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プロローグ:2

某日、夜。



パレットを撒き散らしたかのように黒い空は、静かに息を潜めていた。


穿つように空いた青白い月はまるで世界を食いつぶす巨大な口のようにそこにある。



そんな夜、少年が一人。



光の無い、闇に抱かれた町の路地裏に少年は横たわっていた。


真っ白い羽根のような雪に抱かれて。


少年は身じろぎ一つせずずっと横たわっている。


「……」


少年は気付いていた。

もう、自分は駄目なのだろうと。



……置いていかれたのだ。自分は。


そう、考えたら不思議と納得できた。



自分の辿る運命が嫌で、此処まで駆け抜けてきた。


ずっと必死に走って、走って、走って。




人の運命は変えられる。



一体誰が言ったのだろう?


一体、誰が……そんな無責任な事を。



でも、そんな事を考えていても、もう無駄だ。


「……」



どんなに抗おうと、体はそれを許してはくれない。


逃げ出したくても、それすらも許してはくれない。



ただ、終わりへと自分を引きずっていく。




……世界は廻る。


大事な何かを置いて。


進む人々に、それを気付く者はいない。



ただ静かに、ただ安らかに沈んでいく。



何処か、とても深い場所へ。



最後にボクを見送ったのは、ただ青白い月だけだった。

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