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世界設定・登場人物(随時追加)

【舞台】

 魔力が存在する日本(日ノ本)であり、大正から明治後期ほどの文明レベル。『区』を単位としており、全国32区に分けられる。その中でもとりわけ大きな区を『都市』と呼び、10の都市が存在、それらを大気魔力量、遺物の数などで級分けしている。都市を中継しながら日ノ本全土に鉄道網を建設中である。

 現在の文明が発達する以前にも、人類の文明は存在していた。『旧文明』とよばれ、発掘される遺物は現代文明の科学技術を遥かに凌駕しているものが多い。現文明はその恩恵を多く受けている。旧文明がなぜ滅んだのかは謎に包まれているが、不浄、あるいは災禍によって滅ぼされたというのが有力視されている。 


【魔導官】

 個人の生命、身体および財産の保護に任じ、魔導犯罪の予防、鎮圧および捜査、被疑者の逮捕、交通の取締り、その他公共の安全と秩序の維持を責務とする行政組織。組織としての在り方は、警察とほぼ変わらないが、こちらは魔導関連が主となる。また不浄や災禍といった超常生命体と敵対する存在であり、日ノ本において欠くことのできない存在である。

 日ノ本全土の市町村に魔導官署が設けられており、5から10人が配置されている。


【敵】

 不浄ふじょうと呼ばれる生物。降臨現象によって莫大な魔力を獲得し、肉体が変質した生物の慣れの果て。繁殖能力は持たないが、不老と言っても過言ではない長大な寿命を有する。耐久力、回復力が高く、不定形と言っても過言ではない程の進化、変質能力を持つ。討伐するには、その首を取ることが推奨される。魔力を補給するため、周囲の動植物の捕食し、人里に降りてくることも珍しくない。その際に甚大な被害が出るため、全国に魔導官が配備されている。


 災禍さいかとは、不浄の上位存在である。不老不死であり、討伐することは不可能とされる。そのため、黄泉之逆道と呼ばれる孤島で封印されている。現在は五体が存在しているとされる。最後に確認された災禍は『大海神』であり、およそ120年前である。その際、旧文明の遺物であった100以上の軍艦が轟沈させられたという。封印方法は、千以上の魔術具、硬化樹脂による拘束、加え、冷凍するというもの。



【魔力と魔導】

 万物に内在する『効子』と呼ばれる超極小物質から放出されるエネルギーであり、ある程度であれば任意で操作が出来る。効子の変化によって特徴的な光を放つ。魔力を急激に放出すると赤色、物質化させると緑色、維持すると青色となる。これらを『魔導三原色』といい、この発光を伴い魔力によって導かれる現象を『魔導』という。大なり小なりあれど、一般市民であったも魔導を用いることは可能である。



【登場人物】


【名前】稲峰六之介いなみね りゅうのすけ

【年齢】? 

【身長】170cm

【体重】65kg

【階級】義将

 本作品の主人公。異世界からの来訪者である。茶色い髪と二本のアンテナ、眠たそうな目元が特徴。基本的にのんべんだらりとした性格であり、面倒ごとを拒む。ややひねくれている面もあるが、物事を頼まれたりすると厭々言いながらも手を貸してしまう。美味しい物を飲食することを好み、よく食べ歩きをしている。また、いわゆる天才肌なところがあり、大抵のことは人並み以上にこなすことが出来る。

 正体は、人為的にPSI(超能力)を付与された生体兵器であり、遺伝子操作によって高い身体能力と学習能力を産まれながらに持っている。その出生の為、身内には甘いが外敵に対しては一切躊躇がなく、敵と判断した相手を問答無用で殺傷する。しかし、異世界で生きるにつれて自身の在り方を変えたいと思うようになっており、徐々にではあるが人間らしい倫理観を取得し始めている。

 所持しているPSI(超能力)は、瞬間移動能力である。これは空間と空間を入れ替えるものであり、目視可能範囲が対象となる。口外はしていないが、能力使用回数には制限がある。これを超過すると意識喪失、記憶混濁、最悪の場合、死亡する可能性もある。


 二年前までは魔導の存在しない世界で、生体兵器として戦場に繰り出される日々を送っていたが、ある日、超能力の強化実験への参加を命じられる。その際に、瞬間移動能力が暴走し、本来ならば目視可能範囲までしか移動できない能力の制限がなくなる。その結果、時空を飛び越え、魔導の存在する異世界に転移してしまう。


 


【名前】鏡美華也かがみ かや

【年齢】19

【身長】165cm

【体重】59kg

【階級】信兵

 本作品のヒロイン。新米魔導官であるが、魔導官学校を準主席で卒業した才女である。空色の髪と夕陽色の瞳が特徴。穏やかでお人好しな性格をしており、良くも悪くも他人に甘い。

