で話が盛り上がっていた。


「今回もやっぱりバニングだな!この前のエキシビジョンマッチも圧倒的だったしな!」

「それじゃ賭けにならないだろう。でもその試合、相手は倒れなかったんだろ?」

「支配人が止めてたからな。でもそれでもバニングに防戦一方だったから勝てないだろう。」

「でも結果引き分けたんだろ?」

「それでもな…あ、噂をすればだぜ!」


その時、話していた観客の横をトーマたちが通り過ぎた。それに気づいた観客は目を丸くして驚く。


「どうした?」と別の観客が聞くと、驚いた観客は


「あいつ…前回と顔つきが違いやがる!こいつはもしかするかも…だぜ!」


と期待を込めて声を高めた。




その場が盛り上がっていることに気づき、トーマが


「何かあったのか?」


と仲間たちに問いかけると、アルターが


「大方前回のバニングとの闘いで善戦したお前に期待しているんじゃないか?」


と答えた。


「まぁ前回手も足も出なかったもんね」


と、リアナがにやにやしながら言う。


「でも前回とは違うよ!出来ることは全部やったもん!」


とフィーナが元気よく応じる。


「そうだな…あとはどうなるかは始まってみないと分からないな」


とトーマは頷いた。


「俺としてはお前と決勝で闘えるのが理想だがな」


とアルターが言えば、


「そうすれば賞金総なめだもんね!」


とリアナが楽しそうに続ける。


「まあそうなることは難しいだろうけどな」


とトーマは慎重に言い、


「きっと二人とも一緒に行けるよ!」


とフィーナが希望を込めて話した。


そうして彼らはお互いの思いを語りながら、闘技大会の参加受付へと向かった。


「ようこそコロッセウムの闘技大会へ!受付される方はこちらです!」


受付係の声に従い、リアナとフィーナと別れ、トーマとアルターは受付の方へ進む。受付では大会の詳細が説明された。予選は15組に分かれたバトルロイヤル方式で行われ、そこから勝ち上がった15人と前回チャンピオンの計16人でトーナメントを行うという形式だった。予選は1日、トーナメントは翌日の計2日間で進行する。また、使用できる武器は基本的に自身の肉体のみというルールが設定されていた。


説明を受けた二人は受付を済ませ、予選会場へ向かった。会場ではくじ引きが行われ、トーマは3番、アルターは10番のグループに割り振られた。


「どうやら勝ち上がったら先にバニングと闘うのは俺のようだな」


とアルターが言う。


「そうみたいだな…それまで負けるなよ?」


とトーマが返す。


二人は互いに拳を合わせ、予選会場の舞台へと歩みを進めていった。




予選の第3グループの舞台に立ったトーマは、対戦相手たちを見渡した。武装は禁止されているため、全員が拳のみでの戦闘に臨む準備をしている。中には体格の大きい男や俊敏そうな女性もいたが、トーマの目に留まったのは、中央で堂々と立つ壮年の男だった。彼の筋骨隆々とした体格と鋭い目つきは、ただ者ではないことを物語っていた。


「さあ、始め!」


審判の合図と共に戦闘が開始された。トーマはまず冷静に周囲を観察しながら、様子を伺った。すると、中央の壮年の男がいきなり他の参加者に突進し、一撃で相手をリング外へ吹き飛ばした。その圧倒的な力を目の当たりにし、観客からどよめきが起こる。



トーマはその壮年の男を観察しようとするが、別の相手が自分に襲いかかってきた。素早い動きで避けつつ、反撃の拳を繰り出して相手を退ける。その後も次々と襲いかかる相手をかわし、効率よく無力化していった。


数十人が倒され、壮年の男とトーマが最後の2人となった時、場内の雰囲気が一変した。観客たちは固唾を飲んで見守る中、2人は正面から向き合った。


「さすがバニング相手に倒れなかった男だな。名は何だ?」


男が低い声で問いかける。


「トーマだ。あんたは?」


「バルサスだ。光栄だよ、ここでお前と戦えることがな」


バルサスの言葉にトーマは軽く笑みを浮かべると、構えを取った。


バルサスも応じるように構えを取り、2人の戦いが始まった。


バルサスの突進は圧倒的な威力を持っており、まともに受ければ一撃でリング外へ飛ばされる可能性があった。トーマはその攻撃をギリギリでかわし、カウンターの拳を放つ。しかし、バルサスの体は硬く、攻撃がほとんど通らない。


「強いな…だがまだ終わりじゃない」


トーマは【反転】を使い、バルサスの攻撃の方向をずらしながら反撃の隙を探った。そして一瞬の隙を突き、バルサスの脇腹に渾身の一撃を叩き込む。バルサスは一瞬怯むも、すぐに態勢を立て直し、再び突進してきた。


トーマはその勢いを【反転】で変え、カウンターでさらに拳を叩き込む。それでバルサスは糸が切れた人形のように倒れ、トーマが勝利を収めた。観客から大歓声が上がる。




予選を突破したトーマが控室に戻ると、リアナとフィーナが迎えに来ていた。


「すごかったよ、トーマ!よく頑張ったね!」


とフィーナ。


「まあアンタなら余裕でしょ」


とリアナが言う。


2人の言葉にトーマは


「これぐらい当たり前だ。バニングと闘うのにこんな所で苦戦するわけにはいかないからな」


と返した。


一方で、アルターも予選を順調に突破し、翌日のトーナメントに備えて気合を入れていた。


「明日は本番だな。お互い全力で頑張ろうぜ」


「もちろんだ」


こうして、トーマたちは翌日のトーナメントに向けて、それぞれの思いを胸に休息を取るのであった。

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