『冒険者ギルド』
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「ここが冒険者ギルドか・・・」
「結構デカいな」
俺達は周りにある建物の二回りは大きい建物の前にいるだが、そこは冒険者ギルド。
当初の目的であるギルドに登録する為に訪れたのだ。
「ワシも久しぶりに来たが大きくなったのう」
新しく仲間になったエリーも冒険者ギルドを見てそう感想を述べている。
「ちなみに何十年ぶり?」
「にj・・・そんなに久しぶりじゃなかったのじゃ」
そうか20年以上も来てなかったのか。どれくらいあの店で寂しく営業してたのやら
「さっそく中に入ろうぜ!カイト、先に行け!」
「え?うん、了解」
何故かミランダに背中を押されて先頭に立たされる。ミランダの性格的におかしな行動だなと思ったが俺は気にせず中に入った。
「おいコラ!それは俺の依頼だぞ!」
「はあ?馬鹿な言ってんじゃねえぞ!早い者勝ちだ糞が!!」
「んだと!その手ぶった切るぞ!」
「やってみろ!二度と逆らえないようにそのブサイクな顔を火魔法で少しはましにしてやるよ!!」
「・・・・・・お邪魔しました」
なにあれ?
なんか怖そうな男2人が今にも喧嘩をしそうな雰囲気だったんだけど・・・
「何びびってんだよ、カイト。冒険者が依頼の奪い合いしてるだけだぜ?冒険者はギルドの依頼で生計を立ててるから少しでも自分が出来る仕事を受けなきゃならないからこういう争い事もよくあるんだ」
「だからって、あんな物騒な事する!?」
「ワシも昔は大変じゃったのう。依頼書を奪いにくる冒険者を何度、土に埋めた事やら」
「やりすぎだろ!?」
やる事が怖すぎる!エリーと争うと土葬されるとか、どんだけ命がけなんだ!?
「「ぎゃあああああああ!?」」
「えっ―――ぐは!?」
いきなり悲鳴が聞こえたかと思ったら扉が開かれ、同時に人が吹き飛んできた。
俺は扉の前にいた為、吹き飛んてきた人に巻き込まれ吹き飛ばされる
「この馬鹿ども!ギルド内での私闘は禁止だといつもいってんだろうが!それに依頼は仲良く譲り合いだと決めただろう!!」
そして、吹き飛んで扉がない入口からスキンヘッドで、その頭には傷がたくさんある男が出てきてそう怒鳴った。
「す、すみません!ボス!」
「申し訳ありません、御頭!」
「ボスでも御頭でもねえ!ギルド長だ!もう喧嘩なんてすんじゃねえぞ!」
どうやらあのスキンヘッドはギルド長らしい。そして人相の悪い顔はかなり気にしているみたいだ。
「「は、はい!!頭領!!」」
「ギルド長と呼べ!・・・お前らは一から教育しないと駄目みたいだな!ついて来い!」
「「ひいっ!?」」
「あれ!?なんで俺も!?」
ギルド長と呼ばれる男が吹き飛んできた男2人とその2人の下敷きになっていた俺をギルド内へと強制連行されてしまうのであった
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「はははっ!すまなかったな、少年!巻き込んでしまって!」
「いえ・・・」
豪快な笑い声をあげながら俺に謝るギルド長。俺はあの後、危うく説教されるところをミランダとエリーの説得のおかげで解放された。
ちなみに喧嘩していた2人がどうなったのかは知らない。
「おっと、自己紹介が遅れたな。私はここのギルド長をしている『ビリー・マクスウェル』だ」
「カイト・クラキです」
「ミランダ・ビュフベルトだ」
「エリー・カタルーニャじゃ」
「いや、エリーさんは知っておりますよ。お久しぶりです」
ん?ギルド長のビリーさんが引き攣った顔をしてないか?しかも敬語だし
「ぬう?どこかであったかのう?ワシが入った時のギルド長と違ったから初対面かと思ったが・・・?」
「覚えておられないか・・・。30年と少し前、私が駆け出しの冒険者だった頃、貴女と依頼の奪い合いで酷い目にあわされた者です」
「・・・覚えとらん」
唸って覚え出そうとしていたエリーだったが無理だったようだ。争った冒険者を何度も土に埋めたって言ってたからね。その埋めた数はそこらにある雑草のように数えられないくらいあるんだろうな
「私も貴女に土へ埋められた1人。その時、足からではなく頭から埋められたせいで頭が傷だらけにされたんだ・・・」
「ああ・・・」
その痛々しい怪我はエリーにやられたんだね
「おおっ!思い出したのじゃ!ワシの事をガキ扱いして依頼を奪おうとした奴じゃな?」
ぽんと手を叩いたエリーはようやく思い出してすっきりした表情を見せる。つか、ガキ扱いされただけで頭から土に埋めたとか本当に怖いな
「ええ、その通り。私は土に埋められ、助け出されるまで約1日。その時私は悟ったのだ。奪い合いなんてくだらない。譲り合い皆で幸せに生きればいいじゃないかと。だから私はギルド長となり殺伐とした冒険者ギルドを変えてやろう決意したのだ」
エリーはうんうんと頷いている。
なんか最終的には良い話的になってるけど、お前が悟りに這入ってしまうような酷い事をしてるってこと分かってる?
