表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/129

 葵と富山も同じバトミントンを選択しており、二人はペア同士で、他のコートでラリーを行っていた。


 ネットを挿んで、俺と犬伏は、ラリーを始めた。


 シャトルが、交互に飛び交い、初心者の誰もが出来ることである。テニスのラリーよりかは簡単だ。


 今のところ何もない。今のところは……。


「坂田さん」


「何だ?」


「後ろ、恐らく、狙ってきますよ」


「そうかい」


 俺は視線だけを後ろに集中させる。


 体育館の半分のスペースでは、バレーの授業が行われていた。バレーは、陽キャラな生徒達が、集まっており、その中に俺を標的とする生徒がいるのだ。


 向こうは、二人でレシーブやトス、スパイクを打っている。


 なるほど、今度は、ワザと狙ってくるわけね。どうせ、スパイクだろうけど、バレー部じゃない限り、コントロールは良くないだろう。


 うちのバレー部は、女子は強いが、男子バレー部は存在しない。昔はあったらしいが、部員の減少により、現在は廃部扱いになっている。


 さて、どういう感じで仕掛けてくるのか、お手並み拝見だな。


 俺は、ラケットを振り回しながら犬伏にシャトルを返していく。


 だが、数分経っても仕掛けてこなければ、されに十数分待っても、こっちにボールを売ってくる気配がない。


 犬伏の予感が、外れたのか? 珍しいな。あの犬伏が?


「犬伏、狙ってこないぞ」


「そうですね。僕も今のあなたなら狙われてもおかしくないと思ったのですが……」


 バトミントンの方は、ダブルスの試合に移る。


 俺と犬伏は、余ったダブルスのペアと、試合することになった。


 まぁ、対戦相手の二人組のデータはないが、この二人組は白に近い。普通に試合中もシャトルを打ってくる。それに彼ら、意外とダブルスがうまい。俺も狙ってくるが、犬伏相手にも動じず、狙ってくるのだ。


 点数は十六対二十で、相手のマッチポイント。


 相手の打ち返したシャトルが返って来る。


 高くロブで返してきたシャトルが、俺の方に目掛けて落ちてくる。


「坂田さん、お願いします!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