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旅人助人「魔術師スケウトの旅」  作者: ゴーストサンタ
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むか~し、むかし、あるところに・・・

旅人助人―魔術師スケウト・クロリグの旅―


―序 章―


「よし、創めようか・・・」

薄暗い部屋、窓があるであろう場所にはカーテンがあり日光を遮り隙間から光がこぼれている時間はまだ夜ではない様だ。その部屋には乱雑に床に置かれた本の数々が放置されている。だが数点の本は宙に浮き項を開き続けている。

「安定していない・・今回で最期か・・・」

姿は黒いローブ黒く大きなシルクハットを被り背中で丸みを帯びた羽の様な物が浮いている、顔を見る事は出来ず窺える箇所はローブから出ている足のみで、その片足には鎖と錘が付いていた。錘と言っても本同様に宙に浮いている為、足枷と言う物ではなく丸い球体の形で占い師の水晶の様にも見える為、代用の道具として使っているのではないだろうかと窺がえる。

その様な者と部屋の中央を挟んで反対側に存在する物があった。姿は剣と剣と剣に頭があり左右非対称な、こちらも羽の様な物が付いた、調度品?美術品?骨董品?ただの置物とも呼べなくもない物が存在して動いていた。言葉に反応する様だが返答する事はなくただ存在しているようだった。それは生きているのか、それとも何かが死んでしまっているのか作り物の様な姿からは判別出来そうにはなかった。

そして部屋の中央には二つの存在から注ぎ込まれ続けて出来たのであろう魔力球体が形を変えず力を無尽蔵に喰らい、与えられ続けていた。

彼らか創っている物は命、神に奪われし命、しかしそれは神が直接手を下した訳ではなく寿命天命運命、生物には絶対的に用意されている死と言う生物の最後、神は天地創造しただけと言うのならやはり神に悪意は無いと言える。だがそれは無責任な言い訳に過ぎないとは言えるのではないだろうか?確かに生物は神が作った世界で勝手に生まれ勝手に育ち勝手に進化の道を歩いた。そして今に至る我々は、この世界でいずれ訪れる死を頭の片隅に置きながら生きている。


動き続ける二つの存在は、変わる事なくやるべき事をこれからも続けていくのだろうと言える。だが、最後と言われた今回だけは違った。

 「ッーーーー・・・」

 存在する者は叫び、もう一つの存在が消え逝く、その一室で世界が生まれた。二つは一つになってしまった。語るべき者もいない場所・空間・次元で欠けてしまった。


つまりもうこの事について語る事はできない場所・空間・次元・世界を超えて存在した者に会いにいかない限り歴史に記す事など不可能に近く彼らが何を思い何を感じ何をしようとしていたのかは分かる訳がない。だがここに一つある世界が扉を開ける鍵ならそれはきっと解けないパズルではないのでしょうと私は考えます。だけどこのパズルが解ける事はありませんし歯車も動きません。


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