「まあ私の事はいい。3人は何しにここへ?」
「あ、はい。俺達、冒険者ギルドに登録しようと思ってきました」
当初の目的であった話題をビリーさんに話す。
「なるほど。では、さっそく手続きをしよう。ついでに私から冒険者ギルドについてルールをお話しするが、どうだ?」
「お願いします」
俺が頭を下げてお願いするとビリーさんは快く丁寧に冒険者ギルドの説明をしてくれた。
大雑把に話せば、
1、冒険者ギルドは、登録した冒険者にランクが付けられる。
下から、C・B・A・S・SSと5段階。
Cが新米。Bは中堅。Aがベテラン。Sがエリート。SSがスーパーエリート。SSは、世界でも数人しかいない化け物じみた力を持っているらしい。
2、受ける依頼もランクがある。
ランクは下からC・B・A・S。このランクを基準に冒険者は仕事を選んでいる。
冒険者ランクに関係なく、受ける仕事は自由に選んでいい。
しかし、失敗した場合は罰金。怪我や死んだ場合は自己責任となる。
3、冒険者ギルド内で私闘は禁止。行った場合は罰金
他にも色々とあったが大体こんな感じである。
「そういえば、エリーは冒険者ランクはいくつなんだ?」
「Aなのじゃ」
エリーは冒険者の証である冒険者カードを俺に見せてくれる。エリーの顔と大きくAと書いてあった。
エリーでAとなると、ステータスで考えれば、ミランダはBかA。俺は・・・どうなんだろう?
よくよく考えれば俺のステータスは異常だ。勇者でステータスは10万を超える。こんなステータスが知られれば大変な事になるんじゃないか?
「それではさっそく、カイト君とミランダ君の冒険者ランクを測定したいと思う。これに手を乗せてくれ」
ビリーさんが持ってきたのは透明な水晶だった。これでどう測定するんだ?
「これに手を置いて貰うと色が浮かび上がる。色によって強さが判定されるんだ。さあ、置いてくれ」
「んじゃあ、俺から行くぜ!」
ミランダが肩を回し、気合を入れながらそう言い出した。ほんの一瞬だったが俺に視線を向けていた事に気付く。
時間を稼ぐからその間になんとかしろ、そう言っているように感じた。
俺は頷いて返事をするとミランダも頷き水晶の前へ
「ようし!気合入れて行くぜ!」
「いや、手を置くだけで良いんだけど・・・」
「俺のすべての力をこの一撃に!!」
「ちょっと待て!!」
ミランダの構えが完全に置くのでなく、殴るそれだった為にビリーさんは止めに入る。その間に俺はなんとかするべく考えた。
何かあの水晶を誤魔化す方法とかないのか?俺のスキルにそんなのは・・・あった!!
