ダンスパーティー5
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ない頭では、何を考えても良いアイデアなど思い浮かぶはずもなく。
今日1日の授業を終え、なにかヒントは無いものかとトボトボと校内を歩いていた。
結論から言えば、今日のダンス練習は最悪だった。
謹慎中の男子生徒の代わりに担任の先生が入り、練習に差し支えはなかったはずだった。
ところが、他の生徒たちは早速仮面とドレスを用意し、きらびやかに着飾っていた。ヘアメイクまでバッチリだ。
そんな中、ドレスを用意できない私は通常の制服を着て練習に参加した。もちろん超絶浮いた。クスクスと笑われた。
それも仕方なし、と覚悟の上だったからもうしかたない。
問題はその後だった。
昨日まではにこやかに踊ってくれていたのに、避けられているのだ。ペアとなる男子に。
笑顔がない、手を繋がない、目を合わせない、距離が遠い。みんなこんな感じ。なので、絶対避けられてる。勘違いとかでは無い。これはもう間違いない。
「はぁ……」
大きなため息がひとつ、口から勝手に出ていく。
ダメだダメだ、こんな気分じゃ。なにか気分の良い事をして気持ちを持ち直そう。
ふと、良い場所があったのを思い出した。校舎と図書館の間にある庭園の中心。そこにある東屋。かつて不死鳥とやらに扮した謎の男と出会った場所ではあるけど、あそこは眺めもいいし良い場所だ。そこで一休みして、もう少し考えよう。そうしよう!
くるりと方向を変え、図書館へと歩き出す。
気持ちが少しだけ前向きになると、どこがあゆみも軽くなった。
まぁ、行き当たりばったりとはいえ、計画というのは上手くいかないもので。どうやら先客が居るらしい話し声が聞こえる。
東屋の中心のテーブルと椅子はどこかへと片され、そこで踊る2人のドレスと仮面を纏った女子。
妙な身長差を感じるけど、ギクシャクと踊る背の高い方にくらべ、背の低い方はとっても優雅だ。その上、ドレスも洗練されていてとても美しカッコイイ!
そんな2人を眺める私は茂みに隠れて見ているわけで、不審者感満々だ!だけど、コソコソと様子を伺うのは、探偵みたいでちょっと楽しい。
ちょっと、私最低じゃん!なんて自分にツッコミをいれながら、ニコニコと様子を伺っていたけど、もう速攻でバレた。
「そこにいるアナタ。出ていらっしゃい」
と、声を掛けられてしまったのだ。
それにしても、立ち居振る舞いが優美なだけでなく、声まで凛として綺麗だ。
「はやくでていらっしゃい。それとも、武力行使されたほうが良いのかしら?」
「いえ、今行きます!」
武力行使ってなんだコワイ!
あわてて茂みから飛び出た。
「あの、覗き見ててすみませんでした」
態度からして、相手は上級生かな?と怯えながらペコリと頭を下げる
「あら、あなた……」
「ゲッ!!」
「……お黙りなさい」
「は、はいぃ!!」
踊っていた2人が、何やら話をしている。見た感じ、明確な上下関係がありそう。
「あなた、もしかして、サラ・コンスタンタン?」
「は、はい。サラ・コンスタンタンは私です」
嘘でしょ!?顔も名前も知らない上級生に、こちらの素性がバレてる。
上級生まで、私の名前が知れ渡ってるのか。それはどんな悪評なのか。考えただけで怖い。
「あの、どうして私をご存知なのでしょう?」
「……」
ノーコメントかーーい!
そんな、言えない程の悪評なの??
終わった……。
そんな私の気持ちなど察しない様子で、背の低い方の女性が豊かな金髪をなびかせながら近づいてくる。
「部活停止期間中に、こんな時間まで校内に残っているなんて。ワルイコね」
「す、すみません」
そんなの初耳です。すみません。
仮面で表情こそ見えないものの、口調はとても優しい。
「ソイツ、本当に悪いヤツなんですよ!俺、そのせいで!!」
「……2度目です。黙りなさい。その仮面を剥ぎ取りましょうか?」
「……!!」
背の低い方の女性は、物凄いカリスマと威圧感を発し、背の高い方の女性を睨みつけた。その途端、背の高い方の女性は萎縮し、直立不動となった。上下関係恐るべし。上級生にたいして、そこまで服従しなきゃダメなのだろうか?
ところが、彼女はくるりと私の方を向くと、にっこりと微笑んだ。
……仮面で表情は見えないんだけど、多分微笑んでる、と思う。
「いいのよ。高等部から編入したあなたは、知らないことだったのでしょう。あのこ達の企み通りなのではないかしら」
「企み?」
「……」
またダンマリかーい!
オドオドと怖がりしながら、心で突っ込む自分のこの性分よ。思わず笑っちゃうわ。あはは!
「それより、顔色が悪いわ。なにか困り事?」
ハッとして、目の前の上級生らしき女性の顔をみる。本当に表情は見えないんだけど、ちゃんと私を心配してくれているのが分かる。
心が折れかけている今の私にとって、彼女のその一言が、すっと私に入ってきて……
「あらあら、そんなに泣かないで。後で私が弟に怒られてしまうわ」
そう。
気がつけば私は大泣きしていたのだった。
はやく答え合わせ編(密談)を書きたいです。
この更新日(2024/06/17)は、私の誕生日でした。
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(連続クレクレで申し訳ない)




