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第4話~目的~

どうも、白髪大魔王です。言い忘れていましたが、この話は多少バトルも入れる予定です。

広い心で読んでください。

俺はいつも通りに、雅と登校した。やはり、教室の中も相変わらずいつも通りのメンバーがグループを作って噂話に勤しんでいる。

が、今日だけは多分皆同じことを話しているだろう。

「おっ、おはよう」

珍しく早く登校している銀が俺達を見つける。まあ、昨日危なかった俺が言えることでは無いが。

「へー、珍しいね銀。こんなに早いなんて。昨日のセツナのことといい、天変地異でも起きるかもね」

「ははは、そりゃヤバイな。洒落にならねぇわ。気を付けろよ、セツナ」

銀がいきなり話を振ってきて多少驚くが、あくまでも多少だ。

「ああ、気を付けるよ。ところでお前、昨日のテレビ見たか?」

恐らく、ここにいるほとんどの人が話している話題のことを聞く。

すると、銀は待ってましたとばかりの得意満面の顔で頷く。

「フッフッフ、昨日か……。俺は昨日家に帰った瞬間、飯も食わず風呂にも入らずに寝たぜ。そんな俺がテレビを見たと思うか?」

「風呂にも入ってないって……キモッ」

なるほど、だから今日は登校が早かったのか。

「まあいいや、じゃあ教えるよ。昨日のテレビのこと」

俺が言おうとすると、雅は目を伏せて明らかに嫌そうな顔をした。無理も無い、この話は雅も無関係では無いからだ。




―――昨日の夜、突然テレビに映った女は一人独演をする。

「やっと 付きましたね。コホン、えーそれでは始めます。皆さま今晩は。私達『熾天滅欲自然信仰社』と言います。以後、お見知りおきを。


えー、今回は誠に勝手ながら電波ジャックさせていただいています。何故私達がこんなことをするのか、まずは現代の社会について、大雑把に説明させて下さい。

現代社会はとても裕福です。まあ、場所によりけりですが。しかし、それによって失った物は大きい。それは一体何なのか…。


それは自然との繋がりです。

我々文明は貪欲に自然を食い潰し、挙げ句、顧みることすらせずに進んできた。中には自然は大事と喚く人間もいますが、結局は周りからよい人間と思われたいだけで、実際に行動出来ている人間なんてほぼいません。

理解出来たでしょうか?これが今の物質偏重社会なのです。


しかし、我々は違います!!我々は魔術を軸にして、宇宙や大自然、そして、霊的存在のアストラル界とより強く繋がるのです!!

確かに、この考えが成功したならば今の便利な世界は無くなってしまいます。その代わり、自然と繋がり、より崇高な存在と成れるのです!!そうなれば、人間がいままで辿り着けなかった真実へと辿り着けるのです!!


こうして、人間は神格化でき、自然はこれ以上食われることは無い、まさに良いことづくめなのです!!


ただ、問題がいくつか有ります。

一つ目は同志が少ないこと。現在、我々はまだ残念ながら四人しかいないのです。

二つ目は我々がテロと間違われていることです。確かに我々は多少強引な手を使っています。しかし、理想の為なので、仕方ないのです。


けれど、ご心配無く。対策は考えております。

当面は魔力の強い者を勧誘していきたいと思っています。有名な魔術師の末裔、例えば、安倍晴明とかですね。そしてもう一つ、オリジナルの魔術、『反魂の術』の研究、開発です。


そうでした、これの説明が必要でしたね。この術の名前事態は陰陽道から借用しました。しかしその効果は違い……」―――――




「っで、そのときにやっとテレビが戻ったんだ。……おい」

あろうことか、銀はグースカ寝ていた。

「寝てんのかよ!!」

盛大にツッコミをしてしまった。だが銀が起きる気配は無い。中々の強者だ。

「セツナ…」

見ると雅はとても心配そうな顔をしていた。

「私、嫌だよ。あんな独りよがりな考え…。私、大丈夫だよね?」

魔力の強い者を勧誘する、という点が気になっていて不安なのだろう、いつもの明るさは無く、触れれば壊れてしまいそうなガラス細工のようだった。

俺はその小さな頭に自分の手を乗せて、ゆっくり、出来る限り優しく撫でた。

「大丈夫だ。俺が保証する」

「……うん。有り難う」

途端、雅は花が咲いたような笑顔を見せた。

不覚にも、ドキッとした。


「おいお前ら、席に着け。もう時間だぞ」

太田先生の一声で皆は席に着いた。……銀は寝たままだが。

「あー、銀には後で誰か伝えろ。皆知ってると思うが、十月の初め頃には文化祭がある。今から約三週間後だ。今日から準備期間に入る。詳しいことは六時間目の学活で生徒会から説明がある。以上だ。質問はあるか?………無いならこれで終わる」

必要最低限のことだけ言って、教室を後にした。


もう皆の話題は文化祭に集中していた。

だけど、俺はどうしても昨日のテレビのことを忘れられない。

最後まで読んでいただいて有り難うございます。

今後もより良い作品になるように頑張ります。

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