第4話 その後の異常と異城
初めにあったのは痛み最初の記憶は引き裂かれる叫び自分の物だけじゃなく複数の叫び痛みと憎悪と悲しみの感情が溢れ続けて止まらない。
生まれ落ちた地で白き者が私に痛みを与える。黒い私は抵抗する。永い歳月により感情を克服し自我を獲得、この世界の変化などを認識、植物・動物・混沌・魔物・人間が存在しているようだ。
黒い手に眼が付いた姿で存在する私は白き者から身を隠しながら、まだこの世界で存在していた。
魔物は何故か私に従うようだ魔の精霊の様な私を神か何かだと思っているのだろう。だが魔物達が私をどう思っているかなど些細な事だった。
憎悪と悲哀を克服した私は仲間が出来た喜び嬉しさ歓喜の感情の毎日が続いた。
たのしい・・・1が2に2が3に私の周りに存在が増えたただそれだけなのに満たされていく、大切なものが出来た。
だけど、眩しい光が存在達を消して行く、見つかって逃げて隠れるという行動を何度も繰り返し人里近くの森に落ち着く事になった。
そして数年後、2人の迷い人が森に現れる。1人は人里の少年だった。
少年は魔物に出会い死を覚悟したようだったが危害を加えず放置していたら人里から往復して遊びに来るようになった。
その後、森を一つ目の影犬が疾走していた。
その後、森を一つ目の影犬が疾走していた。
その後、森を一つ目の影犬が疾走していた。
跨って影犬を走らせているが、 なんだあれは楽しいのか? などと興味を持ち始めた頃、影犬と人間の少年が死んだ。
その後、人里の人間達もみんな死んだ―
フォートキャッスル城内では、漆黒色の馬の様な魔物に跨った白銀のフルプレートの騎士の魔物が左の盾で自身に降りかかる雷を防ぎながら 疾走 跳躍 し蛇腹状の右の腕から伸びた先が突き刺さり一体化している白銀のランスが空中にいる雷蛇を瞬く間に貫き消滅させる。
「くっ!!」
雷蛇を貫いた瞬間、自身に強力な電撃を浴び衝撃を受けながらも体勢を立て直し、ランスを壁に突き立て纏わりつく電撃を放電しながら着地し周囲を黒馬が身体から黒い球体を飛ばし牽制する。
疾走 跳躍 突撃 放電 着地 牽制を繰り返しながら確実に雷蛇達を仕留めていく。
「フハハハハッ、御見事ッ!!」
雷蛇の群れの奥から一際大きな人型の雷蛇が白き雷鳴と共に現れ両手を叩き拍手をしている。
「我は 雷王蛇 強き者達よ この一時を楽しむぞよ!!」
周囲の雷蛇が雷王蛇に吸収されて雷王蛇から周囲に強力な電撃を放ち続けている。
そして、白銀の騎士は黒馬に飛び乗り雷王蛇を目掛けて黒馬を前進させる。
「終英体・善・老・盾・鬼・悪 弱き者よ 消え去れ―」
「ガァァァッッーーーー!!」
自身に向けられ放たれた雷の閃光の中、ゼロタキアは対する者に人馬一体の最速にて最高の最強の一撃を放つ。
「ハァッーーー!!」
「それで・・こうなったのか・・・」
「 」
「まぁ、ショーガネーナ」
「 」
報告を終えたゼロタキアが姿を消して行く、役目を果たし暫しの休息といった具合に彼ら死した英雄も勝利の美酒に酔うのであろうか?などと考えて隣に立つ人物に眼をやる。
「 」
「ん?どうした、フィーリア?」
呼びかけられた姫巫女フィーリアの目前には半壊した城があったそうな。
メデタシメデタシ
「・・・てっ・・テヘペロッ♪」
魔杖デスアイは殴り込む様に鋭くあざとく抉り込む様に深く可愛く空気を壊そうと頑張った。
「うっ」
「ん?」
「うわぁ~~~ん、なんでっ!みんな!もうっ!わっわたしはっ、あっあああああああ―」
「うわぁ~面倒だなぁ~・・・子供にはバカ受けだったのに」
その直後、音を立ててフォートキャッスルは全壊した。
今回の襲撃は終英体・ゼロタキアの活躍によってフォートキャッスルの全壊と多少の負傷者を出した程度であった・・・が、姫巫女フィーリアの精神は幾多のストレスと疲労で限界だったのだろう泣き叫んだあと寝込んでしまった。
帰ってこない助っ人からは姫は助ける対象と聞いているので寝込んだ原因に対処することにした。
「なんで私が呼ばれたの?」
「城作って!」
(何言ってんだ、こいつ?)
(城作って!)
(・・・・)
キャップを被りベージュ色の作業服を着た女性が一人、壊した城を作り直す為だけに呼ばれた石属性さんの姿があった。
残念だが石属性さんことクオンは城を作るのに悪戦苦闘する事になり魔と石の抗争が勃発する。
「おい、魔女・・手伝え」
「私は城作ったことないんだけど?」
「じゃあ、貴様の余剰魔力を全て渡せ!」
「えっ、そこまでいらないだろ!?」
クオンがアイを睨みつけたあと城の残骸を見ながら溜息をついた。
「取りあえずシンボルを渡せ!」
「また、私から奪うの?」
(こいつのトラウマ、めんどうだなぁ~)
まず、クオンは説明することにした。
「同じものならどうとでもなるが、私はあと何回綺麗なだけのハリボテを作り姫様はあと何回寝込む事になるのだろうな?」
魔力が足りないのは城の材質や耐久性の強化を行いながら建造をしているからと伝え そして嫌味を入れた。
「ん?魔法障壁張ればいいだろ?」
確かに障壁があればいいだろう。でも城を作れって事なら最高の物を、とか言っても無駄だろうな?とクオンは思った。
「デュエルしかないか?」
「ほぉ、デュエルするのか?」
日課の散歩を終えて帰ってきたロングの銀髪を赤いリングで束ね白いドレスを纏った火属性ソードロッドのソッドが物珍しそうに声を掛けてきた。
魔力が少ないこの場所ではシンボルにての魔力供給が必要不可欠なのだが戦闘や作業を行うためにはシンボル一つでは長期的な利用には適していない。
もともと一つの星型のシンボルを分けたスターピースを精霊達が所持しているのだがセイとアイにしか渡していなかったためこの場には2つしかないうえセイは先の戦いで8割の魔力を使用していた。
そのスターピースを今クオンが所持しアイと話していたのだが交渉が上手くいかずデュエルを行い、要求を呑ませようと考えていたのだが―
「なんなんだお前!!いやっ、俺が悪かった。助けてくれ。」
「 」
日が高い時に林の中で、スケウトの前に助けを求める男が一人そして彼の後ろには傷つき血を流し倒れている男が一人、そして時の魔法で過去を見る。
その後、助けを求める男を黒い拳でぶっ飛ばした。
血を流している男の傷を癒し、その場から立ち去った。
「スケウト、僕を助けてくれ―」
誰の耳にも届かない声を届ける気のない者はただ一人妄言を吐く。
そして、彼はまた助けを求める者がいる場所へと空間を移動する。
「謎は解けてきたかしら?」
そんな時、杖・クリスタル・クロック・アワーが話しかけてきた。
「 」
「無視しないで欲しい。」
「スケウト気にせず行きましょう。」
「どうでもいい、助けるだけだ。」
「そう、貴方なら出来るんでしょうね。」
不満げな顔をする者を無視してシンボル内で空間を操る者と跳躍する。
(クリス、どう言うつもりなのかしら?)