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【祝PV1万突破】 俺の日常は突如、非日常な青春ラブコメに変えられた  作者: 佐々木雄太
第6章  この手の中にあるもの
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「ま、休んだおかげで、ここまで回復したんだから別にいいだろ? その……なんだ? 心配かけたな……」


「ふっ……。何それ……。まぁ、栞は、お兄ちゃんの妹だし、それくらいの事はしないとね」


 栞は笑いながら言った。


「調子に乗んな」


 俺は栞の頭に軽くチョップを入れる。


 ピーンポーン!


 と、チャイムが鳴った。こんな時間に一体、誰が来たのだろうか。宅配便だとしても、俺は何も頼んでいないから、栞か。


「おーい、お前じゃないのか? 宅配じゃないの?」


「えー? 私じゃないよ。お兄ちゃんじゃないの? だって、私、何も頼んでないもん」


「いや、俺、ついさっきまで寝込んでいたのに頼めるわけねぇ―じゃん」


「あ、そっか……」


 栞は納得する。


「じゃあ、私、出てくるね」


「おお、頼む」


 栞は玄関の方へと向かった。それを見た俺は、冷蔵庫から冷えたジュースをコップに注ぎ、ちびちびと飲む。


『え⁉ あ、そうですか……。はい……。今すけど……』


 何を長々と、玄関で話をしているのだろうか。


 すると、扉が開き、栞がどよん、とした表情をして、リビングに入ってくる。


 何があったんだよ……。


「あ、お兄ちゃん。ちょうどよかった。お兄ちゃんにお客さんだよ」


「客?」


 俺は栞の言葉に首を傾げる。


 栞の後ろから一人の少女が姿を現す。


「お久しぶりです。体は大丈夫でしょうか?」


 と、私服姿の葵が姿を現した。


「お、おう……」


 びっくりして、言葉を失う俺は、何を返事すればいいのか困る。


「立ち話もなんだし、ここ、座ったら?」


 俺はリビングでいつも食事をしている席に案内する。


「お兄ちゃん。あの人とどういう関係なの?」


 と、栞が俺に近づき、耳元で囁く。

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