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四つ葉のクローバー

作者: 池畑瑠七

春の野原に出てみたら

まだ花もまばらな

シロツメクサの集団が

あちらこちらで

緑の丸い塊を作って

青い空を見上げていた


しゃがみ込んで

四つ葉を 探してみた

けど 残念

ひとつも見つからなかった


大きな葉っぱ 小さな葉っぱ

太い茎 細い茎 背の高いやつ低いやつ

葉っぱの形が歪なやつ

色んなのがいるね

沢山の三つ葉が身を寄せ合う


そのなかに時たま生まれてくる

四枚の葉をもつやつ

数の少ない 変わり種


三つ葉たちの中で

仲間外れにされたり するのかな

いじめられたり するのかな…


きみは

だれよりも

 孤独と寂しさを知っただろう


だれよりも

 己が弱さと悲しみ痛みを知っただろう


だれよりも

 愛と安らぎを 欲しただろう

 

泣いて もがいて 苦しんだろう


そうして いつしか

踏まれても また立ち上がる

逞しさを 身に着けた


ひとの痛みを知る 優しさを

身に着けた


真を見抜く 澄んだ瞳と

傷ついた仲間を癒し 励ます

美しく温かな言葉を 身に着けた


神様から

そっと プラス一枚手渡された

その葉っぱを 自ら磨き

青々と輝かせて

沢山の仲間へと 光を運ぶ

きみは

誰よりも誰よりも 強く


心優しい


幸せを運ぶ クローバーだ













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― 新着の感想 ―
[一言] わたし、小さい頃、2、3歳頃かな、高熱を出し、その日を境に右耳がほとんど聴こえなくなりました。 それだけの事でも、やっぱり、とっても辛い、悲しい経験はありました。あります。  あの頃も、大事…
[一言] 温かく力強い詩に思わず涙が流れました。 誰しも抱えている傷、痛みに寄り添って、それが意味のある事だったんだと認めてくれる心の大きさ広さを感じます。 ホント、優しくて強い詩だなぁ。 いつも…
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