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『2つの宝箱』

連日投稿継続中です!

おいおいおいおい!!


今、ダンジョンが消滅するって言わなかったか!?

それだと、取り残されている俺達もそれに巻き込まれて消滅しちゃうんじゃないの!?


「落ち着け、カイト。ダンジョンだけが消滅するだけで俺達が消滅する訳じゃない」

「えっ?そうなの?」

「ああ」


ミランダの言葉を聞いて一安心する俺。


「それじゃあ俺達はどうなるんの?」

「本来はボスを倒した部屋に転送陣が出現するからそれに乗って地上に戻る。だが、それ以外だと場所はランダムだけど自動転送されるんだ」


俺達の場合、前者はボスの部屋は壊れたので無理だから後者になるってことか。


複数の冒険者がここに潜り込んで誰かが制覇したとしてもちゃんと帰れるようにしてくれるのか。意外と親切な仕様だな?


「そのランダムは場合によって、人の家の中だったり魔物の巣窟だったりするんだけど、消滅するよりはマシだよな」


それりゃあそうだけど・・・。親切な仕様でないのは間違いないね・・・


「多分、転送にはもう少し時間がかかると思う。その前に・・・いい加減降ろせよ!!」

「あ、ごめん」


抱っこされているミランダが俺を睨み付ける。今の状態じゃ、重さは全く感じないし、辛くもないので全く気にならないけど仕方ないので降ろした。


「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・?どうした?」


降ろしたのに一向に立ち上がる気配がないミランダ。顔を真っ赤にして何故か俺を睨み付ける。


「こ・・・」

「こ?」

「腰が抜けて立てない・・・」


ああ・・・。そりゃあ底が見えない闇の中に命綱無しのバンジーをすればそうなるわな・・・


「な、何見てやがる!!早く抱えろ!!」

「はいはい」

「って、なんでまた抱っこなんだよ!?おんぶでいいだろ!」


俺はギャーギャー騒ぐミランダを無視して抱っこすると俺は歩き出した。


「お、おい?どこいくんだよ?」

「せっかくだから探索しようかなと思ってさ」

「でも、お前身体が・・・」


心配そうな表情をするミランダ。

まあ確かに今の状態は無敵だけど、常時苦痛が体全体に行き渡る。

だから今すぐにでも倒れて楽になりたい気持ちもある。


でも、俺はこの状態を限界まで楽しみたいと思った。こんな奇跡は二度と体験できないだろうからね。


「あと、数分の我慢さ。ミランダだってこの先の道、気になるだろ?」

「そりゃあ・・・」


俺とミランダが落ちたところは周りが水晶に囲まれていて神秘的な感じだった。もしあの水晶の上に落ちてたと思うと鳥肌が立つが・・・


そして、その水晶が分けるようにして出来た道があり、その先には扉が存在している。

ミランダもこの先が気になってるようだし行かなきゃ損だろ!


「それじゃあ行くよ!!」

「お、おう!」


俺はまるで風になったかのような気持ちで走った。この感覚がもう二度と味わえないと思うと残念で仕方がない。

それと同時に死ぬほど辛い苦痛に耐えるのもこれで最後にしたいから仕方ない、と自分に言い聞かせた。


「―――そして扉の中に入った訳だけど・・・箱が2つあるな・・・」

「どうする?開ける?罠かもしれないけど?」


俺とミランダは迷った。

あの神秘的な水晶の道が嘘のように殺風景な部屋でその中央に箱が2つあるだけ。


目の前に着いても罠とかはなく、後は開けるだけなのだ。


「まあ、今の俺ならどんなダメージを負う罠だろうと効かないから開けない?」

「そうだな。でもさ、せっかく宝箱が2つあるんだから勝負しないか?」

「勝負?」

「この箱のどっちか好きな方を選んでどっちが良い物なのか競おうぜ?面白くないか?」


なるほど。ただ開けるだけじゃつまらないし、俺はその案に乗る事にした。

ジャンケンで選ぶ順番を決める。勝ったのはミランダだった。


「それじゃあ俺はあっちのでかい箱にするぜ!!」


俺に抱えられながら指さしたのはデカい箱。まあ、ミランダの性格なら絶対そっちを選ぶと思ったよ。

だけどね、必ずしもデカい方が良い物が入っているとは限らないんだよ?


「それじゃあ開けるよ?」

「おう!!」


俺は念の為、罠が起きても助けられる位置にミランダを座らせ、箱を開けた。


「・・・・・・」

「どうだ?何があったんだ?」

「えっと・・・」


俺は箱の中身を見てどうしたら良いかと迷ったがそのままミランダに見せる事にした。


「フリフリが付いたハートのエプロン」

「なんでだよ!!」


ミランダは俺に石を投げつける。俺に八つ当たりしないで!!


「なんでボスがドラゴンのダンジョンにそんなもんが入ってんだ!!」

「俺に言われても・・・ん?いや、まだ何か入ってるみたい」


「な、なんだよ・・・。それを早く言えって!てっきり騎士じゃなくて料理人になれって言われてるのかと思ったぜ」

「フライパンとおたま」

「なんでだよ!?」


どうやらこれを用意したダンジョンマスターはミランダに騎士じゃなくて料理人になれって言いたいようだ。

あっ、痛い!石じゃなくて水晶を投げないで!


