最終話 ドミーがいる窓
ドミーはとっておきのお水をそしてジャンには美味しい紅茶が出された後、昼食が用意されていたのかテーブルに運ばれてきました。「こんなにご馳走になってもいいものかなドミーや」とジャンが申し訳なさそうに言うと、ドミーが「ご馳走になってもいいもんかなドミーいいものかなドミー」と繰り返しました。
「ははは!これは愉快だ。ドミーは本当に賢いんだね」とケティのパパが言いました。「ドミーはジャンおじさまといると、とても楽しそうね」ケティもうれしそうに言いました。
やがて楽しかった時間も瞬く間に過ぎて、ジャンか明日はチラシを配らなきゃならないからと席を立った時、「私と妻はもしジャンさんがよければ、この屋敷で働いてほしいと思っているのです。ケティがドミーと一緒にいる時間を持てたらと私たちは望んでいるのです、ドミーとこの屋敷で暮らしていただけませんか?」とケティのパパが言いました。
「旦那さん、私にどんな仕事ができるというんですかい?」とジャンは聞きました。「仕事ならたくさんありますよ、例えば中庭の手入れにも人手がほしいと思っていたところです」パパの言葉を聞いてケティは「パパ!ありがとう。ジャンおじさま、どうかどうかそうしていただけないかしら」とケティは手を握り合わせて涙ぐんだ目でジャンを見ました。「どうかそうしていただけないジャンおじさまジャンおじさま」とドミーが繰り返しました。
「お嬢さんに頼まれたんじゃ断れないな」と言うジャンにドミーは「断れないなお嬢さん断れない」とジャンの肩に乗り繰り返しすと、ジャンもケティもケティの両親もみんながドミーの言葉に笑ったのでした。
さて、これでドミーとジャンのお話しはおしまいです。
最後に、ジャンがこのお屋敷でドミーとどんな暮らしをしたのかを後書きとしてお話しさせていただけませんか?
「お話しさせていただけませんか?いただけませんか?」
ドミー、私の真似はいいのよ。本当にあなたは素敵ね。ドミーのいる窓は決して忘れないと思いますよ…『君がいる窓』そう、ドミーがいる窓よ。




