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1.ダンジョンのある世界

1話で知ってて欲しい世界観設定、詰め込めるだけ詰め込みました。


普通の作品なら減点ポイントでしょうが、片手間の趣味でやってる私にとっては些事です。

(早水(はやみ) 勇雄(いさお)視点) 


「ハァ~……今日から念願の一人暮らし、精一杯満喫するぞ~!」


俺の名前は早水 勇雄。


このダンジョンがある現代風異世界に住む、何処にでも居る平凡な男だ。


いや、正確に言えばこことは違う世界の記憶……つまり前世の記憶を持ってるって点では特殊だが。


「……思い返せば、長かったもんだ……」


……俺は産まれた頃から前世の記憶があったものの、しばらくはそれを有効活用する事も出来ない日々が続いたっけ……


そんで4歳だか5歳辺りになる頃には、この世界が前世の世界とは少し違う事に気付いた。


具体的に言えば、世界中にモンスターを生み出すダンジョンがあったのだ。


「……流石にそれを知った時は、前世で読んでたweb小説の世界かって思ったが……」


ぶっちゃけ、俺としてもこの世界がどういうタイプの異世界なのかは未だに分かっていない。


単純なパラレルワールドなのか、それとも誰かが書いたweb小説の世界なのか……


「……ま、そんな事を考えても仕方ないな……」


とにかく、俺はこのダンジョンのある現代風異世界にて普通に幼稚園に通い、その後は小学校に通い、そのまた後は中学校に通い、更に後は高校に通い……


といった感じに、何のトラブルもない思春期を過ごす羽目になった。


「……まさか、俺の地元にあるダンジョンが小規模なゴブリンダンジョンだけとは……いやまあ、俺としてもその程度の方がありがたかったけど!」


基本的に、この世界ではあちこち色んな場所にダンジョンがある。


とはいえ、その規模は様々。


場所によっては超危険なダンジョンもあれば、俺の地元みたいな小規模なゴブリンダンジョンが1つだけ存在する地域もある。


そんな事もあって数百年前の戦国時代では、鉱山等の資源と並んで争いの種にもなっていたとか……


……ってか、この世界のダンジョンっていつからあるんだ?


最古のものだと縄文時代から存在するダンジョンもあるらしいし……本当に変な所で奥が深いな……


「……まあ、ある意味ではゴブリンダンジョンで良かったかもしれないな。……比較的安全に財宝は回収出来るし、それで少しでも地元は潤ってたし……」


この世界のダンジョンからは必ず財宝が出る。


これはダンジョンという存在が人間を誘き寄せるために生み出しているのだが、基本的に1度回収しても迷宮核(ダンジョンコア)を破壊しない限りはしばらくすると再度生成されるので、何度でも回収が可能という半永久的な資源なのだ。


もっとも、小規模なダンジョンからは1度に少量の財宝しか回収出来ないので、コスパはあまり良くないって問題点はあるが……


「……今思えば、あのダンジョンも懐かしいな……」


……そんなこんなで平凡な学生生活を終えた俺は、無謀にも高卒で就職する道を選んだ。


そして、紆余曲折の果てに"世界ダンジョン管理協会日本支部"の職員として就職する事に成功した!


……ちなみに配属部署は、"世界ダンジョン管理協会日本支部ダンジョン開拓委員会危険ダンジョン開拓部会S級ダンジョン開拓課S級ダンジョン調査係S級ダンジョン臨時派遣室"となっている。


「……何か配属部署がヤバそうな事を除けば、普通に勝ち組なんだよな……」


……ヤバそうな事を除けば、だが。


いや、明らかに命の危険がありそうなんだが!?


