第1話 入学式の朝
お待たせしました。
私の名前は、“ルリア”。私には、4歳以前の記憶がありません。両親が言うには、事故のあってそれよりも前のことを忘れてしまったということです。その事故のことを聞こうと思っても、両親がつらい表情をするので聞けません。私は、両親や姉弟と似ていないので実子ではないと人に思われがちです。ですが、人に
「3人の姉弟と両親と雰囲気がにていないので、その子どうしたの?他所の子を育てるなんて凄いわね。」
と言われたとき、両親はそれはもう氷の微笑を浮かべます。
「この子は、私達の子。あなた方に、とやかく言われる筋合いはない。そんなに言うなら、DNA鑑定でもします?」
そして、姉弟は無邪気に相手の心をえぐるような言葉を発します。
ですが私はいつも何度も、その言葉に救われてきました。
そんな私ですが、もう高校生。今日は、私の入学式です。
この高校は、光闇学園の高等部。初等部から高等部まであります。そして、初等部のときから成績優秀者は特待生として学費・昼食代が無料です。また、学校基準の学力に足りなかったら、即転校と言う厳しい学園です。ですので、皆さん必死に勉強するので全国的にみるととても学力が高い上、容貌が整っているかたが多いです。その為、誘拐されやすいです。ですので学園では、政府より一部治外法権が認められています。それは、法律・憲法に準じますが学園の生徒に危害を加えるものの処分は学園側がやるというものです。ただし、殺人はダメですが。また、寮生活と自宅通学を選ぶことが出来ます。自宅通学の場合は、車での送り迎えが絶対条件です。なので車での送り迎えが無理な方は、強制的に寮生活となります。
私は寮生活にしようと思いましたが、家族全員のもう反対にあいました。曰く、毎日会えなくなるからいやだし、寮には、絶対いれたくないと言われました。なので、非常に残念ですが、諦めるしかなかったです。姉弟たちは、もちろんこの学園に初等部からいます。双子の姉たちは高等部2年、弟は中等部2年で生徒会に初等部から入っています。生徒会は、初等部の時から完全実力制です。学年で、トップ5までにはいらないとけないのです。途中から入った外部生は、テスト出題範囲が膨大な上、しょっちゅうテストがあるためカバーしきれず、生徒会の生徒をぬかすことが難しいです。
それは置いといて、家族がもう一つ寮に入ることを禁じた理由があります。
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「▪▪▪、今はまだ眠っていて。目覚める時期ではないから。貴女は、まだ思い出さなくていい。いいえ、思い出してほしくない。この世界にも闇があることを。そして、悲しいモノ達のの存在を。お願い今はすべてを忘れていて。」
と、どこか懐かしい声で。
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ー私は、同じような夢を最近何度も見る。それは、目が覚めると忘れてしまう。でも、とても悲しい夢。それだけは、覚えている。なぜなら、目が覚めたとき泣いていた痕があるから。この夢は一体何のであろうか。
この夢を見るせいで、家族が心配し寮はダメだといったもう一つの理由でした。そう考え事をしていると、声が聞こえました。
「ご飯だよー。全員降りてらっしゃい。5分以内に来ないと、朝食はぬきよー。」
と、母が朝食を用意したことを知らせて大声で知らせてきてくれました。私は、軽く髪をとかし慌ててを階段を下りました。
うちの父は、いいところの日本の会社の社長です。ですが、家にお手伝いさんはいません。基本的に自分で出来ることは、自分でしようという家のルールです。母は、有名な友禅作家です。そのため、母は家で仕事をしています。仕事の邪魔をしたり、仕事道具を勝手に触ると烈火のごとく怒りますが。
ダイニングへいくと、私以外家族がそろっていました。私はすごく驚いていると、
「高校の入学式は、今日でしょう?だから、いつもよりも早くリルア以外のみんなにあつまってもらったの。心愛と雲愛の時もやったでしょう?本当のお祝いは夜に開催するけど、朝行く前にみんなでそろって食べて高校に行く前にお祝いしたし。リルア高校入学おめでとう。いただきまーす。」
と母が言うと、
「「「「リルア(お姉ちゃん)高校入学おめでとう。いただきます。」」」」
とみんなが言うと、私は
「ありがとう。いただきます。」
というと、みんなが食べ始めました。食事の時は、皆基本無言です。
一番初めに、心愛と雲愛が食べ終わりました。
「珍しいね。心愛と雲愛が一番先に食べ終わるなんて。いつも、リルアが先に食べ終わるのに。」
と、父が言うと心愛と雲愛が怒った顔になって、
「生徒会役員だから、今日早くいかないといけないの。準備は、頑張って前日までに終わらせたのに。不測の事態が起こるといけないから、一般の生徒より早く来いって。生徒会なんて、やめれたらやめるのに。やっぱり、早くいくのやめようかしら?リルアと一緒に登校出来ないし。」
と心愛がいうと、
「激しく同感」
と雲愛が言いました。とすると、母が怒った顔になって
「さっさと、学校にいってらっしゃい。自分に与えられた役目を放棄することは許しません。」
というと、心愛と雲愛は
「「役目は、放棄しません。ごちそうさまでした。行ってきます。」」
と慌てていい、高校へ登校していきました。
「母さん最強。」
とぼそりと慧がいいました。まあ母には、聞こえていなかったようですが。しばらくしてみんなが食べ終わり、
「「「ごちそうさまでした。」」」
というと、母が
「おそまつさまでした。」
と言い朝食を終えました。
「慧、今日は一緒にリルアの入学式へ行きましょう。学校休みでしょう?帰り、外食よ。」
と母が言いました。すると慧は、
「行く行く。高等部に会いたい先輩がいるんだ。まあ、外食も行きたいけど。」
と言いました。それを見たリルアは、慧って少し単純だと思いました。
皆の準備が終わると、高校の入学式へ向かいました。もちろん両親と慧は礼服で、リルアは制服で。