04
「ほら次義和君だよ!」
「ハーィ」
そして俺は係の人にボールを貰いサークルに入った…
つーか周りうっさ…集中出来ねぇし
まぁ…大丈夫だと思うけど…
彼は目を閉じた
「ふぅ〜…」
いつも通りに…よしいける
ボールを持ってサークルに立つと周りの声が聴こえなくなった…
そして俺はいつも通りにボールを投げた
ボールが宙を舞う…
投げ入れた時の音…ボードに当たる音…床に落ちる音が体育館内に響き渡った…
それが長々と続く…
繰返し続くと歓声まで聞こえるようになった…
あれ…今何球目だっけ!?
彼は集中し過ぎて今何球目かも分からなかった
「…沙耶香さん…今何球目ですか??」
「え…あ、えーとねぇーそれ入れたら51球目だよ」
「50球か…沙耶香さん好きな数字は?」
「3…だけど!?」
「3か…了解」
1…2…ラスト1球…
1…2…3…とバスケットボールを床に叩き付ける…
そして俺はゴールに向かってボールを投げた…
それと同時に義和も走る
そしてボールがゴールに近付いた時義和が飛んだ
ボールはゴールの金具の所に当たり跳ね返ったボールを義和の手によってゴールに入った
【ダンク】
彼のダンクは見事に決まった
ボールが床に落ちると同時に歓声が体育館に響き渡った
「よいしょっと…」
あぁやっぱ馴れてねぇ靴はダメだ…あいつまだこねーのか!?
「義和君やっぱ凄いね」
初めに声をかけたのは沙耶香だった
「そーすか?ただのまぐれですよ」
「ううん。まぐれなんかじゃないよ…あーあ3年誰か着てくれないかな〜」
「呼び出しはダメですよ」
「分かってるって!」
「そーで――わぁ」
義和が言い終わる前に体育館内に居る人(主に女)が集まって着た
「キャー」とか「ワー」とか「格好良い〜」とかが主に義和の回りに響く…
突然体育館のドアが開いた
そして、
「よしきゅーんε=ε=(ノ≧∇≦)ノ」
と彼の方に走って来る女の子
「……この声…」
彼は声のした方を見た…
「わっ!!」
女の子は義和に抱き付いてきた…
体育館内がざわついた
彼に抱き付いてきたその女の子…
「瑞穂…」
磯村瑞穂幼稚園児,義和のご近所さんであり磯村スポーツの娘
「よし君よしきゅん」
はぁ…よいしょっと…
義和は瑞穂と言う女の子を軽く抱き上げた
「何?瑞穂」
「よしきゅん!会いたかった〜♪」
「はぃはぃ…で?健は?」
瑞穂が急に飛び付いて来たが健の姿が見えなかった…
「む〜…健君嫌い〜!!かず君に会わさない様にして来たんだもん!!」
「…話しが通じて無いけど…大体分かった…健を置いてきたって訳ね…はぁぁ…」
健…おつ。てか健に連れてくるなって言ったの俺なんだけど…健遅いな
またもや体育館のドアが開いた
今回は健だった
「はぁ…はぁ…やっと見つけた…」
健は走って来たのか息切れしていた
「あ、健…」
「え!?や、やだよ〜」
若干泣き顔の瑞穂…
「健コイツ置いて来いって行ったのに…」
「はぁ?知らねぇよ!!なつかれてるお前が悪い!!」
「はぁーぁ…まぁ良い…瑞穂それ頂戴」
「うん。はいこれ♪」
瑞穂が持っていた袋を貰った
「ありがとう」
「うん(にぱー」
「よし、バッシュ着たところで次やりますか〜」
「え…」
「そんな悲しい顔すんなよ…瑞穂」
「健…瑞穂頼む」
「あぁ」
義和が健に瑞穂を渡そうとすると…
「やだ!!」
義和に抱き付いている瑞穂の腕がより一層強くなった
「う〜ん…困ったなぁ〜」
俺忙しいんだけどなぁ〜…瑞穂のやつ…上目遣いどこで覚えてきたんだよ…まぁ俺はロリコンやないからきかねぇけど…てか泣きそうなんですけど(汗
「ほんま他の奴にはなつかないのになぁ〜義和だけ…」
「健何独り言言ってんだ?てかこれどうしょっか!?」
「知らねぇよ!!」
だよなぁ〜期待してなかったけど…
「なぁ瑞穂?」
「…な、に?」
瑞穂は戸惑いがちに義和の方に顔を向ける…
「だからそんな顔すんなって…」
「だって…」
「俺まだやる事あるんだ…だから ね?」
「むぅ〜」
「今度遊んでやっから…ね?」
「え!!本当?」
「あぁ。本当だよ。俺が嘘言ったこと有る?」
「ううん。ない!!」
「ありがとう。瑞穂…ちゅっ」
義和は瑞穂の額にキスを落とした…
周りが少しざわめいた…
「うん。」
そうして瑞穂は義和から降りた
「よし…バッシュも届いた所でやるか!ね、沙耶香さん」
「え、あぁうん。」
「どした?健、んな顔して…」
健は呆れ顔をして義和を見ていた
「義和って…ロリ」「あ゛?」
「いや…何でもない…」こえーと心で叫んだ健だった…
「バッシュも届いたんでそろそろやりましょうよ!出し物の方は置いといて…」
「う、うん…」
そして、沙耶香は体育館にいたバスケ部らしい子に声をかける
「奈緒!」
「あ、はい!!…何ですか?先輩…」
沙耶香の声に驚きながら答えた…
「3年生居る?」
「え、あ、えーと…居ない…ですね…?」
その子は周りを見渡して言った