「S級ダンジョンって言えば、最も危険なレベルのダンジョンじゃねぇか!……しかもS級以上は全部S級扱いされるから、区分内でも強弱の差が激しいって噂だし……」


……一応、出勤は明日からだが……明らかにヤバそうな仕事させられそうだな……


「ハァ……あ、こういう時はダンジョン配信でも見て参考にするか……」


現代ダンジョンモノの小説でいつもあった配信要素だが、どうもこの世界でもあるらしい。


もっとも、命のやり取りをしている奴なんてごく少数で、殆んどは小規模なダンジョンでちまちま小銭を稼いでやがるが……


「えっと、こういう時に参考になるのは……S級探検者、は除外して(・・・・)……」


S級探検者とは、この世界のダンジョン探検者達の最上位資格にして、日本では現在7人しか居ないとされる伝説の存在だ。


しかし、噂ではどいつもこいつも人間辞めてるレベルの強さをしているらしく、凡人の俺が見ても何の参考にもならないだろう。


「えっと、何々……」


そうして、俺は目に入った配信を覗いてみた。


『は~い、ネリルチャンネルで~す。……それじゃあ今日はスライム討伐してみま~す』


「……何か独特な感じだな……」


その女性はピンク色のゆるふわな長髪が特徴的なおっとり系女子であり、どう見ても可愛さを売りにしているタイプだった。


「スライム、か……」


『あ、スライムはっけ~ん!』


ーぽよっ……ぽよっ……


『スライムは物理攻撃が効かないので、魔法やスキルを使って倒しましょ~』


ああ、魔法やスキルについても改めて復習しておくか。


基本的に、この世界には魔法やスキルが存在する。


とはいえ、生まれつき手に入るものではなく、ダンジョンでモンスターを倒してる間にいつの間にか身に付いているのだ。


これは、いわゆるレベルアップしたら新しい技を覚えるアレなんだろうが、いかんせん誰もレベルやステータスを見れないので、確かめる方法はない。


強いて言えば習得した瞬間、頭にその魔法やスキルの使用イメージが浮かぶらしいが……逆に言えば、それくらいしかないって感じだ。


『は~い、それじゃあスライム目がけて……【ファイヤーボール】!』


ーボォッ!……バシュ!……ドロドロ……


『……といった感じに、小さいスライムなら【ファイヤーボール】1発で倒せちゃいます!……まあ、素材もその分しょぼいですが……』


まあ、そんなもんだろ。


ぶっちゃけスライムって、魔法やスキルが必要になる以外はゴブリンよりも簡単な相手だしな。


とはいえ、コメントは割と賑わっていて……


・ネリルちゃん凄い!

・ネリルちゃん可愛い~♥️!

・やっぱネリルちゃんしか勝たん!

・次は大物討伐待ってます♥️!


……という、ファン達のコメントが目に入った。


うん、見る配信者間違えたな!


「これはあんま参考にならないな。……えっと、他に良さそうなのは……っと、これならどうだ?」


アイドル的な売り出しを否定する気はないが、少なくとも俺が求めてるのは参考になる情報だ。


そう考えて、別の配信者の動画を再生すると……


『どもども~、佐屋木原チャンネルです~。……今日はクラブスパイダーの大群を狩ってみようと思います~』


「お、これは割と参考になりそうだな……」


佐屋木原チャンネルと名乗った男らしき配信者は、顔等は写さずに腕だけを配信に写して活動するタイプの配信者だった。


ちなみに、クラブスパイダーは蟹と蜘蛛が合体した様な姿をした中型犬サイズのモンスターで、大群でダンジョン内部に大きな(コロニー)を形成する習性があるため、初心者には向かないと聞いた事がある。


『……一気に倒したい場合は(コロニー)ごと燃やしてしまえば良いんですが、今回は素材目当てですからね~。……下手に傷物素材にしたら、買い取ってくれる銭羽(ぜにばね)さんに申し訳ないですし~』


うん、これなら参考に出来そうだな……


そう考えていると……


ーピロン♪


「ん?……通知か?」


俺はスマホに入った通知……見出しからしてニュース系だな。


「えっと、何々……女優、奈上(ながみ) (あおい)がS級探検者、金山(きんざん) 翔悟(しょうご)と結婚して第25夫人に……って、またこいつかよ!」


この世界、ダンジョンがあちこちにある関係上からか一夫多妻制を導入しているんだが……この金山とかいうS級探検者は25人も嫁を娶ってやがる。


勿論、こんなの例外中の例外だが……


「……って、もうこんな時間!?……早く晩飯の材料買いに行かないと……」


そうして俺は、配信を見るのを一時中断した。


……にしても、俺の職場がやる仕事もあの配信で見たレベルのダンジョンだと良いんだがな……

ご読了ありがとうございます。


多分面白くないですし、何なら不定期更新ですが、どうか宜しくお願いします!


気が向いたらいいね、ブックマーク登録してくれるとありがたいですが、あくまでも気が向いたらで大丈夫です。


後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。

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