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部活決め3

 翌日。

 運動部に入ることを早々に諦めた私は、残りの4日は文化部の方に全振りすると決めた。平民寮で同室のジュリーもそれがいいと言ってくれたし。「運動部に入ったらさ。サラのまっ白い肌が日焼けしちゃうのはもったいないよ!」って笑ってた。そか、日焼け止めどころかスキンケアもろくにないもんね。(貴族子女はオイル塗ったくってると後日知った)


 という訳で、今日の午後は文化部を回ることにしたのだけど。文化部は文化部でこれまた数が多かった。

 文化部も平民クラスの部員ほとんどで、こちらは女子の方が圧倒的に多い。部活での活動が将来の仕事に直結しているのだとすれば、もしかしたら学校に通う理由は部活の方がメインなのかもしれないと思うくらいみんな熱心だ。


 各文化部のデモンストレーションで、圧倒的に人気で派手なのは、演劇部と吹奏楽部(オーケストラ部)だ。両方とも15分程度の短い演奏や劇を何回か公演して、たくさんの生徒が見られるようにしていた。

 地方のド田舎に住んでいたから、知識がない私にとってはありがたーいジュリーの前情報によると、プロ顔負けの舞台や演奏を見られるし、国内でも一流の役者や演者の血縁者も多く、将来楽しみな人材が多いし、貴族の中にファンクラブがあるほど人気のある人もいるらしい。なるほど、どおりで人に見られ慣れているというか、パフォーマンスが派手というか、目線の集め方を知っているというか。

 目立つことが苦手ではあるけれど、悪役令嬢として転生した私も、演劇部でそういう所を学んだ方がいいのかもしれない。

なんて真剣に悩んでしまったけど、我に返って『いやいやいやいや』と慌てて否定した。ないない。危ない危ない。一瞬とはいえその気になってしまったくらいなのだ。どれほど魅力的な舞台だったか、想像がつくでしょう?

どっちにしてもこの2部活は『文化部の中の運動部』と言われる存在で、文化部にいながら運動部的活動も出来るらしい。運動不足解消には最適?


 他にも、美術部、園芸部、刺繍部、お茶部などなど、室内で活動できる部活が多かった。日焼けが気になるお年頃の私としては助かる。

 刺繍部、美術部は、その名の通りで、部室に作品を展示していて、その横で実演もしていた。

 お茶部は、お茶を淹れる側のほうだった。貴族に仕える侍女として、必須のお茶やお茶会の実演しながら身につけることが目的で、高い茶葉や茶器が惜しげも無く練習に使われていく。流石費用は学園持ちの部活だ。また、学園内でのお茶会などの行事も、この部活に要請をかけて行われるらしい。先輩方の煎れてくれたお茶も用意されたお菓子もとても美味しく、優雅なひと時を過ごしてしまった。


 室内活動の例外は園芸部かな。温室もあるようだけど、実質学園中の植物管理をしているとのことで、外活動メインだし、男子部員も凄く多かった。話を聞くだけでも大変そうなのに、大人気らしい。実際部員数も多い。その理由は、ガーデナーとして極めれば、将来『爵位』を貰える可能性があるからだとか。貴族の敷地に出入りして手入れを指示して園庭をつくるのには貴族と渡り合う必要があるかららしいけど、きっと父のような1代限りの男爵位とか、そんな感じなのかな?


 こんな感じでめぼしい文化部も1日で回れたと思う。運動部に比べて文化部の方は平民の女子が多く、平民寮で寝食をしている私にとっては、どの部活に入っても友達がたくさん出来そうで期待が高まる。部活が楽しみで仕方ないなんて、新鮮な感覚だ。明日明後日といくつか候補を絞って、じっくりと選ぼうとしよう。


 部活とは別に気になったのは、どこの部活に行っても、長い銀髪の男子が居たことだ。彼は大人気の人らしく、注目を浴びて部室に入った途端に女子たちに囲まれていた。そのおかげで影が薄くなった私は、好き勝手に見学して勝手に物色して満足したら次へ、と出来た。販売員に絡まれない服屋ってこんな感じかな?とか苦笑いしながら楽しく見学出来たけど、あの長い銀髪にも見覚えがある気がしたのよね。人垣があるから、とてもとても近寄る気にはなれなかったけど、今思えば、彼はなにか言いたげだったように思う。

銀髪と言えば、秋になると現れるミールだ。だけど彼はたしかに芸術に対しては真摯に打ち込んでいたけど、あんなにナンパな感じじゃなかったと思う。

私の貴族クラスには長髪の銀髪は居ないし……。ジュリーの情報では、王族クラスにいるって聞いたけど……。貴族と平民ですらあんなに溝があるのに、王族の方が平民にあんなに打ち解けて会話するのかな?ともすれば、平民だろう。平民の男子には、知り合いはあまりいないから、きっと他人の空似だね。

 うん、気のせい気のせい。

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