「・・・素晴らしいな。エリーさんと同じAランクの実力がある。君はAランクに認定しよう」
「お、おう。サンキュー」
ミランダが触れた水晶は真っ赤になっていた。どうやら測定結果は色で判断するようだ。
「ではカイト君。水晶に手を置いてくれたまえ」
「はい。わかりました」
俺はビリーさんに言われた通り水晶に手を置いた。すると、水晶は光り始める。
そして、透明だった水晶が緑色に変わった。
「ほう!カイト君はAよりのBランクだ。確か2人はまだ10代だったな。それでこの実力は素晴らしい!」
「ありがとうございます」
俺は心の中で安堵していた。俺が新しく覚えていたスキル【偽装】が上手くいったからである。
【偽装】はその言葉通り、指定したステータスの項目を自分の思い通りの値で表示する事が出来るんだ。
これなら【鑑定】やアイテムでステータスを見られても偽装したステータスを見る事になる。
だから、俺のステータスは今はこんな感じになっている。
*《 》は偽装前、本来の数値。鑑定、アイテムでは確認できない。
名前:倉木海人
性別:男
種族:人間
職業:なし《勇者》
レベル:17《32》
状態:普通《勇者スキル発動中+LFB効果発動中》
H P:1500/1500《1/1》
Ⅿ P:900/900《55000/55000》
攻撃力:1800《150000》
防御力:2500《200000》
俊敏力:2500《200000》
魔攻力:1000《60000》
魔防力:2500《200000》
魅 力:120《2000》
通常スキル:【忍耐】、【脱兎】、【器用】、【節約】、【防御魔法中級】、【補助魔法中級】、《【偽装】、【鑑定】、【全ダメージ無効(勇者スキル発動時のみ)】、【全状態異常無効(勇者スキル発動時のみ)】》
固有《勇者》スキル:なし《【火事場の馬鹿力】》
称号:なし《【人類最強】、【呪われた勇者】、【努力の才能】、【奇跡を起こす者】、【ドラゴンを倒し者】、【災い転じて福となる】》
これくらいでAよりのBランク。もう少しでエリートですよってくらいのステータスだ。
どうでもいいが、最初に帝国に見せられたステータスって本当に合っているのか?
冒険者Aランクとなったミランダに聞いてみた。
「あれか?ちゃんとあってるぞ。俺のステータスで帝国一と言われたし。つか、勇者が異常なんだよ。たった一か月でレベル20も上げるなんて普通はあり得ない事なんだ」
「そうなの?」
「それに俺もエリーもAランクでもSランクよりだ。後、1、2ぐらいレベルアップすればSランクになる」
「でも、エリーはレベル90もあるんだよ?」
確かに魔法関係は秀でているがレベル差を考えてももっと強いと思うんだよな。
「それはエリーの種族に関係してんだ。エルフとドワーフは長寿でレベルが上がりやすい。でも代わりにステータスが上がり難い」
「あー、という事はエリーの年齢もエルフやドワーフから見たらまだ若いって事かな?」
「ああ。あの年齢だと俺と同じか少し1、2才上って感じだな」
なるほど。でも、あの小さい身体は単純にエリーの成長が悪い―――
「ふぉわた!」
「鳩尾!?」
「女子の身体的特徴を悪く言うでない!」
いや、口には出していない筈なんだけど、どうして分かるのだろう?
そんな感じの話をしながら冒険者カード作成は続いていった。
「これが2人の冒険者カードだ」
「サンキュー!」
「ありがとうございます!」
これが俺の冒険者カードか。これで俺も冒険者になれたって事になる。
「言っとくがそのカードを紛失、破損された場合、再発行はお金がかかるから気を付けろよ!」
「了解です!」
俺はすぐにアイテムボックスに冒険者カードを入れた。これは身分証明書にもなるので大事にしないとね
「登録はこれで終了だ。さっそく依頼を受けるか?」
「うーん・・・とりあえずもうお昼の時間だし、飯食いながら話し合って決めますよ」
「分かった。依頼を受ける時はギルド内にある大きな提示版に依頼が張り出されている。それを取って受付に渡してくれ。頑張れよ!」
「はい。ありがとうございます!ギルド長直々に登録して貰っちゃったわけなのですがお忙しかったのでは?」
「なあに、これからを担う若者の手伝いくらい問題ないさ。じゃあな」
そう言ってビリーさんは奥の部屋へと戻っていった。
「それじゃあ、飯食べに行こう。エリー、どこか良いところ知ってる?」
「もちろんじゃ!今回はワシ達のパーティー結成という記念すべき日じゃから豪勢にいくのじゃ!ワシが全額奢ろう!」
「マジか!?よっしゃあ!食って飲んで騒ぎまくるぞ!!」
「ははは・・・」
これは今日、依頼を受けるのは無理かもしれないね。
でも、エリーの言う事も正しいので俺は何も言わず、大喜びしながら歩く2人に着いていくのだった。
ブクマ・感想宜しくお願いします!




