第3話 一時の聖杖異杖
私はお母さんに会いたいだけなのに、なんで誰も協力してくれないの?
皆なんでバラバラになるの?お母さんの所に戻ろうよ?
なんで攻撃するの?動きとめたよ?一つに戻らなくっちゃ!アイツを倒さないとお母さんの為に
どうして、どうして、どうして?なんで言う事聞かないの?私が言う事理解できないの?なんで!!
ちゃんとできなかったダメだった無理だあの子は無理だあの子じゃダメなんだ…
あれは?これは?あの子に似てる?この世界に生まれた人の心?これ?これなの?これなら、これがあればあの子は要らないフフフッ・・要らないんだ。
代わりを使えばいいんだ!!
違った無理だった、これも…
一から作るしかないか?人に近い存在を私に近い存在を
これでいいの?あなたは?
これで・・フフッ♪これでいいのよ?
そう・・やるだけやってみたらいいわ でも
キモチワルイ
まだかな?まだかな?あれ戻った?相手が悪いのかな?戦争は、もういいや!次はどれにしようかな?あっ!あれ壊れかけてるアレがいいかも!!
―――あれ?思ってたのと違う・・でも、アレ変だな?
出来たハハッ出来たんだ!!お母さんもうすぐ会えるよ♪お母さん!!
貴女は要らないの!!邪魔なの!!貴女の代わりが出来たのきっと貴女は最初から要らなかったのよ!もういいの自由にしたらいいよ じゃあね♪
お母さん痛い痛いよ!なんでお話聞いてよ!!わたしがんばったんだよ 痛いイタイイタイよ奪わないでお母さんどうして・・・―――――-------------
おかぁさぁ~んなんで置いていくの?わたしはやっと会えたのにやっとなんで・・・私ダメだったの?私要らないの?
私を助けてくれるのなんで?なにそれ?お母さんもアイツも助ける?何言ってるの貴方頭おかしいんじゃない? アレ ワタシガ オカシイノ カナ?
なに?クリスターなにか・・ッーーーー!!!痛いっ!!なんで!!貴女もなんでっ!!そう貴女も行くんだ
わからない何やってるの?助けるって何なの?助けるって人が私達を助ける?旅人助人?勝手にすれば・・・
ねぇソッド人ってなんなの?知らない?そう・・・私は―
「ギャァッーーーーーーーーー城が潰れるぅぅっーーーーーノォォォッーーーー!!!!」
「えっ?」
ティータイム中(現実逃避気味)だった姫も異常事態だと理解したのかケーキへ向けたフォークを止めた。
敵対する者へ浄化の熱線が直撃し身を隠していた者は全て消滅した。
だが、雲の中にあったのは鏡であり砕け散った物も総ては鏡であり消滅し終わるまでその無数の破片たちは無差別に消滅させようとする力を反射し続けた。
己が力で窮地に追い込まれたフォートキャッスル迫り来る驚異の熱線の雨、護るべき者、守るべき約束をその時セイは姫はスケウトは!!待てっ次回ィィッーーーー!!!そして来週までの時間を私に下さい。
足りない絶対的に 時間が足りない 魔力も足りない 仲間が足りない そして何より・・・覚悟が足りなかった。だからこそ私は改めて宣言する。
「私は二度と諦めたりしないっ!!」
背後に展開されていた七つの砲台は一つに重なり爆音を放つ七重の回転リングに変化、鋼鉄の翼はセイントへ委譲され鋼鉄で出来ている翼は空と大地にほぼ垂直にあった状態を平行に変えその姿は鋼鉄で出来た車の排気管を想像させる。
「あとは任せるわよスケウト―」
碧眼から発光するほどの紫色へ赤眼へと変化していくなか爆音は治まりキィーーンと甲高い音へと変わり次の瞬間、セイントの背後から高圧縮された魔力によってリングが砕け散り、セイントを巻き込みフォートキャッスル上空へと打ち出され金色の光の一閃と衝撃が音をたて空間を捻じ曲げ力を残している破片たちを粉砕した。
そして黒が全てを飲み込んだ。
一方それまでにフォートキャッスル内では雷王蛇との防衛戦が繰り広げられていたのだが、それはまた別の者の話である。
まずいかも?
そうなのか?
ちょっと行ってくる。
俺も行く
大丈夫なのか?
問題ない・・後から行く
休んでろ!
外雲鏡に雷蛇か・・妖怪や鬼でもいるのか?
スケウトとの会話を終えフォートキャッスルの城壁塔に出た黒い少女は光り輝く空を見上げてそれらを見た。彼女の周囲に出現させた物と合わせて八つの目で見ていた。
彼女が見た空は黒が広がりその輝きを失う頃、八つの目は閉じて六つの目は消滅した。
―ブラック・エンド―
そう心の中で言葉を唱え、次に彼女が目を開けた時、何事もなかったかのように空は雲一つない青空に戻りフォートキャッスルの危機は去った。
「さてアイツは、どこに」
捜索の結果
フォートキャッスル近隣の森林、木々がなぎ倒された先の地面の窪みにてセイントを発見回収、以降の姫の対応は魔の杖・デスアイが務める予定である。