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乙女な神官戦士と魔法学院教授の異世界法医学ファイル~ボク、スパダリでハーフエルフの先生と一緒に完全犯罪は見逃さないの!~  作者: GOM
第2部 ミアとフィンの結婚話。  第1章 フィンは己の過去と向き合う。

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第3話(累計 47話) ミア、今日も少年たちを翻弄する。

「みーんな、動きが固いぞー!」


「ミア様。少し手加減してくださいませ」


「えー!? ボク、身体強化魔法も使っていないから十分手加減してるよ?」


 冬も後半、春の声が聞こえつつある王都。

 晴れ渡った今日も若手警官や騎士見習いの少年らを集め、神聖騎士団の野外訓練場にて教練をしているミア。

 今や若手最強、かつ騎士爵(ナイト)の称号も得た。


「ボクね、最近デスクワークが多くて身体がなまってるの。少しくらいは本気で戦いたいもん」


「で、ですが、ミア様。騎士爵かつ警部補になられた貴方さまが現場に出ずっぱりというのも……」


「きー。そんな事言うのならボクに本気を出させてよぉぉ!」


「ぎゃぁぁ!」


 今日も八つ当たりで少年たちを殲滅していくミア。

 ただでさえ魅力バツグンの美少女相手に本気を出せない少年たち。

 その上、準貴族の立場さえ得てしまった無敵少女に勝てるのは、もはや本職騎士でないと不可能だろう。

 今日もミアは訓練場の砂の上に、多数の少年たちを転がしていく。


「きゃー、ミア様がこっち見たわー」

「ミアおねーさまぁ」


 巫女や少女神官、貴族令嬢らの警備役になるべく戦闘術を学んでいる少女らから、黄色い声援がミアに届く。


「姫騎士さまぁぁ!」


「はーい。みんな、応援ありがとー! よいしょっと」


 ミアは少女らの声援に答えながら、木刀で切りかかってきた少年兵の脚を自分の脚で引っかけ転がす。

 そしてトドメ代わりに、軽く脚を倒れた少年の背中に乗せた。


「ミアくん、今日も絶好調だね。だが、そんなに脚を広げては中が見えちゃうぞ。少しはレディらしい所作を覚えて欲しいな」


「せんせー! こっちに来るなら連絡ください。そーだったら、もう少し可愛く化粧もするのにぃ」


 フィンからの声に反応したミア。

 満面の笑顔でフィンに振り返った。


「ま、まあ。ミアくんが可愛いのはいつも通りだが……」


「きゃー! 教授さまが惚気(のろけ)てるの!」

「姫騎士さま、顔真っ赤よぉ!」

「ミア様、可愛いなぁ」


 フィンがミアの笑顔にやられて、つい可愛いと言ってしまったが、それに観客たちが盛り上がる。

 そんなものだから、ミアもすっかり舞い上がる。


「せんせー! ねぇ、今日のボクの恰好。何か気にならないかな? ね、見てみて! あ、下の子は見上げちゃダメ。見えちゃうの」


「ミア様、はやくどいてくださいませ。私に見上げる余裕なんて無いですぅ」


「ん、いつもと何処が違う? そんな事より先に早く脚をどけてやれ。そんなに大股では中身が……? ん、ズボンが違うか?」


 ミアは少年を踏みつけつつ、女性らしい曲線を生かすべく身体をねじる。

 そんなミアをフィンは凝視し、下半身を覆う服がいつもと違うのに気が付いた。


「さっすが、せんせー。今日はハーフパンツじゃなくて、キュロットスカートなの。裾にレースあるでしょ? 可愛い?」


 ミアは空いている左手でキュロットスカートの裾を掴み、カテシーをフィンにしてみせた。


「早く、どいてくださいませぇぇ」


「可愛いのいは十二分に分かったからミアくん。まず、どいてあげような」


「はーい。よいしょっと。あん。上見ちゃダメェ」


 ミアは恥ずかしそうな顔をしつつ、踏んでいた少年から脚を外して、フィンの元へ走っていった。


「せんせー」

「甘えるのはまた今度な。今日は、騎士団に護衛依頼があって来たんだ」


 フィンは抱きついてきて見上げるミアの頭を撫でながら、今日の目的を離した。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「騎士団長、今日は無理を言って申し訳ありません」


 神聖騎士団の団長執務室。

 そこには団長のニコル、そしてミアとフィンが居る。


「いやいや。今や姫騎士の婿で有名なフィンエル殿の申し出を断るのは……。あ! すまん、フィン君。冗談だよ。ミア嬢ちゃんも俺をそんな眼で睨むのは簡便してくれぇぇ」


 フィンもミアも、ニコルが自分達を遊ぶのでジト目で見ながら殺気を飛ばす。


「おほほ、ニコルおじ様。あまりアタクシの兄夫婦(かっこ)仮)をイジメないでくださいませ」


 そして何故かマリーがお供の老執事を連れて一緒に来ていた。


「マリー、そのカッコカリとはどういう意味だ?」


「文字そのものですわよ、お兄様。まだお兄様とミアちゃんは婚約段階、結婚予定ですわよね。ですからカッコカリと申しただけですわ。ミアちゃん、今日のスカート可愛いですわね。そのキュロットスカートなら乗馬も出来ますわよね」


 マリーは意味不明な言葉でニコル、フィンを弄びながらも、目ざとい。

 ミアがキュロットスカートを着用しているのにすかさず気が付き、可愛いミアを褒めるの忘れない。


「さっすがマリーおねーさま。ボク、最近は乗馬も訓練しているの。騎士なら乗馬して戦う事もあるし、遠くに行くのにも乗馬出来れば良いよね。お馬さん、可愛いの!」


「そうよねぇ。アタクシの家の馬も綺麗で可愛いわぁ。ミアちゃん、今度ウチに見に来ませんか? あ、お兄様も一緒にどうぞ。そろそろ父上や母上にミアちゃんを紹介しないとですわよ」


「マリー。こんなところで小姑にならんも良いぞ。さて、雑談はこのくらいにして本題に入りたい。全員、資料を読んでくれ。なお、この案件はまだ王家や一部の者以外には知らせてはいない」


 フィンはカバンから複数枚の植物紙を取り出し、人数分それを配った。


「せんせー! これ、大変なことになってるよね? ボク、せんせーとなら何処にでも一緒に行くよ」

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