表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集3

回転寿司

作者: 夏生

父と倅と私

回転寿司へ


最近、どう?


なんとかね


元気が一番だ


会う度に

同じような話

ぽつりぽつり


卵巻が通り過ぎる

倅は慣れた手つきで

タッチパネルから

注文する


まぐろ

エビ天にぎり


乾いたタコが

倅の横を通り過ぎる


家事も洗濯もできる

母さんより上手いよ

父は茶化すように

笑った


父の隣が空いて

落ち着かない時間を

いくつか過ごして

やっと慣れて


これが今

飲み込んで

さみしさを

しょうゆに浸して

黙って食んだ



かあちゃんは

3段ばらぁ

笑う倅の頭を

こずいて


母の好物

サラダ巻の画像を

タップした


今ここに在ること

今ここにないことの

違いが

曖昧になって

ゆっくり廻って

閉じていく


母はいつも笑顔だった







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 家族の幸せを感じた。おかあさんよかったね。
2017/11/11 12:22 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