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『その点に関しては、私が話をしてあげるわ』


 と、いきなり葵の口調が変わったと思いきや、どうやらアリエスが覚醒したらしい。


「てか、なんで、お前、いきなり出てくるんだよ。葵には許可、取ったのか?」


『いや、全然。今の私は、自由に出入りできるみたいね。誰かさんのおかげで私の霊力は、安定しているし、これくらい普通よ』


「あ、そう」


 俺は、アリエスがそう言うと、白けてしまう。


「それでアリエスさん。彼女の方はどうなっていますか?」


 犬伏がアリエスに訊く。


『そうだったわね。今の彼女の中にいる天使は、私みたいに覚醒状態ではないと思うわ。中に宿しているのは確かだけど、さっき、話を聞いていたけど、あれじゃあ、本当にやばいかもしれないわよ』


「そうですか。アリエスさんの力では、何とかならないのでしょうか?」


『そうね。残念だけど、彼女と接触するか、より近い存在にならない限り無理かもね。ごめんなさいね、力になれないで……』


「いいえ、別に大丈夫ですよ。こちらも何らかの対処法を新たに考えてみますから」


 犬伏は、アリエスにそう言った。


 そして、アリエスは俺の方を振り向き、耳元で囁く。


『たまには葵を可愛がりなさいよね。じゃないと、面白くないわよ。例えば……そうね、あんなことやこんな事かしら?』


「なっ⁉」


 俺はそれを聞き、びっくりして、つい、声を上げてしまう。


「おまっ! んな事、まだ早いわ!」


 俺は葵の頬を引っ張りながら、アリエスに言った。


「いてっ、痛いですよ。陣君!」


「おお、すまん。つい……」


 どうやら、瞬時に葵と再び入れ替わったらしい。


「別に大丈夫ですよ。でも、アリエスもアリエスです。代わるなら言ってほしいですよ。いきなり、意識を持っていかれましたし……」


 額に手を当てて、やれやれと思う葵。


「それで……さっきの話、聞いてた?」


 俺は、恐る恐る、葵に訊く。


「まぁ、それとなく……。一応、さっき、アリエスが言っていたことも……」


「ああ、そう……」

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