「はあ、はあ、はあ・・・。だ、だけど何か凄え効果があったりするんじゃねえか?」


俺からエプロンとフライパン、おたまを受け取ったミランダはそれを見ながら溜息を吐きながらそう言った。

その可能性はあるけど、効果を調べるなんて・・・


「あっ、そうだ!ちょうどよく【鑑定】ってスキル覚えたから調べれるかもしれない!」

「マジか!それって、かなりレアなスキルだぞ!」


なんか都合いい気がするが、気にせず俺はミランダからエプロン・フライパン・おたまを預かり鑑定を試みた。


まずはエプロンから!



【ラブラブ!ハートのエプロン】

レア度

・・・SRスーパーレア

効果 

・・・料理スキルがなくても料理が上手くなる。

料理スキルがある場合、作った料理に付加効力を付ける事が可能になる。装備者の旦那か恋人、又は意中の相手が食べる場合、その付加効果は倍になる。


【最強の鈍器フライパン】と【最強のおたま】を同時に装備した時、俊敏力・魅力が+10000



・・・えっと、次はフライパン。



【最強の鈍器フライパン

レア度

・・・SRスーパーレア

効果

・・・料理だけではなく戦闘にも使える最強のフライパン。

敵の頭に攻撃すると混乱の状態異常を与えられる。


【ラブラブ!ハートのエプロン】を同時に装備した時、装備破壊、装備破壊無効の効果が付加される。


【最強のおたま】を同時に装備した時、攻撃力・防御力が+10000



・・・・・・最後におたま。



【最強のおたま

レア度

・・・SRスーパーレア

効果

・・・料理で掬ったりかき混ぜるだけではなく、戦闘で丸い形状なのに敵を叩き斬る事ができるおたま。


【ラブラブ!ハートのエプロン】を同時に装備した時、炎・水属性効果が付与。


【最強の鈍器フライパン】を同時に装備した時、魔攻力・魔防力が+10000。



結論・・・強ええええええええ!!


鑑定してみたらその効果は見た目では想像できないものが秘められていた。

豪華な宝っていってたけど恐らくこれの事なんじゃないかな?


俺はとりあえず、気になったレア度についてミランダに聞いた。


「レア度ってのは、その装備のランクの事だ。下からNノーマルRレアSRスーパーレアURウルトラレアの4種類あんだ。Rレアすら滅多に見られない貴重な武器なんだぜ?俺の【竜斬炎刃】もRレアの装備だ!凄いだろ!」


ごめん。その立派な剣よりこのエプロン達の方がレアなんだ・・・。竜斬炎刃を鑑定するとこうなる。


【竜斬炎刃】

レア度

・・・Rレア

効果

・・・ドラゴン族に対するダメージが増える。

魔力を注ぐことによって炎属性の付加をつける事ができ、量によって効果が変わる。



うん。凄いんだけどエプロン達の方が凄い。


「で、どうなんだ?このエプロンなんてNノーマルだろうけどなんか効果があったりしないか?」


エプロンを広げて引き攣った表情をするミランダ。俺はその後正直に効果を説明したらorz状態になったのは言うまでもない。


「・・・なんで、なんでこんな装備が俺の【竜斬炎刃】より強いんだよ!しかも全部装備すればさらに凄いって反則だろ!!」

「気持ちは分かるけど落ち着いて。それに良いんじゃない?俺がその装備をもらってもミランダみたいに料理スキル持ってないから100%の力を引き出せないし」

「そうだけどよ・・・。こんな装備じゃ戦闘だけじゃなく台所にも恥ずかしくて立てねえよ・・・ダンジョンマスターの野郎・・・」


ダンジョンマスターは女の子だから『野郎』じゃないんだけどね。

落ち込むミランダだけど、俺は結構似合うと思う。

ミランダにそう伝えようと思った時、またアナウンスが流れた。



ダンジョン消失まで残り1分です。



「・・・愚痴を言ってる場合じゃねえか。カイトの箱はどうなんだ?」

「俺のは―――これは腕輪?」


俺はミランダにも見えるように箱の中身を取り出した。それは純金で光り輝く腕輪。デザインも俺好みだった。


「おおっ!!良いなー!俺もそっちが良かったぜ!!」


羨ましそうに俺の腕輪を眺めるミランダ。女子なのにそういう回路は完全に男子なのね


「なあなあ!カイト!俺のエプロンと交換しようぜ?」


腰が抜けてたミランダが回復したのか立ってエプロンを突き付けながらそう言ってくる。


「い、嫌に決まってるでしょ!それに3個揃って真の効果が発揮するのにその装備の1つを交換されても意味ないじゃん!!」

「良いじゃあねえか!なあ!なあ!」

「こ、こら!引っ張んな!あっ・・・!?」

「わっ!?」


無理に押し返す事が出来ない俺はミランダに押し倒されてしまう。その時に手を滑らせて腕輪が宙に舞う。



ダンジョンが消滅します。転送を開始致します。



「くっ!」


無機質なアナウンスが聞こえた俺は必死に腕輪に手を伸ばした。せっかく手に入れた装備を失くす訳にはいかないだろ?

しかし、その伸ばした手は掴むのではなく、誤って輪の中に通した。


結果的に失くす事は避けれたので安堵する俺だった。

だが無機質な声が頭の中に響き渡った。








呪いの腕輪を装備しました。

貴方は呪われました。








・・・・・・・・・えっ?

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