 大家族の末っ子であり、蝶よ花よと自身を愛でる親族を見て育ったため、誰かの世話をする、面倒を見るという事に強い憧れを抱いている。六之介と出会い、その願いが叶ったことを大変喜んでいる。魔導官学校に入るまで家事云々の修行を行っていたため、その能力は極めて高い。

 発現している異能は、温度変化である。これは効子に自身の魔力を作用させることによって生じる。温度変化の異能は決して珍しいものではないが、彼女の場合は発熱と吸熱を行えるという稀少な能力である。

 戦闘様式としては、魔導兵装を用いた一撃必殺、一撃離脱を主としている。身体能力を強化し、不浄の首に対して発熱させた刃物で『斬る』と『灼く』を同時に行い、再生を不可能にするというものである。

 


【名前】筑紫綴歌つくし つづか

【年齢】19

【身長】167cm

【体重】60kg

【階級】信兵

 本作のヒロイン?。新米魔導官であるが、魔導官学校を首席で卒業した才女である。学生時代から華也とは、お互いを意識し合っていた。やや好戦的で負けず嫌いな性格をしているが、面倒見のいい性格をしている。これは綴歌が筑紫家という名家の元で産まれたという事に起因しており、彼女にとって目下の者の世話をするということは至極当たり前のことであるため。とはいえ、これは半ば無意識で行っている為、他者を見下しているという事ではない。

 発現している異能は、時間停止である。ただし、本当に時間を止めているというわけではなく、正しくは『時間停止を錯覚させる』能力である。一定範囲内の生物の知覚反応を魔力によって妨害するというものであるため、正しくは『知覚遮断』とも言える。極めて稀少な能力であり、歴代の魔導官でも両手で数え切れるほどしか発現が確認されていない。能力としては強力であるが、その分魔力の消費が著しく激しいため、日に2~3度しか使えない。

 戦闘様式としては、補助が主となる。というのも、この異能はあくまで五感を用いて知覚する生物にとって有効であるが、不浄はそれ以外の感覚器官を有している可能性がある為である。そのため、彼女の異能が最大の効果を発揮するのは対人戦である。



【名前】篠宮五樹しのみや いつき

【年齢】19

【身長】172cm

【体重】68kg

【階級】義将

 第六十六魔導官署に所属する新人魔導官。茶色い髪に橙色の瞳を持つ。竹を割ったような性格であり、明るく無邪気である。六之介からは辛辣な扱いを受けることが多いが、決してそれが本心ではないと分かっている為、気にしてはいない。また子供好きであり、休日は近所の子供たちと遊ぶ姿がよく見られる。魔導官学校での成績は決して優秀ではなかったが、戦闘から事務処理までそつなくこなすことが出来る。

 発現している異能は、振動。これによって日本刀を超音波カッターのようにして近接戦闘を行う。本来ならば音の発生や振動障害を意図的に引き起こすことが可能なのだが、熟練度が高くないため不可能である。



【名前】眉月仄まゆつき ほのか

【年齢】22

【身長】170cm

【体重】62kg

【階級】

 第六十六魔導官署副署長。銀髪に青目という容姿、冷静沈着な性格の氷を連想させる女性。だが、決して冷たい人間ではない。生真面目で仕事を生きがいとしている節がある。出身が綴歌と同じ地方であり、幼少の頃からの顔なじみである。

 特異体質であり、魔導をほとんど用いることが出来ない。これは体内の効子が四散し易いためである。

 発現している異能は、魔力瞬間回復。数ある異能の中でも発現数が極めて少ない。この異能が発現している限り、魔力を無尽蔵に扱うことが出来る。

 『核持ち』と呼ばれる特殊な不浄の殲滅に特化している。



【名前】掛坂雲雀かかりさか ひばり

【年齢】24

【身長】205cm

【体重】101kg

【階級】

 第六十六魔導官署署長。金色の髪に、紫色の右目、翡翠色の左目を持つ。魔導官の中でもとりわけ大柄な体躯をしており、容姿と相まって非常に目立つ。性格は身内には甘さが出るが、基本的に暴力的で傲慢、唯我独尊である。しかし、それは決して慢心ではなく『破壊の降臨者』という二つ名を持つ、最強の魔導官である。

 身体構造が人間のものと一線を画しており、非常に強靭かつ柔軟。再生能力も極めて高い。その上、五感が常人の十数倍鋭敏であり、もはや人間であるかすら怪しい。魔力量も膨大であり、一都市の存在する魔力量に匹敵する。

 発現している異能は現在『不明』。

 第六十六魔導官署所属ではあるが、遊撃魔導官として全国に派遣されるため、留守にすることが多い。年間における不浄討伐数は、日ノ本でトップである。

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